コーネル2日目「立地&店づくり論」とふぐ鍋・鰭酒の夜の「人間の成長の条件」
商人舎ホームページの人気ブログ。
「浅野秀二のアメリカ寄稿」
今回は「地中海クルーズ(1)バルセロナの巻」
これが面白い。
「フラメンコ・ダンスは女のエクスタシーの表現」
フラメンコ・ダンサーの第一人者・小松原庸子の言葉を引きだす。
浅野先生、自分で書いていて、自分で興奮する。
これが浅野秀二の真骨頂。
毎回、ご愛読を。
一方、金曜日恒例のブログ。
「林廣美の今週のお惣菜」も非常に役に立つ。
第119回「クリスマスの勝負球・ポテトサラダとフライドチキン」
これも「要チェックやで~!」
<『スラム・ダンク』の彦一のフレーズ>
さて、 今週水曜日の日経MJのコラム「消費見所・カン所」。
㈱成城石井社長の原昭彦さんが登場。
原さんはコーネル大学RMPジャパン第2期生。
「節約疲れは確実に起きている」
最近の実感を語り、年末商戦への方針を語る。
駅ナカの店や路面店。
それぞれに成城石井らしい商品に顧客は高い関心を示す。
「お客様はおいしいものに気づけば
元へは戻れなくなる」
成城石井の「売上げに占めるPBの比率は約3割」。
前社長の大久保恒夫さんの薫陶よろしきをえて、
原さんもがんばっていることがよくわかる。
しかし、まだまだ、もっともっと、
努力しなければならない。
その努力ができる人だから、
期待も高まる。
今週火曜日の日経新聞スポーツ欄のコラム「スポートピア」。
作家の加藤廣さんが連載で書いてきたが、その最終回。
「名裏方こそ名監督」のタイトル。
「本場米国には野球に名監督論はない。
あるのは名物監督だけである」
元ダイエー監督の根本睦夫の名論。
「選手を潰して勝って名監督と言われるか、
それとも選手を育てながら勝てなくて首になる監督か、
その二つしかない」
つまりは勝つか負けるかしかないと根本は自嘲気味。
根本自身は明らかに後者だった。
コラム著者の加藤氏の名監督論。
「条件1。プロ野球入団時、1.5流か2流選手。
条件2。1の条件に加え、一途な努力で1.2流まで登りつめた選手。
条件3。現役選手としては失格、あるいは目立たなかったが、
前記の2つの条件を満たす名監督やダメ監督の下で、
じっくり人間観察を繰り返した結果、変身した男」
加藤氏は、さらにもう一つの条件を加える。
「もっともスター選手が名監督になれることも、稀にはある。
ある時期、どん底に落ち、挫折を味わった場合だ」
かつての西鉄ライオンズ全盛期の監督・三原脩がこの例。
加藤氏は松永安左エ門の人間の成長の条件を引っ張り出す。
「大病、浪人、投獄」
経営者の「成長の条件」も似ている。
原さん、頑張れ。
さて、昨日はコーネル・ジャパン2日目の授業。
いよいよ実務編講義に突入。
朝9時から始まったこの日の第1・2講座の講師は、
ブルーチップ総合研究所代表の山本義昭さん。
「スーパーマーケットの立地政策」。
小売業を取り巻く市場変化、
スーパーマーケットの立地と商圏変化などを
豊富な事例をまじえながら解説。
第3.4講座担当は田村ストアプラニング研究所代表の田村洋三さん。
テーマは「店舗づくりの理論と技術」
(コーネル大学の帽子をかぶって自己紹介する田村先生)
行動科学から見るお客様の購買行動とそれに基づく導線計画、
売場レイアウトやバックルームづくりの基本と応用などを、
丁寧に話してくれた。
そして、最後に副学長が仕切りながら
受講生からの質問を受けてのディスカッション。
受講生から次々に講師お二人への質問が飛ぶ。
真っ先に質問したのは、
㈱タカヤナギ副社長管理本部長の高柳智史さん。
続いて、いつも一番積極的に手をあげる小竹経一さん。
三井物産㈱都市開発事業部室長補佐。
㈱よこまち総務部総務課長の横町正俊さんは、
田村講師の解説に対して質問。
「お客はワンストップショッピングをしていないし、
それを望んでいないのか」
その質問に応える田村先生。
その議論に、荒井伸也首席講師が参戦。
「ワンストップショッピング」の重要性について反論。
面白い議論になった。
マルエツ㈱経営経営計画部長の本間正治さんも、
毎回、積極的に質問する。
「小型スーパーマーケットの可能性はいかに」
これは来年7月まで、
コーネル・ジャパン第3期の議論のテーマ資源となる。
皆さん、自分なりに考えてください。
こうして、105分のディスカッションはあっという間に過ぎる。
最後に結城義晴がまとめて、本日の授業は終了。
皆さん、良い年末を。
レポート、忘れずに。
その後、USP研究所の忘年会へ。
同研究所はコーネル・ジャパン講師を務めてくれる當仲寛哲さんが代表。
場所は築地のふぐの名門店「店竹」。
1フロアを借り切って100名ほどが参集した大忘年会だった。
ふぐ鍋と鰭酒、そして会話をおおいに楽しんだ。
隣は先ほどの㈱成城石井の前社長で、
現在㈱セブン&アイ・ホールディングス顧問の大久保恒夫さん。
向かい側には商業経営問題研究会(通称RMLC)メンバーのお二人。
㈱ケノス代表の小林清泰さん(左)と、
リテイルマネジメントオフィス代表の高木和成さん。
高木さんはRMLC代表世話人。
㈱ヤオコー店舗開発部第二開発担当次長の渡部由明さんともご挨拶。
今日のコーネルの講義が店舗開発だったのも、何かのご縁。
店舗つながりでこれからもよろしく。
一本締めはこれまたRMLC メンバーの山口紀生さん。
當仲さんと山口さんはモンゴルのスーパーマーケット開発を指導した。
最後はコーネル・ジャパン講師陣で記念撮影。
新妻・恵子さんも、来月のコーネル授業では、
Linuxの実演をしてくれる予定。
今年は當仲さんにとって試練の1年だった。
それでも、これだけ多くの人たちに支えられているし、
よき伴侶も得た。
良いことと悪いことは、同時にやってくる。
押す力が作用すれば、引く力も反作用するごとく。
當仲さんにとっても、そんな2010年だった。
それが人間の成長の条件。
鰭酒の余韻をかみしめながら、
そんなことを思った。
<結城義晴>