結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年06月18日(月曜日)

ヤオコー川野清巳「コモディティはEDLP・ノンコモディティは商品開発」

Everybody! Good Monday!
[2012 vol25]

2012年第25週、
6月第3週の始まり。

昨日の「父の日」、
売り場は各社とも、
ずいぶんと盛り上がった感じ。

「自分がお父さん」であるという当事者意識は、
売り場に反映される。

いいことです。

こういった当事者意識を、
もっともっと想像力を高めて、
広げたい。

さて今週は、
木曜日の21日が夏至。
一年で一番、昼が長い日。
そして梅雨の真っただ中。

梅雨明けは二四節気では、
小暑(しょうしょ)の7月7日くらいだとされる。
昨年はその通りになって、
九州から東北まで、7月8日、9日に、
梅雨があけた。

平年は、九州南部が7月14日、
東北北部が7月28日。

今週は夏至を中心に、
梅雨の最中。

気分をキリリとさせる店づくり、
まるで夏の打ち水のようなさわやかさが必要だと思う。

今週、
夕方が遅くなるし、
朝は早くなる。

6月から、
サマータイムを導入した企業も
多い。

イオンが6月1日から、
全国1200店で、
開店を午前7時に繰り上げた。

9月初めまでの期間限定だが、
徐々に顧客にも浸透しているに違いない。

「狙いはシニアとサマータイムの需要」とあるが、
シニアだけではないはず。

朝の7時から10時までの3時間に、
買い物したい人、買い物しなければならない人。
そう考えると、この時間の客層は驚くほど広い。

「1人世帯の増加」で個食パックをつくる店は多いが、
その個食パックを早朝にも買い物する人がいるはずだ。

1人世帯なのだから。

それ以外にも主婦、リタイア組の男性、
老人、学生。

夏至の週には特に、
イオンの早朝開店を、
ウォッチしておかねばならないだろう。
業界人ならば。

言わずとも答えは「NO」と知りつつも
恐る恐る尋ねれば「YES」

<日経歌壇より 川崎・山崎隆>

言葉には力はないと思うから
歌うのだろうか叫ぶみたいに

<同じく日経歌壇より 枚方・山下文王>

今週は朝日歌壇、朝日俳壇より、
日経がよかった。

ごはんよく噛めと言はるる帰省かな
<日経俳壇 枚方・上野鮎太>

実家に帰ると、こんなことを言われる。
ありがたきかな、両親。

井戸水可新茶も可なり生くるも可
<同 つくば・潮田清>

井戸水も新茶も、検査の結果、合格で飲んでよし。
被災地は、そしてつくばにはそんな気分がある。
そのうえで、「生きることも可」。
亡くなった人々にも、思いを寄せて、
いい句だ。

私の今週、
月曜日はダイナムジャパンホールディングスの事業報告会、
夕方から、立教のF&Bマーケティング講義。

明日は札幌で㈱とりせんの創業100周年記念式典。
私は記念講演をする。

翌日も札幌。

そして木曜日。
PB開発展で講義。
「プライベートブランド・イノベーション2012」
これがタイトル。

この展示会は、
東京ビッグサイトで、
20日(水)~22日(金)まで。

おいでください。
事前申し込みをすれば、無料です。
seminarは先着順で、
すぐに満員となるそうです。

私の22日金曜日は、
朝、横浜市立白幡小学校。
ボランティア。

そして土曜日は、
立教の結城ゼミ。

今週も全開で、疾駆します。

さて先週水曜日の日経新聞のインタビュー記事。
「連続最高益秘訣を語る」の連載第1回。
ヤオコーの川野清巳社長。
23期連続で最高益を達成した。

増益を続けられる理由。
「業績が好調でも弱みだらけだと思い、
売り場などの改善に取り組んでいる。
最近では課題があった生鮮売り場で、
早朝に水揚げした鮮魚の当日販売に力を入れた。
好採算のプライベートブランド(PB=自主企画)商品も
味にこだわった独自商品を拡充している。
小さな努力の積み重ねだ」

常にイノベーションの連続。
それが連続最高益の秘訣。

業務効率の改善も加速。
「パートナーさん(パート社員)を中心に
全員で業務改善に取り組んでいる。
毎月、発表会を開き各店舗の従業員が事例を持ち寄る。
陳列の工夫や、より少ない人数で売り場を運営する事例などが出る。
年100件の事例が集まり、良いケースは他店舗に横展開する」

毎月の発表会。
それは業務改善が行われているから。
この循環が必要。

発表会が先にあって、
そのために業務改善や販売アイデアをひねり出すのではない。

「店舗では、大半が地元の主婦であるパートナーさんに、
価格決定や商品の発注を任せる。
顧客目線で適度の値引きをして売り切り廃棄ロスを減らす。
売れそうな商品は多めに仕入れる」

結果として、
「競合店と同じ商品を売っても、
売上高総利益率は0.3~0.5ポイントは高い」

それから重要な価格戦略。
「『EDLP(毎日低価格)』戦略を、
全店舗の6割に当たる70店舗弱で導入している。
今期中に全店で実施したい。
従来、ヤオコーは『商品が良くても値段が高い』という印象が強かったが、
これを変えて集客する」

「そのうえで、平均より高い価格の商品も拡充する。
消費者は節約一辺倒でなく、毎日の食事を楽しみたい。
商品の価値に比べ価格にお得感があれば高単価でも売れる」

コモディティ・グッズのEDLP。
ノンコモディティの開発。

このバランス経営が一番大事。

ライフコーポレーションとの提携。
「PB商品や資材調達で協力する方針だ。
災害時の商品調達も共同で取り組みたい。
今は資本提携は考えていない」

いいインタビューで、
早く掲載したかったが、
今日になった。

かみしめたいコメント内容だ。

最後にマザー・テレサの言葉。
平和は、笑顔からはじまります。

導いてくれる人を待っていてはいけません。
あなたが人々を導いていくのです。

あなたに出会った人がみな、
最高の気分になれるように、
親切と慈しみを込めて人に接しなさい。

あなたの愛が表情や眼差し、
微笑み、言葉にあらわれるようにするのです。

これ、商売の心構えでもある。

では皆さん。
Good Monday!

<結城義晴>


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