食品SM2011年9カ月好調決算とAJS新年経営研修会の話
すこしずつ日が長くなって、
あるときそれに気づいたりすると、
ずいぶん得をした気分になるし、
なんだかうれしくなる。
まだまだ、春は遠いけれど、
日没が徐々に遅くなって、
夕方でも世の中が明るい。
すこしずつすこしずつ、
春に近づいている。
これが、いいんだな、
ほんとに。
読売新聞の一面コラム『編集手帳』。
最近は、これが一番冴えているし、心に残る。
仏壇へアリガトマシタ彼岸の子
句集『野菊のうた』(ふらんす堂)は、
俳人の矢島渚男(なぎさお)さんが精選した句集。
舌足らずの子供の「アリガトマシタ」がかわいい。
コラムにはないが、『野菊のうた』のこれもいい。
一といふ簡潔がよし年新た
新たな年を迎えるたびに、
シンプルにスタートする。
「一」の簡潔さは、いい。
私もやっと年が明けた。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科結城ゼミ。
2011年度全員の修士論文・調査研究レポート提出が終わった。
今日の午後まで、私も必死で読んでいた。
肩の荷がすっと下りて、
軽くなった気がする。
みなさん、おめでとう。
良い論文ばかりでした。
箱根駅伝の選手や監督、
ラグビー大学選手権の選手や監督、
高校サッカーや高校ラグビーの選手・監督。
みな、決勝戦や本大会が終わって、
やっと、年が明ける。
私もだんだん、そんな感じになってきた。
しかしこの充実感は、
やり遂げた者にしかわからない。
日経新聞のワシントン特派員岩本昌子さんの報告。
アメリカ合衆国商務省の発表では、
2011年12月の米国小売業売上高は、
4006億1400万ドル(時価換算で約30兆8000億円)。
これは、前月比0.1%プラス(季節調整済み)。
プラスは7カ月連続だが、
伸び率は市場予想の平均値0.4%を下回った。
2011年通年の小売売上高は、
4兆6913億3900万ドル。
前年比7.7%プラス。
さて昨日の日経新聞の記事。
「食品スーパー、10社中9社が経常増益に」
年商1000億円超で、しかも2月期決算の企業が10社ある。
あとは3月期決算が多い。
その10社の昨2011年の第3四半期までの連結決算、
極めて好調。
トップ企業のライフコーポレーションは売上高4%増、
経常利益は前年同期比14%増の74億円。
好調組の筆頭。
それ以外の8社も売り上げは前年プラス。
アークスが売上高2395億円(+7%)経常利益77億円(+9%)
オークワ2219億円(+4%)45億円(+15%)
マックスバリュ西日本1889億円(+5%)39億円(̠▲8%)
カスミ1642億円(+1%)61億円(+20%)
マックスバリュ東海1216億円(+4%)30億円(+12%)
サンエー1083億円(+2%)79億円(+6%)
タイヨー969億円(+3%)17億円(+15%)
ベルク917億円(+11%)49億円(27%)
これは9か月分の売上高と経常利益だから、
誤解のないように。
売上げが前年を割ったのは、マルエツだけ。
同社は売上高2%マイナスの2428億円だが、
「値引きを減らした効果で粗利益率は30%と1.6ポイント改善」。
販売費も13億円圧縮し、
経常利益52億円で24%プラス。
3月決算の上場企業も、
食品スーパーマーケットは、
3~11月期の業績がほぼ計画通り、
あるいは計画をやや上回ったようだ。
非上場企業も上場企業並みの成績を収めるところが多い。
12月も年明けも、総じて好調。
昨年の前半に稼いで、
その後は落ち着いたという傾向が強い。
アメリカ小売業の2011年のように7.7%プラスとはいかないが、
好調を維持してほしいもの。
昨日12日は、
AJS新年トップ経営研修会。
オール日本スーパーマーケット協会。
場所は横浜のパンパシフィック横浜ベイホテル東急。
AJS正会員企業57社の経営トップ・幹部が集い、
食品スーパーマーケットが好調だからだろうか、
取引先の賛助会員、報道などが多数参加して、
630名ほどが懇親を深めた。
第一部は講演会。
それに先立ち、荒井伸也協会長が新年のご挨拶。
この日の講演は、御厨貴さん。
東京大学先端科学技術研究センター教授だが、
日曜朝6時からのTBS「時事放談」の司会で知られる。
「2012年 日本再生のゆくえ」と題し、
混迷する政治の背景と経済の再生を、
90分間話してくれた。
政治家と接する機会が多いためか、
学者というよりも、ジャーナリストの感じ。
大震災後の原発学者や原発ジャーナリストの言説を見ても、
最近、学者やジャーナリストの弁舌には、迫力や鋭さが欠ける。
確信を持って発言する。
それが何よりも求められている。
以って自戒とすべし。
ただし、大ぼらは、
御免こうむりたい。
そして、17:30からは怒涛の夕食懇親会。
荒井会長の挨拶に続き、
乾杯のご挨拶は安藤宏基さん。
日清食品ホールディングス㈱社長・CEO。
翌日の研修では、横浜にあるカップヌードルミュージアムを見学する予定。
「生活良好と合わせてNBを!」
パチパチ!!
