上海第2日目、台湾資本RTマートの圧倒的優位性に感動
上海に来て、2日目。
今日は上海市の4分の1くらいを回った。
充実した1日だった。
朝、集合して静安寺前へ。
久光百貨店。
日本のそごうが運営していたが、
同社が2000年に経営破綻したあと売却され、
現在、香港利福國際グループと
上海九百グループの合弁会社となっている。
その地階のフレッシュマートは、
高級スーパーマーケット。
常時、オーガニック野菜を品揃えしている。
そして伊勢丹百貨店。
ちょうど、日本物産展が、
1階のロビーで展開中だった。
スペースは広くはないが、
結構にぎわっていた。
その後は、ユニクロの旗艦店へ。
パリやロンドン、そしてニューヨークの店にも引けを取らない。
素晴らしい。
この店の出来栄えが、
この地の多くの百貨店への、
ユニクロの出店を支え、促している。
今回の最大の収穫は、
やはりRTマート。
世界最大のウォルマートも、
RTマートにはかなわない。
世界第2位のカルフールもRTにはかなわない。
イギリス第1位で世界第4位のテスコも、
RTの強さを認めずにはいられないだろう。
ドイツ第1位で世界第5位のメトロも。
さらに中国第1位の百聯集団を向こうに回しても、
RTマートは大奮闘。
写真は世紀聯華。
センチュリーシティと名づけられている。
圧倒的に劣る店。
一方、RTマートは最強の店をつくっている。
中国のチェーンストア・ランキング5位。
年商615億6700万元(7726億円)、185店舗。
現在、フランス第2位のAuchanの傘下にあるが、
RTマートとオーシャンを合わせると
グロサリーシェア0.9%と中国第1位。
その前で、全員で写真。
RTマートの入り口にはいつも、
インパクトのあるプロモーションコーナーがある。
店舗中央の巨大なコンコース。
青果部門の鮮度と品揃え。
肉はダイナミックにカットし、
平ケースで単品大量販売。
ベーカリー売り場の内側はロの字型となっていて、
そこにはオーブンがある。
コメの売り方も、丁寧。
グロサリーのエンドも、単品量販で、
なおかつ楽しい。
フランスのカルフールが開発したハイパーマーケット業態。
ウォルマートのスーパーセンターは、
フランス流ハイパーマーケットをアレンジしたフォーマットだ。
イギリスのテスコも、ハイパーマーケットで進出している。
これら強力な国際企業に対して、
RTマートは台湾資本でありながら、
健闘し、凌駕してしまっている。
これが最大の収穫。
夕方には、上海市最大の歩行者天国を歩く。
昼食は飲茶。
㈱万代グロサリー・住関部シニアマネジャーの児島博さん(右)、
同人事部シニアマネジャーの河野竜一さん(左)。
そして夕食は、北京ダック。
伊藤忠商事のお二人にも合流してもらって、
西水啓介㈱万代常務、
シンさんと写真。
上海の伊藤忠集団董事長の幸村寛治さん(左)と、
伊藤忠㈱食料カンパニー食品流通部広域担当の山木敬太さん(右)。
幸村さんには上海商業の特徴や、
中国企業と取引きするときのポイントなど、
レクチャ-してもらった。
みんな十分に満足していることは、
写真からもお分かりのことと思う。
中国の小売業競争は、
ハイパーマーケットとコンビニに、
スーパーマーケットがはさまれて、
まだまだ育っていない。
日本の高度成長のときに、
ダイエーをはじめとする総合スーパーが躍進して、
食品スーパーマーケットが苦戦していたのと、
同じ構図。
ただし現在の中国には、
コンビニがまた、増えた。
これは「後進の先進性」で、
世界最先端の知恵が活用されている。
そのハイパーマーケットで、
台湾資本のRTマートが抜きんでている。
ここから学ぶものは、
非常に多い。
それを考えつつ、眠ろう。
では、
日本の皆様、
お休みなさい。
<結城義晴>