消費増税10%問題と商業経営問題研究会・学習院マネジメントスクール
朝日新聞「声」の欄。
読者投稿の「かたえくぼ」。
『厳禁』相撲賭博――プロ野球界(松本・若年寄)
この、互い違いが、面白い。
通常国会が終了して、
参議院議員選挙のシーズンに入ったと思ったら、
「消費税論議」が巻き起こった。
菅直人首相は「自民党が公約に盛り込んだ10%を参考」にすると発言。
時期は、明言されていないが、
現状の5%を10%に引き上げる方策が有力となってきた。
政権与党の民主党も、
最大野党の自民党、
立ち上がれ日本も、
舛添新党の新党改革も、
消費税率を上げて、
日本の財政再建を果たす政策を公言し始めた。
しかし、世界各国の消費税率を調べると、
例えばイギリスのように、
標準税率17.5%に対して食品消費税率0%の国がある。
アイルランド、メキシコ、カナダ、オーストラリアなどが同様の政策。
一方、フランスは標準税率19.6%、食品税率5.5%、
ドイツは19%と7%。
3分の1くらいにする国も多い。
イタリアは標準消費税率20%で、食品税率10%と半分。
さらにデンマークは標準消費税率25%で食品も同じ。
中国はともに17%、韓国もともに10%、
そして現在の日本はともに5%。
日本の標準消費税率を10%まで一挙に、あるいは段階的に上げていくとき、
食料品をはじめとする生活必需品の税率をどのように体系づけるか。
大きな問題となる。
私は、ひとり一人が国民として、
自分の生活の問題として、まず、
考えることが大事だと思う。
そのうえで、国の税制全体の問題として考察し、
同時に産業レベルの問題として議論すべきだ。
さて口蹄疫問題。
関西スーパーマーケットが、
大打撃を受けた宮崎県の畜産事業に対して、
その復旧目的で支援金を寄附する。
いい話だ。
6月1日から8月31日までの3カ月間、
関西スーパー全59店舗で販売した国産牛肉100gにつき1円を支援金額とする。
100グラム300円ならば300分の1が「宮崎県口蹄疫被害義援金」となる。
これは、二重の意味を持つ。
国産牛肉を購買してもらうとともに、
宮崎県の畜肉産業を支援する。
私も、多くの賛同企業を募りたい。
さて昨日の私、大阪・堺市を朝一番で発って、
一路、東京へ。
富士川の渡しから、富士が姿を現した。
頂きのあたりには、6月だというのに、
まだ少し雪が見える。
東京駅に着いたら、日本橋の日本スーパーマーケット協会へ。
その会議室を借りて、すぐに原稿執筆。
午後1時半から、商業経営問題研究会の6月例会。
今回のメイン・メニューは、山口紀生さんによる「感覚的百貨店論」
ユニクロ・フォーエバー21は百貨店を救うか?
山口さんは、㈱西友ストアー(現、西友)で宣伝・販売計画・販売促進に従事し、
取締役開発部長を歴任した。
現在、山口紀生事務所代表。
ラグジュアリーブランドの問題、
消化仕入れと国際会計基準の問題、
自主マーチャンダイジングの問題、
百貨店ブランドの問題。
手厳しい指摘が展開され、
現在の大手6社の138人の取締役執行役のうち、
女性は3人しかいない事実が披歴された。
それでも百貨店に対する我が研究会の姿勢は、
「改革」の提案。
質問や異論反論、百出。
一定の成果を見て、次の発表者・和田光誉さん。
先月の報告の続きで、3月決算のそろったスーパーマーケット、
そしてコンビニ、さらに総合スーパーの前期決算模様。
和田さんしか算出していないデータが提出されて、
私も頭がすっきり整理された。
最後は、私の報告。
このブログでは丁寧にレポートしたが、
スーパーマーケット販売統計の意味。
アメリカのスーパーマーケット業界のデータと比較して、
日本の現状を整理した。
夕方、5時過ぎに終了。
7月8月合同例会は、8月5日(木)6日(金)で、
1泊2日の店舗クリニック例会と決まった。
ご参加、募ります。
その後、日本橋からタクシーで霞が関へ。
霞が関ビル4階の霞会館。
学習院マネジメントスクールの懇親会。
今年4月から学習院生涯学習センター帰属から離れて、
学習院マネジメントスクールとして独立採算になった。
上田隆穂ヘッドマスターは「所長」の肩書となって、
ますます意欲的。
最初に、湯沢威経済学部教授のご挨拶。
その湯沢先生と懇談。
立教大学院では、
F&Bマーケティングとサービスマーケティングを専門にしていること。
結城ゼミはお陰様で盛況であること。
私の近況をご報告した。
右が上田先生、左が新美春之学習院専務理事。
上田先生は今春から学習院大学経済学部長。
コーネル・ジャパンでも教鞭を採っていただいている。
学校法人学習院総合企画部長の竹島芳樹さん(左)と、
学習院常務理事の東園基政さん(左から二番目)。
みなさん、故田島義博先生が創設されたこの学校、
学習院マネジメントスクールを支えてくださる方ばかり。
私ももちろん、縁の下の力持ちを演じるつもり。
良い会合だった。
<結城義晴>