AJSの夕食懇親会は、数十分間、全員が着座しての会食。
円卓の私の隣は、紅谷商事㈱社長の秦勝重さん。
ところが、前菜を食したとたん、
次々に参加者が立ち上がり、
どんどん前列に押し寄せてきた。
会場はご覧の通り。
食事をするどころではなくなる。
みなが押し合いへし合い、
お目当ての小売業トップに挨拶にまわる。
わたしは壇上にかけ上がり、思わず、写真を撮ってしまった。
海外では見かけない、一種異様でパワフルな光景。
それにしても、女性が少ない。
もちろん、 わたしも皆さんにご挨拶。
一番最初に挨拶したのは、
㈱キョーエイ社長の埴渕一夫さん。
昨年夏、阿波踊りでお世話になった。
今年2012年の年賀状は、
阿波踊りの写真を使わせてもらった。
なんといっても、元気が出た。
それが東日本大震災の年の私の思い出。
㈱セイミヤの加藤勝正社長。
商業経営問題研究会、通称RMLCのコア・メンバーのお1人。
業界きっての勉強家。
㈱関西スーパーマーケット社長の井上保さん。
井上さんとは、
二人だけの秘密のお話で盛り上がった。
ことしも、よろしく。
サミット㈱社長の田尻一さん。
翌日の店舗研修は、サミット横浜岡野店を訪問する。
昨11月30日にオープンしたばかりの店。
成城店をはじめ、昨年後半の話題をさらったサミット。
田尻さんも元気いっぱいで、
ちょっと古いが「グー」。
㈱ヤマナカ社長の中野義久さんと、
日経MJ編集デスクの白鳥和生さん(右)。
私の両隣は、㈱マツモトの松本隆文社長と松本健司専務。
そして、右が㈱伊藤園の江島祥仁副社長。
左は、商人舎エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦。
アドパイン代表。
コーネル・ジャパン二期生の柄谷康夫さん。
関西スーパーマーケット取締役商品本部長。
三菱食品㈱専務の中嶋隆夫さん。
昨年末には日本チェーンストア協会のパネルディスカッションで、
すばらしい発表をしてくれた。
国分㈱専務の國分晃さん。
今年国分は創業300年。
胸元に記念の亀甲の社章。
最後に荒井伸也会長と松本光雄専務理事。
今年AJSは50周年を迎える。
お二人とも頑張ってください。
微力ながらご支援させていただきます。
さて、この日は、
コーネル・ジャパン第1期生から第3期生が、
多数参加。
まず、3期生の3人と。
右から国分関東支社第一営業部長の千木良治さん、
キョーエイ専務の森雅之さん、
昭和産業㈱食品部次長の藤原勇一さん。
さらに、荒井首席講師、1、2期生も加わって記念撮影。
左から2期生の国分第一営業部長野山崎桂介さんと、柄谷康夫さん、
1期生の関西スーパーマーケット店舗運営本部長の福谷耕治さん。
遠巻きに見ていたAJS事務局の皆さんから
撮影後になぜか、拍手が起こった。
でも、うれしかった。感謝。
懇親会の後は、
松本隆文さんの部屋に有志が集まり、
ビールで情報交換。
㈱小倉屋柳本社長の柳本一郎さん(私の隣)も加わり、
大いに語った。
この時間が本当に楽しい。
私の「ゼロ戦化現象論」等々。
覚えている人がいるだろうか。
加藤さんはこんな席でも、
気づいたことをせっせと、
メモしていたけれど。
松本専務理事も駆け付けてくれて、
最後に皆で写真。
この日、月が海面に反射して、美しかった。
横浜の夜景も捨てたものではない。
私はこの後、ブログを書いて、
さらに最後の論文を読み込んだ。
最近はいくら酒を飲んでも、
全く問題なく仕事ができる。
これも、4年間ブログを書き続けているおかげ。
ああ、ありがたや。
結城義晴の年が明けた。
<結城義晴>