故夏原平次郎氏平和堂グループ合同葬で学んだ「もうちょっとだけ」
[お知らせ]
2008年9月に始まった「林廣美の今週のお惣菜」、
本日で100回を迎えました。
100回を記念して、スペシャル・ページができました。
「6大カテゴリー別全メニュー100」 (←こちらをクリック)
今まで登場したお惣菜メニューがすべてが並んでいます。
圧巻です。
ぜひご覧ください!
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昭和20年の今日、広島に原爆が落とされた。
私たち自身、65年前のこのことを忘れてはならないし、
世界の人々に、忘れさせてはいけない。
野菜が高騰している。
今日の「流通ニュース」では、
イトーヨーカ堂が明日・明後日の土日で割引セールし、
「通常の約2倍の販売量1000トンを計画」していることを伝えている。
野菜高騰は、7月の「大雨と猛暑の影響」。
地球規模で見ると、ロシアが酷暑と熱風で干ばつが起こり、
小麦の生産が3割もダウン。
そこでプーチン首相は穀物の輸出禁止の政令にサイン。
これを受けて、シカゴの穀物相場はストップ高。
当然ながら、 日本の穀物相場にも影響は出る。
だから食品の値上げが起こる。
来週日曜日の8月15日の盆商戦のピークまで、
商品値上げトレンドが進む。
その中で、いかに客数を伸ばしていくか。
そのために今日何を企画するか、
明日・明後日何を展開するか。
来週はどうするか。
そのシナリオを確認しておきたい。
今は、それだけ。
年末商戦でもそうだが、
ここまできたら、やれることをきちんとやる。
その中で緊急対応ができるイトーヨーカ堂。
やはり、凄い会社だ。
さて昨日は、まず東海道新幹線で米原まで。
富士は雲に隠れて姿を見せず。
「昨年の今ごろ、私は富士の八合五勺に泊まった。
翌日、富士山頂を制覇した」
そんなことを思い出していると、
富士は雲間に姿を現してくれた
米原から東海道線に乗り換えて、南彦根へ。
そこからシャトルバスで5分。
ひこね市文化プラザ。立派な施設。
故夏原平次郎氏の平和堂グループ合同葬。
夏原平次郎氏、6月15日ご逝去。享年91歳。
昭和32年、「靴と鞄の店・平和堂」を創業。
「商人は正人である」を標榜し、
2009年年商4000億円に至る平和堂グループを築き上げた。
葬儀委員長は㈱滋賀銀行取締役会長の高田紘一氏、
喪主は㈱平和堂代表取締役社長の夏原平和氏。
私の席はA44で、
お隣は日本リテイリングセンター事務局長の宮本田鶴子さん。
そう、渥美俊一先生の奥様。
葬儀は粛々と進み、
導師入場、開式の辞、三奉請、導師焼香、導師表白。
弔辞は、嘉田由紀子滋賀県知事、
獅山向洋彦根市長の後、
㈱ライフコーポレーション清水信次代表取締役会長兼CEO。
謝辞を述べる夏原平和氏。
「経営理念を守って、地域社会になくてはならない会社になる」
強い決意を表明した。
『感謝でご奉仕』という小冊子が会葬者に配られた。
その中から、夏原平次郎氏が大切にした言葉の数々。
「一生を貫く仕事」
人間は一生を貫く仕事を持つことこそ、
幸せである。
「対立と調和」
「対立ばかりでは争いと破壊を招き、
調和ばかりでは沈滞し進歩がありません。
対立し調和するところに、発展があり繁栄があると信じています」
これはまさしく「オクシモロン」
「もうちょっとだけ」
「商いとは『あきまのないこと、すきまのないこと』といわれます。
つまり、現状よりも、もう少し、
きめ細かなことをやっていかなければならないということ」
「小さなことに関心を持って、
小さなことを見逃さないことが大切になってきます」
これはサム・ウォルトン“Retail is Detail”
「そのために『もうちょっとだけ』と、
日々反省をしてみる必要があります」
「もう一度『これでいいのか」と考え直す、
そして小さいものが変わってくれば、
だんだん大きなものが変わってきます」
これこそ「小売業の極意」。
この真夏に夏原平次郎さんの葬儀。
学ぶことばかりだった。
合掌。
<結城義晴>
2 件のコメント
以前、彦根で結城先生の講演をきかせていただき、現在は縁あって中国湖南省の平和堂にて仕事をさせていただいています。
大きな大きな変化の渦にまかれつつ、小さな小さなことを説き続ける毎日…。
日本もそして中国も、やろうとすること、やっていることは何ら変わりないのだと、そんな風にも思っております。
中華人民共和国の商人さま、ご投稿感謝。
彦根講演のご清聴にも感謝します。
日本でも中国でも、アメリカでもヨーロッパでも、
志すこと、行うことは、なんら変わりません。
現在の中国には大きな大きな渦が巻いています。
それを肌で感じつつ、Retail is detailを説き続ける。
素晴らしいですね。
是非とも、辛抱強く仕事してください。
仕事を通じた国際貢献、国際協調。
きっと未来のためになります。