ライフ&ヤオコー業務提携とラスベガス視察の集大成・商品調査発表
今日、16時から、東京・帝国ホテル扇の間で、
緊急記者会見があった。
㈱ライフコーポレーションと㈱ヤオコー、
業務提携検討に関する覚書を締結。
「お互いの強みを活かし安定した成長を図るため
必要な分野についての業務協力の可能性、
広範な分野での業務提携の可能性に関して
真摯に検討していくことについて合意した」
これは両社の正式コメント。
ラスベガスにいる私は、
その記者会見という歴史の瞬間に立ち会えず。
まことに残念。
私が予測する今年の5つの潮流。
その一つが「M&Aの新たなうねり」。
アークス&ジョイスに続いて、
これは業務提携だが大型の優良企業同士の提携。
その業務提携の内容は、
①商品の共同開発・調達
②資材等の共同調達
③プロセスセンターの相互活用
これらはマーチャンダイジングに関すること。
④災害時の相互支援
これも時宜を得た提携だ。
さらに⑤人材の交流・人材の共同教育など。
ライフコーポレーションは食品スーパーマーケットの最大手企業。
首都圏と関西圏で、224店を展開。2012年2月期年商4882億円。
ヤオコーは埼玉県川越市に本部を置く優良企業。
売上高経常利益率4.5%。
埼玉、東京、神奈川、千葉に118店。売上高2273億円。
ライフの清水さんは日本チェーンストア協会会長、
日本スーパーマーケット協会名誉会長。
ヤオコーの川野さんはその日本スーパーマーケット協会会長。
6月29日金曜日、
恒例の日本スーパーマーケット協会総会後、
パネルディスカッションがある。
これも恒例となっているが、私がコーディネーター。
そのパネラーはなんと、
清水信次ライフコーポレーション会長、
川野幸夫ヤオコー会長、
そして横山清アークス社長。
横山さんは、
ユニバース、ジョイスと次々に合併したアークス社長にして、
新日本スーパーマーケット協会会長。
3協会の会長が揃って、
しかも三人ともに、
焦点のM&A、業務提携の当事者。
テーマは、
「スーパーマーケットのサバイバル&成長戦略」
私が提案した。
当然ながら、時代の見方、
M&Aや業務提携に関する考え方が、
議論の中心になる。
規模は、何を意味するのか。
これもテーマになるだろう。
そして私の『メッセージ』から、
「正規軍は勝たなければ負けである。
ゲリラは負けなければ勝ちになる」
これが根本の考え方となる。
ご参加を募ります。
今日の日経新聞一面トップには、
「ソニー、パナソニック提携交渉」の記事。
韓国勢に対抗して、有機ELテレビの量産技術開発、
さらに共同生産まで視野に入れている。
ライフ清水信次、ヤオコー川野幸夫両会長をはじめとするトップの判断は、
やがて歴史的に証明される。
「正しかった」と評されるに違いないと私は思う。
今、ラスベガスのフラミンゴホテル。
午前5時半。
先ほど5時きっかりに、
商人舎USA研修会BasicコースのAグループは、
バスに乗り込んで、空国へ向かった。
私はAグループを送り出して、言った。
「自ら、変われ!」
Bグループはこの後、6時45分に出発。
いまから、帰ります。
いつものことだけれど、
アッという間に研修会は終わる。
今回は、毎日、視察の前の午前中、
2時間を超える講義をしたし、
バスのなかでも語り続けた。
それでもまだまだ伝え足りないように思う。
毎回のことだが、
大事な考え方は全員に伝えたという満足感はある。
さてこのブログでは、まだ、
2日目の視察やインタビューまでしか、
ご報告をしていない。
3日目、4日目、5日目と視察研修は続いた。
最終日には飛び切りの取材をした。
この中で、2日目と、3日目には、
参加者全員が10チームに分かれ、
視察店の品ぞろえ調査を行った。
あるカテゴリーのある商品群の価格と、
フェイス数、あるいは陳列量を調べる。
それを、PFグラフに表現し、
企業の戦略を読み解く。
PFグラフのPはプライス、
Fはフェーシング。
それを一昨日、4日目の夕方までに、
提出してもらった。
どのように数値を読み取ったのか。
どんなディスカッションのプロセスがあったのか。
異業種・異業態、異なる企業で編成されたチームの参加者同士が、
どのようなコミュニケーションを図り、どのようなチームプレイを見せ、
そしてどのように発表のプレゼンテーションをするのか。
こんな視点から10チームの発表を聞き、審査し、表彰する。
Basic視察コースでは恒例となっっている。
その発表会が行われたのが、5日目の朝。
つまり昨日のこと。
はじめに私から簡単な全体総括。
そして10チームごとのプレゼンテーション。
どのチームも素晴らしかった。
10分の休憩をはさんで、結果発表。
最優秀賞に輝いたのは、
デアリー部門を調査したCチーム。
半ガロンの牛乳を調査商品として、
PFグラフを上手に作り、各社の品ぞろえを分析した。
さらに、オーガニック牛乳の比率を「オーガニック比率」と定義して、
各企業のポジショニングを明らかにした。
思考アプローチと即時の工夫が高得点を得た。
Cチームのメンバーは、
㈱万代加納店店長の西村昌也さん、
エバラ食品工業㈱大阪支店担当課長の秦慶和さん、
㈱ユニバース・店舗運営部日配スーパーバイザーの中野弘達さん、
㈱高山リテールサポート部課長の大津慎一さん、
㈱エレナ・エレナ長与店店長の草野健二さん、
㈱ ダイナムPトレーディング新台企画部部長の徳田秀之さんの6人。
全員が前にでて、両手を掲げて、祝った。
全参加者からも盛大な拍手。
この続きは帰国してから。
< 最後まで書き終わったと思ったら、後半部分が消えてしまいました。
もう出発しなければなりません。すみません>
とにかく、帰ります。
<結城義晴>
2 件のコメント
結城先生へ
米国視察のブログ楽しく拝見させていただいています。ありがとうございます。
特にターゲットグレートランドは私もかつて店舗視察で訪れましたが、高い天井や照明や床のクリンネス等の店内の雰囲気が今も変わっていない事に驚きました。ウォルマートとは明らかに差別化されていて、その事が現在のターゲットの繁栄につながっているのでしょか?
無事故でご帰国をお祈りしております。
以上
いまちゃん、ありがとうございます。
ダーゲットに関してはご指摘の通り。
ウォルマートと全く異なる、いや正反対で、
同じ業態を展開している。
同じ業態で差異性のある方法。
そして重要なことですが、
自分のターゲット顧客を鮮明にしつつ、
それをつかんでいる。
天井、照明、床から商品、サービスまで、
ウォルマートと違う。
それがターゲットの価値なのです。