東急ストア社長・木下雄治さんのご逝去と寺岡表彰式での特別講演
1週間前の3月17日、
木下雄治さん逝去。
東急ストア社長にして東京急行電鉄専務。
享年60。
私より一つ上。
今年1月20日に、
日本チェーンストア協会のパネルディスカッションで、
木下さんがパネラー、
私がコーディネーターを務めることになっていた。
直前にご病気とのことで欠席されたが、
そのまま療養、このたび、
心不全で惜しくも早世された。
心から、ご冥福を祈りたい。
代わって東急ストア社長には、
現会長の鈴木克久さんが就任。
木下さんの改革は継続される。
昨日のブログで、ちょっとお詫び。
慶応義塾大学は「塾長」と呼ぶ。
昨日は清家篤さんを「学長」と記した。
訂正し、お詫びしたい。
ちなみに我が早稲田大学は「総長」といい、
立教大学も東京大学も総長。
学習院大学は「院長」と病院のようだが、
それはそれで伝統とこだわりを持っている。
その慶応義塾大学塾長の清家さんの話をもうひとつ。
福沢諭吉の「公知」、あるいは「公智」。
公知とは、
「人事の軽重大小を分別し
時と場合によって、
その軽小・重大の前後を洞察する働き」
これを分かりやすく言えば、
「重いものを先に、
軽いものを後に」。
清家さんのわかりやすい説明。
さて昨日は、午後から、
東京會舘。
皇居前のお堀端の由緒ある会館。
寺岡メーカー賞表彰授与式。
私は最後に、特別講演。
講演が始まる前に、
㈱寺岡精工社長の寺岡和治さんと写真。
私はもう、この表彰式で、
10数年、講演をしている。
初めから清聴の姿勢。ありがたい。
司会は、営業企画室長の三木桂さん。
講演テーマは、
「日米欧流通サービス業のTide of Time」
私はこの〝Tide of Time”という言葉、
気にいっている。
昭和52年、1977年、
私は大学を卒業して㈱商業界に入社した。
そしてチェーンストア専門雑誌『販売革新』に配属された。
この雑誌は昭和38年に創刊し、
日本のチェーンストア産業を応援し、啓蒙し、
成長の原動力となった。
その『販売革新』創刊の頃のコラムの名称が、
〝Tide of Time”だった。
Tideは潮流、
Timeは時代。
すなわち時代の潮流。
頭韻を踏んで頭に「Ti」が使われている。
この会での特別講演は、90分。
表彰される人々68人。
それだけのことはある。
実に熱心に聞いてくれた。
私も上着を脱いで、
熱が入った。
最後の言葉は、「祈り」。
ラインホールド・ニーバー。
卒業式の季節でもあり、
最近は一番気に入っている。
変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください。
盛大な拍手とご清聴、
心から感謝したい。
特別講演のあとは、
記念写真。
三木さんの音頭で、並んで・・・・。
「ピース」
いい写真です。
その後、懇親会。
㈱寺岡精工専務取締役をめでたく退任、
相談役にご就任の高野公幸さん。
商人舎エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦とはさんで、
「ご苦労様」と言ったら、
まだまだ㈱テラオカの社長など、
このグループでの高野さんのお役目は、つづく。
ほとんど変わらない。
業界の皆様、よろしく。
今日は、立教大学大学院の学位授与式。
375名に修士号を授与。
立教大学総長・吉岡知哉さんの言葉は、
その口調に比べて、
辛辣でハードパンチだった。
「東日本大震災以降、
大学や大学院、アカデミズムの『考える役割』が、
喪失されている観があります。
立教は『リベラルアーツ』を標榜してきました。
『考える営み』とは、
本質的に反社会的な行為です。
しかしみなさんは、
徹底的に考える行為を続けてください」
意志のこもったスピーチに、
私はちょっと感動した。
今日の修了式も、昨日の卒業式も、
ひとつの区切り。
しかし、すべて例外なく、
何かの終わりは、
何かの始まり。
めでたいけれど、
心は前を向いていなければならない。
今週も、このブログ、
このホームページを、
ご愛読くださって、
感謝しています。
良い週末を。
<結城義晴>
2 件のコメント
変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を
ということば(こころ)にほっとするような思いを抱きました。
例えばITの分野では、IoT、Industrial Internet などが話題になっており、
“If you don’t like change, you’re going to like irrelevance even less.”
という General Eric Shinseki, Chief of Staff, US Army のことばが、よく引用されます。
innovative change の魅力と、dynamic capability の強さについて、さらに学び、温故知新 -変わらぬものの価値に気付き、変わるものを変えていく知識と能力を身につけていきたいと願っております。
今後ともご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
栗林かおる様、ご投稿感謝。
温故知新ですね。