円高89円突入時のセブン-イレブンのチルド弁当と598円ワイン
とうとう1ドル89円台に。
7ヵ月半ぶり。
緩やかなドル安がしばらく続きそうだ。
実体経済の3倍もあった世界の金融経済が、
一挙にしぼみ、今、またまた動き出している。
金融経済の破綻が、実体経済の不振を呼び、
実体経済の回復が、金融経済の活性を促す。
そして金融経済は、
実体経済にいびつな形で影響を与える。
例えば、原油価格から穀物価格へ。
日本の消費経済は、あいかわらず下落模様。
昨日の日本チェーンストア協会発表の3.4%減に続き、
日本フランチャイズチェーン協会のコンビニもマイナス。
8月の既存店前年同月対比5.5%マイナス。
こちらも同様に9ヵ月連側の減少。
肝心の客数が1.7%マイナス。
客単価は3.8%マイナス。
他の商売も、新しいことにチャレンジしなければならない。
このコンビニの数字は、それを意味している。
チェーンストア協会の数値は、総合スーパーの統計。
フランチャイズチェーン協会は、コンビニの統計。
これに食品スーパーマーケットの統計が加われば、
日本の食品消費の実体経済の全貌が明らかになる。
日本セルフ・サービス協会や日本スーパーマーケット協会、
そしてオール日本スーパーマーケット協会の協力態勢で、
来春から、それが発表されるはず。
誠に有意義なことだ。
さてセブン-イレブンが、
新タイプの弁当・惣菜を発売する。
食品廃棄1割削減を目指して。
店頭での販売期限を、従来の商品よりも長くし、
しかもおいしさ、安全性を確保するという趣向。
難しいことに挑戦する。
第1は、「チルド弁当」
摂氏5度以下で冷蔵保管し、電子レンジで温めて食する。
従来の商品は20度前後で販売していた。
これは販売期限が製造時点から27~28時間以内。
チルド弁当は、61時間から85時間。
第2は、「スチームパック総菜」
商品容器の中の空気圧を下げることで保存性を高める。
従来の2倍の保存性。
このほか「エコパック総菜」なども実験発売する。
まず、10月中旬から首都圏で、
来春には全国展開。
今月の商人舎標語。
「損得より善悪で動け」
鳩山イニシアチブと同じ動き。
私は、評価したい。
もっともっと早く動き出せば、
良かったのにとも思う。
例のセブン-イレブン店舗における見切り安売り。
あまり見かけない。
いろいろなところでセブン-イレブンに入って確認するも、
なかなか見切りしている店舗に遭遇しない。
しかし、本部のこういった開発実験こそ、
チェーンストアのあるべき形だと思う。
そのセブン&アイ・ホールディングス、
プライベートブランドのワイン開発をした。
こちらは積極的で素早い動き。
価格598円が売り物のセブンプレミアム。
米国カリフォルニアで製造したワイン白と赤。
11月から「セブンプレミアム」のネーミングで発売。
米国内のセブン-イレブンでは「7セレクト」のネーミングにして、同時発売。
アメリカではいくらで売るのだろう。
トレーダー・ジョーズの、
例の1ドル99セント[カリフォルニア以外では2ドル99セント]ワインがある。
「チャールズショー」
おそらく世界最大の販売量。
米国では、チャールズ・ショーを超えなければ、
ナンバーワンにはならない。
しかし日本では、これは大ヒット間違いなし。
予告しておこう。
メルシャンが裏方の役割を演じたようだ。
国立公園のあるヨセミテで調達し、
専用コンテナで日本に運び、
メルシャンの工場で瓶詰めし、店舗搬送する。
さて昨日は、一日、会議。
そして夜は、早稲田の「フォレスタ・カフェ」で、
産業社会学研究・壽里茂ゼミ稲門会の幹事会。
昭和40年代卒業の大先輩から、
平成卒業の若手女性まで、7人が参集。
10月25日[日曜日]に総会が開催される。
所は大隈ガーデンハウスで、有名な大隈庭園内にある。
私は現在、この壽里茂先生の教え子五百数十人のOB会の幹事長。
何もしないシャッポのような幹事長で、
すべては、写真右の内藤邦夫さんが、
事務局長として仕切ってくれる。
内藤さんは、ワインの輸入・販売の「カーブド・リラックス」社長。
ワイン業界にこの人あり、といわれる名物男。
先輩後輩入り混じって、
久しぶりに早稲田界隈の空気を吸った。
週末に向けて、私、元気です。
今日から、立教大学大学院の講義とゼミ。
来週は、大阪で講演の後、再びアメリカへ。
だからこそ、元気であらねばならないのです。
<結城義晴>