政権の方程式「勝利⇒大丈夫⇒退陣」とセブン&アイ鈴木敏文会長の「ネットとリアルの融合」
Everybody! Good Monday!
[vol35]
2011年第36週、9月に入って第2週。
最初にお知らせ。
商人舎USA視察研修会の第10回記念。
経営戦略スペシャル編、
商品戦略マーチャンダイジング編。
申し込み締め切りは、
9月8日、今週の木曜日。
迫っています。
残る席数は10名と9名。
早い者勝ちです。
さて大型の台風12号、
私の命名で「ナオト台風」。
<居座る台風だから「菅ナオト型台風」>
四国・中国地方を通過し、
近畿地方には記録的な雨量をもたらし、
山陰沖から日本海に抜けた。
紀伊半島の河川の氾濫など見ていると、
今年は日本列島に、
「水難」の相が出ている。
そんなことを実感せざるを得ない。
東日本大震災の津波、そしてナオト台風。
全国で24人が死亡、54人が行方不明。
とりわけ和歌山、奈良、三重3県では、
20人が死亡、51人が行方不明。
被害規模は、
7年前の2004年の台風23号以来。
この時は98人が死亡・行方不明。
ちなみにこの台風のアジア名は「トカゲ」。
「ナオト」の方がちょっと上品か。
9月に入って、この台風が行ってしまうと、
一気に秋になる。
もう、日暮れがずいぶん早くなった気がする。
その9月は「防災月間」。
あざ笑うように台風12号。
負けるな、日本。
そして今週日曜日の9月11日は、
東日本大震災から数えて半年であると同時に、
米国の9・11同時多発テロから数えて丸10年。
ニューヨーク「グラウンド・ゼロ」では追悼式典が開催され、
オバマ米大統領が出席する。
世界中を奮い立たせる演説に期待しよう。
東日本大震災の方も、
野田佳彦政権に変わって、
こちらも期待しよう。
こちらには結城義晴の常とう句を捧げよう。
「慌てず、急げ!」
商売の上での9月のピークは、
第3週末の土曜日17日から、
第4週末の日曜日25日まで。
17・18の土日の次に、
19日月曜日「敬老の日」。
23日金曜日が「秋分の日」。
そして土日の休み。
9日間に6日の休み。
お盆商戦に次ぐ大型の書き入れ時。
お盆に成功した店は、
その勢いを堅持して、
「疾走せよ、疾駆せよ」
商人舎9月の標語。
お盆にそれほどでもなかった店は、
敬老・秋分の日に向けて、
「疾走せよ、疾駆せよ」
ウサイン・ボルトのように。
颯爽と風を切って、
トップを走ろう。
それが今日から始まる。
さて、日経新聞『オピニオン』
論説委員長の芹川洋一さんが、
「核心政権の方程式 教えます」と題して持論を開陳。
「政権の方程式といっていいものがある」
「ひとつは、退陣の方程式」
「内閣支持率と政党支持率の和が50%を下回ったら、
首相は政権を維持できなくなり、退陣に追い込まれる」
これ参院自民党の青木幹雄・元議員会長が唱えていたから、
「青木の方程式」とも呼ばれる。
次は、「勝利の方程式」
これには二つの方程式がある。
第1方程式は、
「内閣支持率と政党支持率の和が
100%を上回った場合」
第2方程式は、
「内閣支持率が50%程度で、
政党支持率を加え、計90%あり、
選挙戦略がうまければ勝つ」
さらに「大丈夫の方程式」
危険と安全の水域中間で政権がとりあえず安泰なのは、
「内閣支持率と政党支持率の和が80%」
菅政権は、今年7月、
「内閣支持率19%+民主党支持率25%=44%」だった。
野田政権は、組閣直後の世論調査で、
内閣の支持率67%、民主党の支持率36%で、
合計103%。
野田政権はスタート後ということもあって、
「勝利の方程式」にあり、
当然、「大丈夫の方程式」には十分。
「退陣の方程式」にはない。
「世論調査で政治が動き、内閣の命運を決する」
これを「ポル・ポリティクス(世論調査政治)」と呼ぶ。
新聞人は喜びそうだが、
行き過ぎると「衆愚政治」となるし、
世論調査はメディアによって数字が違う。
メディアの意図が数字に反映されているようにも見える。
面白い見方だから紹介するが、
私は好まない。
ただしほとんどの政権は、この方程式に則って、
「勝利⇒大丈夫⇒退陣」と推移する。
私たちは人気よりも、
如何に実行するかだけを、
見つめていたい。
世論調査の数値ではなく、
実行度の数値化はできないものか。
企業経営のごとく。
さて同じ日経新聞の「世界経営者会議特集」。
㈱セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さんが語る。
実行の数字の世界に生きて、
それを積み上げてきた人。
1974年5月、セブン‐イレブン・ジャパンがコンビニを開店。
わずか35年余りで店舗数1万3000店超の企業に成長。
2005年9月、純粋持ち株会社セブン&アイ・ホールディングス設立。
コンビニ、総合スーパー、スーパーマーケット、百貨店、
さらにフードサービスなど多業態で「相乗効果を生み出す」取り組みに邁進。
2001年、決済銀行をスタートさせ、店内にATMを設置、
すぐに黒字化して、まったく新しいサービスを構築。
現在の鈴木さんの関心事。
「ネットとリアルの店舗の融合」
ヨーカ堂のネットスーパー、
セブンネットショッピングのインターネット通販などなど。
78歳の鈴木さんの関心事は、
59歳の私の興味と一致する。
「リアルとバーチャルの融合」
そのメカニズム、そのモデル。
21世紀前半の小売流通業の大テーマだ。
2050年ごろまで頑張って、
私は必ず、この決着を見届ける。
体力、精神力、記憶力、考察力を堅持しつつ。
では、今週も、「疾走せよ、疾駆せよ」
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>
2 件のコメント
私は人間は年をとると、「心が子供」に戻っていく気がします。そうなっていくのは、とめられません。ましてや、体の機能は、「ある点」を過ぎると機能しなくなるのではと思います。たとえば視力や聴力は自分の意思に反して衰えを感じてしまいます。今こうやってパソコンを使う事が、たぶん「ある点」を過ぎると、使わなくなるのではとも思います。買い物も、バーチャルだの、ネットだのと言われていますが、「ある点」を過ぎると、自分の目で確かめて見ようとする方が勝る気がします。特にこれから高齢化社会に突入し、あと数年で50歳以上が半分近くにもなるというのに、また、その人々が小売りの客の中心客層だというのに、果たしてそういう買い物の仕方一辺倒になるとは到底思えません。「ある点」は個人差があるものの、新型使い捨てライターで火をつけられない高齢者は身近に増えています。SMは、高齢化社会を前に、「人とのふれあい」を大前提に商売を追及していく方が、絶対に、生き残れると思います。時々、便利なものや効率的な方法が、人間を駄目にしている気がします。古い考えなんでしょうね。
inoueさま、ご返事遅れ恐縮です。
ネットとリアルの融合は、大いに進むと思います。
しかしそれがすべてを駆逐するわけではありません。
選択肢が増えて、それを活用する人々には、
たいへんに便利になる。
しかし逆の関係も密になります。
スーパーマーケットのリアル店舗と、
高齢者の関係などはもっともっと密になります。
高齢社会での絆や触れ合いを大切にする会社。
そんな会社も大切にしたいと思います。