結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年06月01日(火曜日)

6月の商人舎標語「やさしいことから手をつけよ」と「男の月、お父さんの1カ月」

今日から6月。

天候は平年並み。
ちょっと雨が少ない。

新聞全紙が口をそろえて、
「首相退陣論」 を奏でる。

鳩山由紀夫総理、
朝、目覚めることすら、
辛いに違いない。
それでも一国のリーダー、
逃げ出すわけにはいかない。

これは資金繰りが回らない企業の社長や、
負けが込んだ野球の監督の心境。

5月26日には実際に、
プロ野球ヤクルト・スワローズの高田繁監督が辞任している。

読売巨人軍の人気野手として現役を全うし、
その後、指導者の道を歩み、
日本ハムファイターズではゼネラルマネジャーとして大成功をおさめた。

しかし、スワローズのGM兼監督の要請には応えられなかった。
朝日新聞の名物スポーツ記者・西村欣也が書いている。
「監督とGMの兼任は極めて難しい」

では、GMと監督、役割分担すればいいかというと、
そうは簡単にいかない。
適格な人材がいない場合が、圧倒的に多い。

だからやむを得ず、兼務となる。
鳩山政権でも、「なんでも首相の判断」の構図が出来上がった。
これは、辛い。

道をつくって、退陣するしかない。
もちろん小沢一郎幹事長だけ残留するというのは許されまい。
時期は来ているのだろう。
世代交代の。
さて、恒例の6月の商人舎標語。
一昨年の6月から発表し始めたから、
今回で25回目。

毎月毎月、思いを込めて、スローガンを贈る。
私にとっては、感慨深いものばかり。

その6月の標語。
「やさしいことから手をつけよ」

鳩山由紀夫首相の手をつけた「普天間問題」。
現代史の中でも最も難しいテーマが表出した問題だった。

昨日書いたように、朝鮮半島の南北問題、
20世紀の資本主義と共産主義の問題、
そして日米安全保障問題、
現在の世界のリーダーシップを巡る米中問題。

難しい問題が複雑に絡み合っている。

評論家やマスコミは勝手なことを言い立てるが、
自分で問題解決してみろ、といわれたら、
如何ともしがたいに違いない。

「虎の尾を踏む」ということわざがあるが、
難しいことから手をつけてしまった。

「むずかしいからおもしろい」
これこそ真理である。

しかし難しいことを問題解決するのには、
「やさしいことから手をつけよ」である。

倉本長治商業界主幹は言った。
「仕事の段取りとして、
困難なことから手をつけるのは、
うまいとはいえない」

倉本は『商売十訓』でも第二訓で、こう、記した。
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
これが本当の「学び」の意味である、と言った。

真似る。

なぜか。

そのほうがやさしいから。
実現させやすいから。

だから、まず、やさしいことから着手する。
この姿勢である。
これが問題解決的な手順である。

「他者がやっていることで、
良いこと、正しいこと、お客のためになると思われることは、
たとえ人真似であっても恥じてはならない」

これはウォルマートの創業者サム・ウォルトンの言葉。

「私は誰よりもソル・プライスから経営原則を『盗んだ』。
本当は『借りた』という言葉を使いたいところだが…」

しかし、物まねばかりではいけない。
サルまねとなってしまう。

「難しいことをやさしく、
やさしいことを面白く、
面白いことをより深く」

再び確認。
「むずかしいからおもしろい」
5月のスローガン。

その解決法は、
「やさしいことから手をつけよ」

さてさて今日から水無月、June。
その6月のスケジュール。
いまのところ、さわやかな6月だが、
6月11日が「入梅」。
つまりは暦のうえの「梅雨入り」

「入梅」とはおつなネーミングだが、
「雑節」(ざっせつ)の一つ。

雑節とは、「五節句」や「二十四節気」など、
暦の節目となる日のこと。
それに「入梅」のように季節の変わり目を確認する日のこと。

一般に雑節と呼ばれる日は9つ。
節分(2月4日)、 彼岸、 社日、 八十八夜(5月2日)、
それに入梅、半夏生(7月2日)、土用、
さらに二百十日(9月1日)、二百二十日(9月11日)。

「入梅」は太陽が黄経80度の点を通過する日とされる。

現実的には、気象庁が地域ごとに、
「梅雨入り宣言」をするが、
かつての農業社会では気象庁のような社会的機能がなかったら、
「入梅の日」の基準を定めて、それぞれに「田植え」の日程を決めた。

6月は、今日、1日から衣替え。
学校などは、制服が変わる。
そして10日が「時の記念日」 。
11日は「入梅」。
同時にこの11日からサッカー・ワールドカップが始まる。
南アフリカ共和国での開催。

地球の裏側での世界最大のスポーツイベントに、
一喜一憂しつつ、1億総評論家と化す。

ワールドカップは7月11日の決勝まで、
ぴったり1カ月間開催され、
これまた世界中が一色に染まる。

何事も商売ネタにはなる。

ちなみに日本チームは、
6月14日カメルーン戦(23時ゲーム開始)、
6月19日オランダ戦(20時30分)、
6月24日デンマーク戦(27時30分、すなわち25日午前3時30分)。

ここまでか。
岡田ジャパンに期待しよう。
とりわけて、本田圭佑選手に。

そして6月最大のイベントは、
第3日曜日、20日の「父の日」。

この日が昨年も、6月で最大の消費支出指数を示している。

ワールドカップの大潮流を鑑みると、
6月は男の月、お父さんの1カ月。

こう、位置づけたい。

昨日予告したスーパーマーケット3人論客のコメントは明日に延期。
ご容赦願いたい。

6月の商人舎標語。
「やさしいことから手をつけよ」

そして6月の位置づけ。
男の月、お父さんの1カ月。

皆さん、よろしく。

<結城義晴>


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.