「仙人会」で仙人から教えられた三つのこと
民主党幹事長に小沢一郎就任。
当然の人事だろう。
岡田克也幹事長の処遇は、
既に、重要閣僚と決まっていて、
話し合いは済んでいるのだろうが、
それを発表しないところは、
小沢流。
鳩山流ではなさそうだ。
一方の自民党、
ここできりりとしなければいけない。
それができない。
勝利とは、自ら勝ち取るものではない、
相手に恵んでもらうものだ。
その勝利を相手に恵んだ者として、
自民党の態度はいま、とても重要。
しかし、残念ながら、それがわかっていない。
なぜか。
「損得の前に善悪で動け」
9月の商人舎標語。
組織としての自民党に、
いま、これがないからだ。
さて昨日は、「仙人会」。
流通業の仙人・杉山昭次郎先生を囲む会。
7人が杉山先生のもとに集まった。
楽しい一日だった。
杉山先生は、現在、82歳。
商人舎ホームページに、
「ときどきエッセイ」を連載中。
最新エッセイは、
「第21回 グローバリゼーション」
その前は、
「第20回 マス・カスタマイゼーション・販促の差別化」
この仙人会の最後の飲み会で出た重要なこと。
第一。
「商業現代化の中身を明確にせよ」
①国際化と地域化。
これはグローカリズムと言い換えてもいい。
②情報化の中身の整理。
そして仙人から出た考え方は、
③「融合化」
顧客と従業員の満足の両立もそうだし、
コモディティとノンコモディティもそれ。
さまざまな事象の融合化が、重要な要素。
④文化の認識。
食生活の上位概念として「食文化」がある。
この上位概念のレベルでの考察が必要。
第二。
「論理性とアナロジー」の関係を明らかにせよ。
アナロジーとは類比のこと。
わかりやすく言えば、たとえ話。
たとえ話で説明すると、論理はわかりやすくなる。
そのたとえ話で論理の展開が図れるか。
論理とは、そういったものなのか。
第三。
「あなたの会社は何で利益を出しているのか」
マネジメントで利益を出しているか。
マーケティングで利益を出しているか。
マーチャンダイジングで利益を出しているか。
それぞれ何割くらいずつか。
これ、とても重要なことだ。
仙人は、いつも変わらない。
雲の上から、下界を見ている。
下界でひしめく人間どもは、
だからときどき仙人の顔を拝み、
声を聞くのがよい。
レッドオーシャンにのたうちまわる輩に、
ブルーオーシャンを示唆してくれる。
同質化の赤い海に苦しむ者に、
差異化の青い海を考えることを、
教えてくれる。
差異化とは、自分で考え抜き、煮詰めるもの。
他人から与えられるものではない。
他人から与えられる「差異性」は、
すぐにはげ落ちる。
これを、仙人は、強調する。
まさにその通り。
<結城義晴>