参議院選民主惨敗・自民大勝の「勝利とは敵から恵んでもうもの」
「勝利とは自ら勝ち取るものではない。
敵から恵んでもらうものだ」
(塩野七生)
そんな昨夜から今日未明の出来事。
Everybody! Good Monday![vol28]
2010年第28週です。
7月も第3週で、ちょうど真ん中。
日本列島は南から、徐々に梅雨明け。
今週末は、土曜、日曜、それにつづく月曜・海の日の三連休。
7月唯一の祭日。
ジャストミートで、各地の梅雨明け。
夏本番です。
そして翌週末から、
児童・生徒は夏休み。
学生はもう、夏休みモード。
家庭内に夏休みに突入する者がいると、
不思議に家族全員が夏休み気分になる。
さて、今日の未明、三つの出来事。
第一に参議院選挙、民主党自滅。
自民党大勝、
みんなの党大躍進。
わが清水信次候補も、残念ながら落選。
しかし大勝も大躍進も、
敵から恵んでもらったものであることを、
忘れてはならない。
民主党の昨年の衆議院選圧勝による政権交代も、
敵から恵んでもらったものだった。
それを忘れた。
鳩山由紀夫・小沢一郎、そして菅直人。
相も変らぬ選挙模様に、
うんざり感も否めない。
売れなくなったタレントや現役引退のスポーツ選手。
衆議院からのくら替え。
乱立新党の中で唯一、
存在感を示したのは「みんなの党」。
この党とても、インパクトのある政策を掲げているわけではないし、
それを実現させる力があるとは思えないが。
しかしそれでも、自分勝手で独りよがりの新党づくりや政策は、
やはりまったく支持を受けないことは明白だった。
自分勝手で独りよがりの販促や特売が、
まったく顧客の支持を得られないことと同じ。
国民新党、
立ち上がれ日本、
新党改革、
日本創新党、
エトセトラ、エトセトラ。
一方、旧来の政党も、
ライフサイクルの衰退期に入ったごとき状況。
社民党、共産党、公明党、
自民党も自ら変わる以外にない。
ほとんどの政党が、
55年体制下の自民党と社会党から発したもの。
しかしいずれも「蛻変」しきれていない。
変わりきっていない。
まだまだこれは、
政界変化の予兆にすぎない。
ただし、ねじれ国会の構図となってしまったにしても、
基本的にイデオロギー上の対立から発した政策の差異があるわけではないから、
国民のため、国家のためと考えて、
議論を尽くせば、よりよい政策が打ちたてられるはず。
時間はかかるだろうが。
私たち国民は、祭りが終わったからとて、
この高揚感を失ってはならない。
政党も政治家も、国の政策を決定し、実行するために存在する。
その使命を忘れてはならない。
今日未明の第二の出来事は、
FIFAワールドカップ決勝戦。
オランダ対スペインの世紀の一戦。
延長までの120分を使いきり、
世界中に感動をもたらしつつ、
無冠の帝王スペインが優勝。
キャプテンのゴールキーパー・カシージャスが、
黄金のトロフィーにキス。
スコアは1対0。
ずっとスペインのペースだったことは、
この得点が物語っている。
こちらは敵から恵んでもらうの図ではなかった。
実力ある者が、実力を発揮して勝った。
オランダも実力を出した。
サッカー・ワールドカップは、
世界最高の水準を見せつけた。
してみると日本の政治、
まだまだワールドカップレベルではないことを示してしまった。
かつて言われた。
「経済一流、政治三流」
それが「経済三流、政治五流」になった。
これ、清水信次さんの言葉。
私の立場からすると、
「商業一流」に向けた努力は続けたいものだと思う。
第三は、ゴルフ全米女子オープン。
ローラ・クリーマーがただ一人アンダーパーで優勝。
宮里藍も横峯さくらも、残念ながら及ばなかった。
こちらの世界最高レベルには、
日本人ももう届いている。
紙一重の違い。
多くの日本人が眠い目をこすりながら、
今日からまた仕事。
白日夢の中でも、
常に世界最高のレベルを描いていたい。
ひとり一人が、自分の領域で、
世界最高のレベルを具体的にイメージし、
それを追いかけ、目指す。
今朝の出来事は、私たちに、
そんなことを語りかけてくれる。
今月の標語。
「選挙に行こう・投票しよう」
全体の投票率は56.07%で前回を下回った。
小売業・サービス業など、
日曜日の投票日に店を開け、
仕事をする業種の従業者の投票率は、
どのくらいだったろうか。
従来同様に38%くらいだったか、
40%を超えたか、
あるいは全体平均の56%に至ったか。
私の関心は、そこにある。
少なくとも投票率レベルでも、
他の産業に負けないところまで、
私たちは行かねばならない。
祭りは終わった。
仕事に勤しむ。
「今日も一日、元気と勇気」
真夏がそこまでやってきている。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>
2 件のコメント
民主大敗に思う。
よく「政治は国民の身の丈」とも言われます。
しかし 私はこの言葉が好きになりません。
落語家、歌手、現役を引退したスポーツ選手等等、
私はこの人たちの、政治家としての資質を疑うつもりはありませんが、
何十年も昔 当時の参議院の「全国区」に有名タレントが続々と立候補しました、勿論知名度を生かして、当選者が続出しました。
しかし これらの殆どの人たちの、政治家としての実績を見ることはありませんでした。
世界に通用する、人情味を持った「プロフェッショナル」の政治家の出現を望みます。
いまちゃん、同感です。
政治の世界にもプロは必要です。
国民、国家のために尽くす公僕としてのプロ政治家。
ノーブレス・オブリージェというラテン語を思い出しますが、
そんな政治家が今、私たちには必要です。