結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年10月29日(土曜日)

寒い寒いダラスの初日はHEBセントラルマーケットとフード&ドラッグ橋頭堡店舗でローカルチェーンの日

ダラスは寒い。

驚くべきこと。

今年の夏は、干ばつで、
リック・ペリー知事が、
州民にこういったほどだった。
「3日間、雨乞いをしましょう」

それがハロウィンの前だというのに、この寒さ。

環境異変が起こっているのか。
それでも元気に視察を進める。

成田を発ったのが、金曜日の午後2時。
20111029211813.JPG

アメリカン航空の成田・ダラス便は、2時間も遅れた。
20111029211823.jpg

それでも安全な方がいい。
文句を言う者はいない。
20111029211834.jpg

ダラス・フォートワース空港で、
浅野秀二先生と落ち合って

すぐにHEBセントラルマーケットへ
20111029211853.jpg
テキサス州サンアントニオに本社を置くHEBは、
ローカル・スーパーマーケットチェーンにして、
テキサス州最大の非上場企業。

つまりインディペンデント・カンパニー。
これが大事なところ。
2011年全米チェーンストア・ランキング27位。
スーパーマーケット企業では全米6位。
2011年度の売上160億9100万ドル
100円換算で1兆6091億円。
前年比13.9%と絶好調だ。

HEBは3つの戦略フォーマットを展開する。
①EDLPの主力フォーマットであるフード&ドラッグ、
②非食品をプラスしたコンボ型のHEBプラス、
そして、③アップスケール・タイプの大商圏型セントラル・マーケット。

セントラル・マーケットは、
ワンウェイコントロール方式を採用している。。
お客をまんべんなく回遊させる売り場には、
フレッシュな生鮮、
豊富なプリペアード・フード&デリ、
世界中から集められたチーズとワイン・リカー、
スペシャルティなグロサリー商品などが、
これでもかと並ぶ。

屋内外に、カフェスペースが設けられており、
週末には地元演奏家のライブミュージックなども行われる。

われわれも着いてすぐに、屋外カフェで昼食。
20111029211905.jpg

それから屋外インタビュー。
20111029211930.jpg
実に丁寧に答えてくれた。
この店は8番目のアップスケール店舗。
店舗面積6万平方フィート(約1700坪)。

来年には3万平方フィートの実験店を出すそうだ。

そのあと店内ツアー。
部門ごと、カテゴリーごとに、
整理された解説を受けた。

試食のお奨めも受けた。
昼食後だったが、断らずに全部いただいた。
20111029211956.jpg

そして写真。
20111029212006.jpg

全員写真も。
20111029212019.jpg

疲れは見えないほど、気力充実。
20111029212029.jpg

次に向かったのが、HEBフード&ドラッグ
20111029212042.jpg

オースティン、サンアントニオで5割を超えるシェアを持つHEB。
アップスケールタイプのセントラルマーケットを、
ダラスに出していたが、いよいよ本命フォーマットを出店させた。

ウォルマートの牙城にして、
クローガーのドミナントエリア。
ここに撃って出るHEB。

今度は攻める側に回った。

その橋頭堡がこの店
20111029212428.jpg

大繁盛。
20111029212438.jpg

まず生鮮がいい。
20111029212209.jpg

バナナの売り方も丁寧。
20111029212221.jpg

すぐに食べられるバナナと、
少しおいて熟させるバナナ。
20111029212233.jpg
それをきちんと教えている。

SUSHIYAのコーナー。
20111029212250.jpg

フィッシュマーケットとミートマーケット。
20111029212300.jpg

奥主通路。
20111029212315.jpg

そして今やウォルマート以上のパワーを持つ
アイランド販促。
20111029212326.jpg

ファーマシーも地域からの信頼が厚い。
20111029212341.jpg

エブリデーロープライスを展開しながら、
クーポンを積極的に活用。
20111029212352.jpg

これがウォルマートにない販促。
20111029212402.jpg

インストアクーポン。
20111029212414.jpg

そして地域コミュニティとの密着。
20111029212455.jpg

1カ月間のコミュニティ内のスケジュールを張り出している。
20111029212506.jpg

今日の視察は、HEBの日。
ローカルチェーンの日。
20111029212519.jpg

HEBの橋頭保店舗が成功しているのを確認して、
私はうれしかった。

アメリカでも、
ローカルチェーンが隆々としている。

それをこの目で見て、この耳で聞いて、
自ら体験できたからだ。
(続きます)

<結城義晴>


2 件のコメント

  • 結城先生へ
    HEBのご紹介ありがとうございます。
    このような非上場の素晴らしいローカルチャーンSMがあるこは知りませんでした。やはり米国は奥が深いと感じました。
    POPに「go Local」とありましたが、産直とも訳すのでしょうか?
    ローカルチェーンだからこそ地産地消なんですね!
    むかしのダイエーが店舗レベルでの地元の地域の魚市場から新鮮な魚の仕入れを制限して、本部一括買い付けの(商社からの輸入魚)商品を優先した事を思い出しました。

  • いまちゃん、いつもありがとうございます。
    Localはまさに地産地消のことです。

    ナショナルチェーンのウォルマートも、
    オーガニック・スーパーマーケットのホールフーズも、
    「Local」再強化中です。

    渥美俊一先生は「それは江戸時代に戻れ!」と同じだ、
    と言われましたが、マス・マーチャンダイジングが達成された後の、
    ローカル・マーケティングがアメリカの地産地消です。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.