ジジと引っ越し・その一[2011日曜版vol7]
ボクは、ねむっていました。
ぐっすりと、ねむっていました。
春が立ったというのに、
まだ、さむい。
でも、今日のヨコハマは、
いい天気。
日がのぼっても、
ボクは、ねむっていました。
ユウキヨシハルのおとうさんは、
このふた晩ほど、なにやらテツヤで、
かたづけをしていました。
でも、ボクは、ぐっすり、
ねむっていました。
なにかを、感じつつ・・・。
今日は、ナニ日和というのでしょう。
ほんとうに、いい天気。
ボクがねむっていると、
どこかで、車のエンジンの音。
ボクは、ハッとしました。
音がする。
そう、コンテナをつんだトラックが、
やってきたのです。
なにかが、おきる。
ボクは、そう感じました。
ダンボールをもったひとが、
うちのなかにドカドカとはいってきて、
荷物をはこびだしはじめました。
そう、引っ越し屋さんのトラックの音だったのです。
おとうさんは引っ越しします。
トラックに荷物をつんで。
ボクがだいすきだったジュータンも、
どこかへいってしまいます。
いったい、どこへ、
いってしまうのでしょう。
キモチがおちつくシンブンのうえにすわって、
ボクは、かんがえます。
いったい、どこへ、
いくんだろう。
とおいところ、
なんだろうか。
そして、なぜ、
なんだろう。
ボクのだいすきなこのうちを、
おいて。
まあ、今日が、
引っ越し日和だったことだけは、
たしかなようです。
<つづきます>
<『ジジの気分』(未刊)より>
2 件のコメント
結城先生、初めてコメントさせて頂きます。そして毎日blog拝読させて頂いております。なかでもジジくんはだ~い好き。今日のジジくんはなんかちょっぴり寂しそう・・・どちらへ引っ越されるのでしょうか、、、不安そうなジジくんが気がかりです。早く安心しているジジくんに逢いたいです!!これからも、Г毎日更新宣言」blogで学ばせて頂きます。ますますのご活躍期待しております。ジジくん元気でねっ。先生も時節柄、どうぞご自愛くださいませ。
えりこ様、
ご心配おかけしました。
大丈夫です。
ジジは元気です。
マイペースです。
私も元気です。
ジジとは違いますが、
マイペースです。
ありがとうございました。
〈by ユウキヨシハル〉