東北新幹線の完全復旧と光より速いニュートリノ、そして家電量販店の出店戦略
昨日の秋分の日、9月23日。
東北新幹線全線が、
震災前の通常ダイヤを回復。
うれしいニュース。
やっとというか、
現場の頑張りで、復旧作業が完了。
これまでの一部区間の徐行運転が解消された。
しかし、東北新幹線の完全復旧の半面、
東北のローカル線は不通が続く。
沿岸部の鉄道、
JR東日本の在来線7路線、
第三セクター・三陸鉄道の2路線。
このうちJR東日本で不通なのは、
岩手、宮城、福島3県の約329キロ。
八戸、山田、大船渡、気仙沼、石巻、仙石、常磐の7路線。
例えば八戸線の種市蚊⇔久慈間は、
既存ルートで2012年度初めの再開を目指す。
しかし他の6路線は自治体の復興計画が定まらず、
復旧を進められない。
原因は、地域自治体や住民のコンセンサスと費用。
粘り強い話し合いと、
地方自治体のリーダーシップが望まれる。
一方、すごいニュース。
子供のころから、
「光より早いものはない」と教えられてきた。
しかし、「素粒子ニュートリノは光より速い」。
名古屋大学などの国際実験チームが、
あの「アインシュタインの相対性理論」を、
引っ繰り返す実験測定結果を発表。
「ニュートリノの速度は光より10万分の2速い」との結果。
日経新聞の記事で、名古屋大の小松雅宏准教授が語る。
「衝撃的な結果だが、実験チームとしては、
データの検証を尽くした上での数値だ」
「どういう解釈が可能なのか、
理論研究者への問題提起となるだろう」
こういったサイエンスでも、
社会科学でも、
実験や実務があって、
そのあとで理論研究者が、
理屈付けをする。
どちらも極めて大事で、
それが全体としての進化をもたらす。
それにしても、アインシュタインを覆す発見。
すごい時代に、私たちは生きている。
さて日経新聞の一面から続く「家電量販店」の記事。
それは「駅前VS郊外の出店戦略の分岐」。
「駅前型」立地ののヨドバシカメラやビックカメラ。
いわばカメラ出身小売業。
こちらは出店余地が限定的だ。
しかし坪当たり売上高は高い。
コスト削減を図れば、
それだけ利益が増えていく。
ただし、こちらのグループは出店の見直しに懸命。
ヨドバシカメラは来春の新卒採用を4割減らし、出店も抑制。
ビックカメラは今年213人だった新卒採用を「大幅に絞る」(宮嶋宏幸社長)。
一方、「郊外型」のヤマダ電機やケーズホールディングス。
電器屋出身小売業。
こちらは積極出店で収益の穴埋めを狙う。
記事によると、ヤマダ電機は、
「2012年3月期、過去最高の130~150店の新規出店を計画。
ケーズも最高水準の約40店を出す」
エディオンも戦略は同様。
「出店の拡大に対応する」ために来春の採用者数を5割程度増加。
マーケットはシュリンクし続ける。
エコポイントや震災特需、
地上デジタル放送への移行といったフォローウィンドが消え、
サバイバル競争は激烈になるばかり。
2010年度の家電小売り市場は約9兆5000億円だった。
ヨドバシの藤沢昭和社長は「今年度は15%程度縮む可能性もある」。
さらに今年8~9月は、前年同期比3割前後減少。
10~11月は家電エコポイント特需があった昨年の反動で、
「半減する可能性がある」
フォローウィンドは、必ず、止んでしまう。
いつまでも続くわけではない。
店舗飽和状態もやってくる。
そして消耗戦に陥る。
工業型製品は、
瞬く間にコモディティ化する。
これも企業の淘汰を早める。
「都心型VS郊外型」の出店戦略は、
どちらが優れていると優劣を競うものではない。
どちらで一番になるか。
この一点にかかっている。
厳しい競争時代を迎える時、
フォローウィンドに慣れ切ってしまった企業が、
真っ先に脱落していく。
みなさん、三連休、
頑張って、良い週末にしてください。
<結城義晴>
2 件のコメント
結城先生へ ニュートリノ(中性微子)が光速を超えたとの発見に私も大興奮いたしました。現在の宇宙理論や物理学はアインシュタインの光速を超える物質は存在しないことを前提に成立しています。それが覆されようとしているのです。そう遠くない将来に、新たな宇宙理論が発見されタイムマシンが発明されるかもしれませんね!
いまちゃん、同感です。
すごいことです。
新たな宇宙理論、
生まれてきそうな気がします。
どんどん小さくなることが、
広大な宇宙につながる。
子供のころ、
無限大は限りなくゼロに近づくといったことを聞いて、
感動したのを覚えていますが、
そんな時代なんですね。