年末商戦の「無上の喜び」は商売の神様がすべての商売人にくれる「最後のご褒美」だ!
Everybody! Good Monday!
[vol52]
とうとう今年も第52週。
2010年の最終週です。
㈱ハローデイ流にいえば、
「お元気様です」。
これは通常、「お疲れ様です」というところを、
その逆手をとって、
「お元気様です」
と言葉にするもの。
なんだか元気が出てくるから不思議。
さて、最終週の態度。
私の経験を通して、
スポーツの試合にたとえて三つの考え方を披露している。
大敗しているとき。
「試合を投げるな、あきらめるな、楽しめ」
大勝しているとき。
「徹底的にやっつけろ、
相手が顔も見たくないと思うくらいに叩きのめせ」
拮抗しているとき。
「練習のつもりでやろう、
一人ひとりの役割を丁寧に果たそう」
酷な言い方かもしれないが、
年末商戦の勝負はもう決まっている。
今年1年、勝ち続けてきた店は、
顧客がどんどんやってきて、
年末商材が飛ぶように売れる。
品切れに十分に神経を張り巡らせ、
つまり「売れ筋でロスを出す」くらいのつもりで準備し、
さらにホスピタリティ溢れた売場を維持する。
それ以外の店は、
つまり大敗してきた店、拮抗している店は、
今日の27日月曜日からの三日間、
通常の売れ行きと変わらない。
驚くほど変化のない展開。
それに耐えなければならない。
辛い仕事。
今は、辛抱、辛抱。
そして30日、特に31日に爆発するが、
手堅く手堅く、今年を終わる。
それが拮抗してきた店、負けている店の態度。
「売れ筋でロスを出せ」は、
今年の年末際商戦では、
一部の大勝し続けている店や企業だけの話。
それでも年末最終週の商売は、
ワクワクするもの。
通常よりも、客数は増える。
買い上げ点数も増える。
どんな店でも、
商売をしていることの無上の喜びを感じることができる。
この喜びを忘れてはいけない。
来年へのバネにしなければいけない。
さて今日の日経新聞の経済欄。
㈱セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さん登場。
中国の消費動向について分析してくれている。
記事の最後に、「日本の消費」へのコメント。
「全体として沈滞ムードが漂っている」。
ご存知のようにセブン&アイには、
百貨店のそごう・西武から、
総合スーパーのイトーヨーカ堂、
スーパーマーケットのヨークベニマル、ヨークマート、
そしてコンビニのセブン-イレブンまで、
業態が揃っている。
それ以外にロフトや赤ちゃん本舗、
様々な専門店やデニーズなど外食企業もある。
それらの動向を総合した傾向が、
「沈滞ムード」。
だから日本全体の消費産業には「沈滞ムード」が漂っている。
これが第1ポイント。
「経済が沈滞してきている中、
やっと利益を絞り出しているのが現状だ」
しかし鈴木さん、これでは終わらない。
「そうは言っても、日本は非常に恵まれた状態にある」
どんな風に恵まれているのか。
「食べるものに困り、失業者があふれかえる状況にはない」
「肝心なのは世の中の明るさだ」
これです。
私もまったく同感。
「政治が沈滞し、明るさがなさすぎる」
鈴木さん、「沈滞」を強調するが、
今こそ必要なのは「明るさ」。
この「明るさ」を店にあふれさせるのは、
小売流通業とサービス業。
先週はセブン&アイの顧問となっている大久保恒夫さんに、
忘年会などで、3度も出会って、その都度、じっくり話し込んだ。
そして年末商戦の「無上の喜び」について共感し合った。
「年末の無上の喜び」こそ、
商売をやっている者に、
商売の神様がくれる最後のご褒美だと思う。
ご褒美が大きいのか、
ご褒美が小さいのか。
それは今年1年の成果に他ならないが、
商売の神様は、
サンタクロースのように公平に、
すべての商売に携わる者に、
ご褒美をくれる。
それが今週であり、
年末際の30日、31日である。
今やるべきことは、
今月の商人舎標語。
「実践躬行」のみ。
では、今年最後の、
Everybody! Good Monday!
< 結城義晴>