商売も政治も「期待を裏切らず、予想を裏切れ」
神出鬼没、結城義晴。
昨日は、大阪へ。
そして今日は、盛岡へ。
昨日は、正午に待ち合わせて、
大西徹男さんと熱談。
伊藤ハム㈱マーケティング研究所所長にして、
コーネル大学RMPジャパン講師。
今年2月3日の法政大学での講義は、
90枚以上のスライドを使った詳細な食肉産業の解説だった。
心から感謝し、第二期の講師もお願いした。
大西さんの行動範囲と行動力は、
群を抜いている。
だから私とは、話題が合う。
イオン岡田元也社長の国際チェーンストア協会での話、
イトーヨーカ堂創業者・伊藤雅俊さんの流通科学大学での講演の話、
北海道のスーパーアークスは旭川店がいいという話、
九州ハローデイの新店の話、
万代の強さの秘密、
パークスアマノの店の生鮮と惣菜とクレンリネスの話、
一宮の一円戦争の話、
エトセトラ、エトセトラ。
まさに「現場主義」で、
経験に裏打ちされた理屈がある。
あっという間に時間が経過し、
固い握手。
ありがとうございました。
今期も、よろしくお願いします。
さて、舛添要一厚生労働大臣が、
「新型インフルエンザ本格的流行」を宣言。
変な宣言だが、10~16日の1週間で集団感染をはじめ、662件が報告されたと発表。
7月下旬から3週間の連続で増加し、
感染者累計は、1734件に達した。
いまのところ死者3名、
重症化のリスクが高い患者は36人。
12~18日の間に入院した患者数は全国で計86人。
ことさらに騒ぎ立てる必要はまったくないが、
店を運営している以上、
顧客や世論の動静には注意を払っておくべきだろう。
さて、19日の日経MJのトップ記事は、
㈱はとバスを取り上げて、これが面白い。
資本金4億5000万円、年商147億円ながら、
2009年6月決算では過去最高の売上高で、
16年ぶりの営業利益が黒字化。
私は、8月6日、7日の富士登山で、
はとバスのツアーが元気よく登っていて、
びっくりしたので、
この記事には納得がいった。
「1000本ノック」と呼ばれる企画会議で、
アイデアを絞り出し、出しまくり、
そこからチョイスする。
一方、年間30人に達しない企画は中止する。
会社と事業に、なんというか、
エネルギーがある。
それが企画力になって、
どんどんアイデアがわいてくる。
それは新大阪駅で見た「ギフト・キオスク」に似ている。
新幹線駅構内で一番いい立地の店には、
通常のお土産物などが並べられているが、
この端っこの店には、
独特のカテゴリーが揃う。
「芸人グッズ」。
「血液型Tシャツ」
このほかにも、
「大阪弁グッズ」
「御当地はろうきてぃ」
「らしさ」を徹底して売る。
その中に意外性を盛り込む。
これでもかと、盛り込む。
はとバスにも、それがある。
「期待を裏切らず、予想を裏切る」
これです。
コーネル大学RMPジャパンでも、
私は、それを強く意識した。
今回の衆議院選でも、
「期待を裏切らず、予想を裏切る」政党や政治家が勝利するに違いない。
なんといっても、選挙戦は長い。
期待を裏切らないことばかりに腐心していても、
有権者の信頼は得られない。
「顧客の期待を超越せよ」
商売も政治も、これが大切だ。
神出鬼没も、
「期待を裏切らず、予想を裏切る」の極意なり。
<結城義晴>