結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年10月17日(月曜日)

帰国してから感じるマーケティングとイノベーションの本質

Everybody! Good Monday!
[vol42]

帰国しました。
昨日。

パリのシャルル・ドゴール空港。
総勢60名、全員で決意の写真。
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三菱食品㈱関西支局副支局長の松澤厚さん、
毎回、参加してくれる。
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国分㈱近畿支社第1営業部長の山崎佳介さん。
コーネル大学RMPジャパン「奇跡の第2期生」。
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ルフトハンザでパリを出発。
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45分で、ライン川の支流マイン川が見えてくる。
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そしてドイツの空の玄関フランクフルト。
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ドイツ最大のハブ空港。

帰りはチームと別れ、
一人旅。

ルフトハンザのドイツ人らしいシンプルなサービス。
これも捨てがたい。
心地よい。

12時間後、成田空港に降り立つと、
9月上旬の熱気。

ケルンでは毎日、雨模様。
パリは珍しく快晴が続いたが、
それも快適だった。

日本はまだまだ夏の名残をとどめる。
ちょっと違和感がある。

今回の欧州旅行。
収穫は大きかった。

アヌーガの世界最大の展示場には、
イノベーションの種が満載されていた

毎奇数年に開催されるパリのシアル。
アヌーガはその2倍のスケールを持つ。
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オーガニックは抜き差しならないほど重要なテーマとなった。
コンビニエンス・ニーズもますます、必須のコンセプトである。
「フィンガー・フード」は一種のブームになるだろう。
そして人種問題・地域問題と食糧の関連の強さ。

何よりも大きいのは、
「食はプレジャー」であること。
すなわち「喜び、幸せ」

ドラッカー先生のもっとも有名な言葉。
「企業の目的として有効な定義はひとつしかない。
すなわち顧客の創造である」

これがドイツにもフランスにも、
その小売業や食品産業の底流にあった。

ドラッカー先生の続き。
「従って企業は二つの、そして二つだけの基本的機能を持つ。
それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが企業に成果をもたらす」

ではマーケティングとは。
「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、
顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、
おのずから売れるようにすることである」

では、イノベーションとは何か。
「人的、物的、社会的資源に対して、
新しい、より大きな富を生む能力を与える仕事

ここでいう「富」とは、
「利益」ではない。

英語でwealth
利益を超えた概念。
いわば「幸せ」のようなもの。

ドラッカー先生は、
「利益は条件である」と言い切る。

「富」は条件ではない。
目的である。

それが、この旅行のなかにあった。

ドイツの小売業も、フランスの小売業も、
新しい、より大きな「幸せ」を生み出すことに、
懸命だった。
その競争に必死だった。

私たちはそれを感じ取った。
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良い旅だった。
参加者はもとより、
裏方に回った人々にも、
心から感謝したい。

さて、日本に帰ってきても、
私は休まない。

今日は、
立教大学大学院サービス・マーケティングの講義。

たっぷり90分×2時限。

後期の履修者は最終的に32名を数える。
お陰様で、大人気の講座となった。
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そして明日火曜日は青森で講演会。

明後日水曜日は、全日食チェーン大会。
小泉純一郎元総理が記念講演する。

そして木曜日は、
流通科学大学主催のリテール・サイエンス研究所設立記念セミナー。
伊藤雅俊さん、岡田卓也さん、清水信次さん、
そして横山清さんの座談会がある。

翌金曜日はコーネル大学&新日本スーパーマーケット協会のセミナー。
ジーン・ジャーマン名誉教授、
ビル・ドレイク教授が来日して、
講演してくれる。

そして土曜日と日曜日は、
立教の結城ゼミ合宿。

秋のスケジュールが目白押し。
知的好奇心が満たされ、
その挙句に、なにか、
とてつもないインスピレーションがわいてくる。
そんな予感がするこの1週間。

その時、ドイツ、フランスでの知見の集積は、
大いに役に立つ。

今週の商売は、
秋真っ只中の快適な生活を演出。

月末のハロウィンに向けて、
一段と盛りあがってくる。

今月の商人舎標語は、
「着眼大局 着手小局」

私自身の行動は、
「着眼大局」にピタリだった。
現場は「着手小局」。

リテール・イズ・ディテール。
小売りの神は細部に宿る。

細かいことにこだわって、
顧客の「幸せ」を演出したい。

それこそが「富」を生む。
すなわちイノベーションにつながる。

では、今週も、
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
ドイツ・フランスのレポート。
順次掲載予定。
乞う、ご期待。


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