ジジとヨーロッパの赤ん坊[2011日曜版vol42]
ボクは、ねていました。
そうしたら、
ユウキヨシハルのおとうさん、
かえってきました。
おかえりなさい。
でも、ちょっと、
はずかしい。
ひさしぶりだから。
おとうさんのおシゴト、
うまくいきました。
パリのシャルル・ドゴール空港で、
おわかれ。
みんなで、イノベーションをおこす。
ドイツのアヌーガでも。
新凱旋門でも。
よかったですね。
ボクも、まってました。
おとうさんは、
すごくつかれたけれど、
ジュージツした。
それから、ちょっとだけ、
パリの街をあるいた。
モンマルトル。
丘をのぼる。
たてもの。
サイケデリックなラクガキ。
これも。
そしてユトリロの世界。
10月なのに緑が新鮮。
モンマルトルの丘の頂上にあらわれたおおきな教会。
サクレクール寺院。
ちょうどミサがおこなわれていた。
パリ市街を見晴らす。
観光客も、
ゆったりと、
たのしんでいる。
それからおとうさんは、
地下鉄にのって、
パリの街をあるいた。
とくにエッフェルタワーをたのしんだ。
夕日のむこうに、
エッフェル塔。
ホネグミだけがうきあがる。
うつくしい瞬間。
もっと、ちかづいてみる。
夕日のなかのエッフェルタワー。
おとうさんは、
つかれがふきとんだ。
よかった。
それから、こんどの旅では、
あかちゃんにいやされた。
最後のパリの空港。
となりにすわったけれど、
おとうさんのことを、
すごく気にいったみたい。
パリのホテルでも。
この子は、ナリタ空港のロビー。
たぶん、ドイツ人。
ものすごいスピードで、
よつんばいであるく。
そして、おすわり。
ボクも。
あるいて。
あるいて。
おすわり。
いずれにしても、
おとうさんがかえってきて、
ボクはあんしんしました。
こころから。
<『ジジの気分』より>