TERAOKA講演と生団連第1回総会懇親会「前向き・上向き・外向き」
「あなたは忙しすぎる!」
先輩から注意されること、しきり。
ご忠告、ありがとうございます。
反省しています。
昨日は朝、ANAで福岡に入り、
博多スターレーンで講演。
テーマは「2012年からのサバイバル戦略」
サバイバルは「生き残り」。
テキストに入れたのは、
「正規軍とゲリラ」
正規軍は、勝たなければすなわち負けである。
ゲリラは、負けなければ、それで勝ちになる。
ベトナム戦争におけるアメリカ軍は明らかに前者であったし、
ベトコンは確かに後者であった。
古くは共和制時代のローマ軍とカルタゴ軍の間でも、
長らくこの対立関係が続いた。
湾岸戦争ではなぜか、
ブッシュもフセインも正規軍とゲリラ軍に分かれつつ、
どちらも勝った気でいた。
減収減益が相次ぐ今。
そして、消費マインドが停滞しきった観のある現在。
「勝たねば負け組」には、つらい逆風が吹く。
「負けねば勝ち組」には、意外にも順風が潜んでいる。
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」
この野村克也の言葉の、勝ちの不思議は「神風」である。
「勝った負けたとさわぐじゃないよ」と歌う水前寺清子は、
「あとの態度」を大事にする。
これは、「負けに不思議なし」を言っている。
あなたはゲリラか、はたまた正規軍か。
逆風を選ぶか、順風を好むか。
どちらであっても、小売流通業は常に、
不思議の神風を感じる機会にめぐまれている。
ビジネスそのものが、不思議の神風を知るために、為されている。
しかし、そのとき、これだけは忘れてはならない。
労働法無視のゲリラになるな。
顧客不在の正規軍になるな。
『メッセージ』(商業界刊)より
私は、小売業とはもともと、
キャッシュフロー型経営の典型であると思う。
だから、きちんと経営さえすれば、
必ずサバイバルできる。
上海の小売事情や、
アメリカのインディペンデントカンパニーの優位性、
さらに私自身の㈱商業界と㈱商人舎の経験など交えて、
2時間5分。
語りきった。
故郷での講演、
気合が入るし、
力が入る。
ご清聴を、感謝したい。
講演が終わってから、
名刺交換と握手。
facebookもやっている熊井聡さん。
熊本県宇土市の有限会社魚光社長。
講演と名刺交換、握手が終わると、
株寺岡精工営業企画室長の三木桂さんに見送られて、
急ぎ、大転換、
生団連の第1回定時総会懇親パーティへ。
「経団連」に対抗する国民生活産業・消費者団体連合会。
定時総会は午後から行われ、その後、
16時からは清水信次会長による講演会が開かれた。
ご存知、日本チェーンストア協会会長にして、
㈱ライフコーポレーション会長。
「生団連設立にかけた想い」をテーマに、
60分の講演予定が30分もオーバーするほど。
86歳の清水節は意気軒高。
59歳の私の2時間5分など、
まだまだです。
その清水会長、懇親会でも、
続けて開会のあいさつ。
「後ろ向き、下向き、内向きの政策ばかりではだめ。
政治家は国家100年の大計をもって、
世界一の官僚を使いこなし、日本を良い国にしてほしい」
来賓の政治家を前に、
講演後の勢いそのまま、
力強いあいさつ。
大拍手。
商人舎の今月の標語。
「前向き・上向き・外向き」
これは「下向き・内向き・後ろ向き」の反対語として、
清水さんからいただいた。
会場はご覧のとおり、大盛況。
来賓のあいさつは、3人。
内閣府特命担当大臣の松原仁さん。
消費者及び食品安全を担当するが、
官僚が用意したあいさつ文を棒読み。
残念!
次が公明党の山口那津男代表。
こちらは清水さんの話を受けて明るく「頑張ります」。
3人目が自民党の大島理森副総裁。
やはり、歌舞伎役者のよう。
三者三様のあいさつだったが、
清水さんの迫力に押され気味だったようだ。
そして乾杯は、副会長職の女性3名。
左から、財団法人消費科学センター会長の大木美智子さん、
全国消費者団体連絡会事務局長の阿南久さん、
特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟会長の谷茂岡正子さん。
生団連ならではの女性の登壇。
そして、懇親のスタート。
私が到着したころには、
会場の盛り上がりはピークをやや過ぎていた。
さっそく日本スーパーマーケット協会会長、
㈱ヤオコー会長の川野幸夫さんと写真。
今月29日(金)には、
日本スーパーマーケット協会主催のパネルディスカションが行われる。
私はいつものように、コーディネーターを仰せつかっている。
今年のパネラーは、川野会長、
新日本スーパーマーケット協会の横山清会長、
そして生団連と日本チェーンストア協会の清水信次会長。
今から楽しみ。
㈱平和堂社長の夏原平和さん。
先月末に開催した商人舎ミドルマネジメント研修会には、
平和堂から6名の参加者が派遣された。
その研修会での第1回理解力テストでは、
3名の100点満点者が出たが、
そのうちの1人が平和堂の受講生。
毎晩、自習室で復習していたのは、
平和堂の受講生だった。
そんな話をした。
夏原さんは本当にうれしそうだった。
そして最後に、清水さん。
ますますご壮健。
日本の流通産業のために、
元気で活躍してもらいたい。
清水さんを見ていると、
私の忙しさはまだまだ「無理」のレベル。
「無茶」は致しません。
懇親会お開きのあと、
居酒屋で、一献。
日経MJデスクの白鳥和生さんと、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサー・アドパイン代表の松井康彦さん。
TERAOKAニューバランスフェアの講演会も成功だったし、
白鳥さんと流通サービスの話も弾んだし、
少々飲みすぎたが、いい一日だった。
「前向き・上向き・外向き」で、
今月は踏ん張る。
<結城義晴>