商事・物産欧州総括のレクチャーとドイツベスト5社の一挙視察
この一両日は、
めまぐるしいほどの動き。
順を追って整理しておかなければ、
いったいどんなところに行って、
どんな人にあって、
どんなことを考えたか、
忘れてしまいそう。
まずは一昨日の夕方に戻る。
アヌーガ2日目の商談、情報収集を終えて、
アウトバーンをデュッセルドルフに帰還。
向かうは、独国三菱商事本社。
5階の会議室で、
レクチャーを受ける。
素晴らしい環境。
司会は、三菱商事㈱関西支社食料部長の毛利信作さん。
講義は、三菱商事の子会社プリンセス会長の伊藤和男さん。
プリンセス社は、イギリスの食品メーカーで、
現在、英国内第9位くらいに位置する。
伊藤さんの前任者が、
現在、日本のライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。
この伊藤さんのレクチャー、素晴らしかった。
欧州食品産業の特徴とその分析。
参考になることばかりだったし、
私の認識に合致するところが多かった。
心から感謝。
その後、今度は場所を変えて、
三井物産からのレクチャー。
夕食時間に突入しているということで、
中華料理店。
左が欧州三井物産㈱副社長の羽鳥信さん、
右はドイツ三井物産社長の岡野克也さん。
羽鳥さんはご自身の経験や見解を込めて、
「国際社会の中の日本と欧州から学べること」を、
レクチャーしてくれた。
良い講義だった。
講義が終わると、
「ドイツ・ドイツ・中華」のワルツのリズムで、
夕食。
乾杯の音頭は、
ケイ低温フーズ社長の龍首文昭さん。
二日間ドイツ料理で、
三日目が中華。
楽しんだ。
それにしても、
三菱商事と三井物産。
ヨーロッパの最高責任者が、
わざわざロンドンからやってきて、
それぞれに欧州分析を展開してくれた。
どちらも有意義だった。
心から感謝したい。
(レクチャーの詳細報告は後日)
さて、昨日の三日目のアヌーガ。
残念ながら、雨。
それでもフェア最終日。
我々のアヌーガでの商談も最終日。
9チーム、すべてが異なった成果を上げた。
アヌーガは早くも、
来年3月のフードテックのご案内を始めている。
最後に万代の磯田雅人さん、阿部秀行さんと写真。
ご苦労様でした。
最高の成果が上がった。
これで2011アヌーガともお別れ。
バスに乗り込むと、
通訳の皆さんが手を振って送ってくれた。
良い情報収集や商談ができました。
ありがとうございました。
私たちは、その後、
急いで店舗視察。
まず、アルディ。
ドイツ第2位の企業。
リミテッドアソートメントの小型店展開で、
それだけで第2位。
すなわちシングル・フォーマット。
徹底したローコストと低価格。
これもドイツナンバー1。
アメリカのアルディよりもはるかに、
生鮮やベーカリー、乳製品などの品ぞろえが充実。
よりコンプリート・ストアになっている。
質素・倹約を旨とするドイツ人にはこの店でいい。
もう1店、しつこくアルディの新店。
こちらは少し広くて、新しい。
しかし標準化が進んでいる。
その隣にネットー。
こちらもリミテッドアソートメントの小型店。
ネットーはドイツ第3位のエデカのディスカウント・フォーマット。
アルディがプライベートブランドや
ダブルチョップ商品を中心に販売しているのに対して、
こちらはナショナルブランドの安売りがメイン。
だから隣り合わせで出店していても、
それぞれのポジショニングが違う。
成り立つ。
さらにその隣にリドル。
こちらはドイツ第4位の小売業。
そしてこのフォーマットも限定品揃えの小型店。
リドルはアルディとネットーの中間の位置づけ。
それでもしっかり特徴を出そうと必死。
そしてドイツ第5位のレーベが、
リドルの斜め向かいにある。
こちらはオーソドックスなスーパーマーケット。
生鮮食品もいいし、
品ぞろえも豊富。
やっと普通のスーパーマーケットに出会えた感じ。
しかし、この競争のなかでは、
価格が高く感じられて、苦戦か。
第2位から第5位までがずらりと並ぶこの地域。
一番手はどうした?
あるんです。
リアル。
ドイツ小売業界に君臨するメトロ。
世界第5位の小売コングロマリット。
そのハイパーマーケット。
この激戦地で、一番古くて、
一番大きな2層の店舗。
1階と2階はスロープで繋がれている。
そして一番、豊富な品ぞろえ。
メトロはキャッシュ&キャリーのメトロ。
百貨店のカーホフ。
そしてこのリアルを主力に展開している。
それでも、このディスカウント攻勢の中で、
ハイパーマーケットはいかに生き残るか。
日独ともに重要な案件である。
これにて店舗視察は終了。
ほんの2時間ほどの間に、
ドイツを代表する企業を制覇した。
しかしこれが、ドイツの特徴。
顔ぶれが少ない。
すごいことだ。
日本とは違うが、
寡占状態を目の当たりにした気がした。
この後まだまだ行動は続くが、
今日はこれにて。
<結城義晴>