ラスベガスからサンフランシスコへ、イノベーションを学ぶ旅続く
ネバダ州ラスベガス。
ホテル・モンテカルロ。
私がずっと居座っている馴染みのホテル。
しかしその隣にできた最新ホテル「アリア」。
金持ち老夫婦がリムジンで、
乗り付ける。
ショッピングセンターも店も、
レストランもホテルも、
拠点産業はすべて、
最新設備の後発者の登場を、
想定しておかねばならない。
だからアメリカのショッピングセンターは、
開設の時から第3次計画までつくっておく。
敷地プラン、増床プラン、テナント入れ替えプラン。
資金計画、人員計画。
「後進の先進性」
「後発の優位性」
後進・後発の者こそ、
最新の設備や技術を導入するから、
むしろ先進的で、優位に立つことがある。
先進する者は、
常にそれを想定して、
そのうえ謙虚に、
仕事に励まねばならない。
ただし、後発する者は、
先進する者に対して、
敬意を払いつつ、
謙虚でなければならない。
それが、あるべき競争の、
もっとも重要なところだ。
アリオとモンテカルロは、
通路で直接つながれていて、
顧客が簡単に行き来できるようになっている。
超近代的なアリアのロビー。
そして、エルビスシアターの前、
エルビス・プレスリーの胸像。
万代ドライデイリー会31名を迎えての第二次研修会。
絶好調で進んでいる。
メーカー、卸売業の若手精鋭。
小売業の人間と違う。
専門を持っているから、
そこからものを見る。
「虫の目」が備わっている。
それがまた、いい。
講義にも熱が入る。
同じアメリカのことを話しているが、
強調する点はまったく違う。
だから私も面白い。
52週の謎を解いているところ。
ピーター・ドラッカー先生の言うように、
「いつも時間は赤字」
だから話は急ピッチ。
それでも充実した講義。
ご清聴感謝。
その後は、リムジンにのって、
レストランへ。
リムジンは気持ちいい。
右から㈱万代惣菜部チーフバイヤーの入江正徳さん、
ケイ低温フーズ㈱代表取締役社長の龍首文昭さん、
浅野秀二先生、
そして㈱エスアールジャパンの村橋茂斉さん。
そして到着。
老舗のローリーズ。
プライムリブのローストビーフが名物。
私は35年前から大好き。
夜はショー。
シルクド・ソレイユの「ズーマニティ」
シルクド・ソレイユは、
チャン・キム&レネ・モボリュニュ著『ブルーオーシャン戦略』の、
ケーススタディでも有名。
素晴らしいステージ。
内容は書かないが、
五十嵐ゆう子さんのお薦め通り、
とても良い。
昼は店舗を駆け巡り、
夜はショーを楽しむ。
極楽極楽。
チームはラスベガスに3泊。
次に向かうはサンフランシスコ。
新しい街から、
古い街へ。
砂漠の街から、
海辺の街へ。
太陽の街から、
霧の街へ。
どちらにも人間が生きていて、
生活がある。
そして店があり、
店員がいて、
顧客を創造している。
それを見て、
感じ取り、
学ぶ。
こんなうれしい旅はない。
こんなうれしい仕事もない。
だから私はまた感謝したくなる。
アメリカのすべてに学ぼうという気持ちになる。
謙虚になる。
店にも、売り場にも、商品にも。
人にも、組織にも、会社にも。
そして理念やビジョン、思想にも。
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
倉本長治が残したイノベーションの極意。
この時、偏ってはいけない。
それが一番愚かで、
恐いことだ。
(まだまだつづきます)
<結城義晴>