ダルビッシュのオセロ的初勝利と人間と企業の「ポジショニング・強み」
メジャーリーグのルーキー、
ダルビッシュ有。
テキサス・レンジャーズ対シアトル・マリナーズ戦に先発。
日本人もテキサス人も、
こぞって期待し、応援した。
「We love YU long time」
嬉しい声援。
背番号11は、たくましく見えた。
そして世紀の第一投。
4球連続のボール。
フォアボール。
そして千両役者・3番打者イチロー登場。
これも世紀の対決。
イチローが現役のときに、
ダルビッシュがメジャーになってよかった。
私はそう思った。
ドキドキ、ワクワク。
結果は、
イチロー、サードうしろへ、
得意のポテンヒット。
ここからダルビッシュが崩れた。
結局、1回表4点の失点。
2回表にもイチローに2塁打を打たれ1失点。
5回と3分の2、つまり6回ツーアウトを取ったところで降板。
しかし味方打線はメジャー随一。
ホームラン攻勢で、4回までに8点を奪取。
結局11点の猛打線。
ダルビッシュには敗戦がつかず、
オセロのようにひっくりかえって勝利投手。
変な感じのメジャー初勝利を得た。
それにしても、
あれだけふてぶてしかったダルビッシュが、
おろおろする様は、
なんだか人間らしさを感じさせたし、
日本人なんだと共感した。
イチローはむしろ、
日本人離れしたアスリートなんだと、
こちらは妙に感心。
この日3安打の固め打ち。
終わってみれば、
「ヨカッタ、ヨカッタ」
「つぎ、頑張ろうぜ」。
少年野球のようで、
これは、気分がいい。
日本はと言えば、
東京・横浜、
桜満開。
同じアングルの夜桜も、見事。
商人舎オフィスの近くを流れる新田間川も花曇り。
満開の桜。
私のデスクのうしろの早桜は、
もう赤みを帯びた葉桜。
こうして、時間が経過し、
ダルビッシュも一流のメジャーリーガーになるに違いない。
さて、毎日、呼びかける。
結城義晴facebook、
グランドオープン。
「友達になろう」
「知識商人の輪を広げよう」
よろしく。
今日のニュース。
やはり日経新聞から拾うこと多し。
「倒産、3年連続減少」
東京商工リサーチの毎年の調査。
「2011年度の企業倒産件数は、
前年度比2.7%減の1万2707件、
負債総額は15.5%減の3兆9906億円」
どちらも3年連続減少。
倒産件数は20年ぶりの低水準。
いいことです。
倒産は規模が小さいから起こるのではない。
負債がかさみ、資金繰りがつかなくなるから倒産する。
その意味で、負債総額が、
21年ぶりに4兆円を下回ったのは、
これもよい傾向。
しかし記事は釘をさす。
「ただ中小企業を取り巻く環境が改善したわけではない」
「一時的に資金繰りをしのげても、
業績不振から抜け出せない企業は多い」
根本的な問題として、
経営の構造が改善改革されない限り、
倒産の危機を免れない企業は、
ずいぶんと多い。
それに比べて、
「中国小売り大手、競合激化に布石」
「中国の小売総額を表す2011年の社会消費品小売総額は
2010年に比べ17.1%増の約18兆元だった」
17%も伸びていて、
上場企業の2011年12月期業績は軒並み増収増益。
「しかし、1~2月の社会消費品小売総額は、
前年同期比14.7%増」
伸び率において、2011年を下回るが、
現在の日本では信じられない成長。
日本の上場小売企業の決算。
ユニーは、
2012年2月期決算の営業収益は1兆570億円、マイナス2%。
営業利益が440億円で、これは25%プラス。
「減収増益」で頑張った。
何しろ1兆円企業で、
営業利益率4.16%、
前村哲路社長、ほんとうによく頑張っている。
サークルKサンクスからCVSベイエリアが脱退し、
その和解金で特別利益を計上。
純利益も38%プラスして、
83億円。
イオン、セブン&アイ・ホールディングスに次ぐ、
第3位のチェーンストア企業でありながら、
やや地味な存在のユニー。
私はこれこそ「ユニーの強み」だと言い続けている。
日経の「証券特集」に2社。
伊藤園は増収増益。
「単体の飲料販売は震災後の資材不足が響き売上高横ばい」
しかしタリーズコーヒーが好調、
乳業メーカーのチチヤスを買収し、増収。
そしてこの企業の体質で増益を果たした。
しかし茶葉から構築した「お茶屋」のブランド力。
これは他の追随を許さない。
一方、ロック・フィールドは大幅増益。
「RF1」が震災後の内食需要で好調、
駅ナカの新業態も伸びる。
RF1の既存店は、高単価惣菜の比率が高まり、客単価が上昇。
和風サラダ専門店「いとはん」のショッピングセンター出店を積極化し、
増収増益を見込む。
「惣菜専門チェーン」のマルチ・バナー戦略。
これもロック・フィールドの独壇場。
自社の強みを持つ企業が、
増収増益を果たす。
中国と異なり、
縮小均衡のマーケット日本では、
この「強み」が鮮明でなければ、
伸びることはできない。
多民族国家の新世界アメリカ。
ここで生き残り、超一流になるためにも、
自分の強みを明確にすることだ。
人間としての「ポジショニング」。
ダルビッシュ有にも、
そうあってほしい。
その意味で、
ふてぶてしさが消えた、おろおろの様。
日本人的ではあった。
謙虚で、ひたむきで、真摯。
そう、甲子園の東北高校のときのダルビッシュを取り戻し、
そこに日本プロ野球で培った投球テクノロジーを加味して、
ダルビッシュのポジショニングを確立してほしいものだ。
<結城義晴>
[追伸]
一部facebookで予告した内容と異なりました。
お詫びします。