ジジと国際歌合戦[日曜版2012vol28]
ジジです。
あ・つ・い~。
ユウキヨシハルのおとうさん、
いないし。
おとうさんは、
カンコクのインチョン。
ワンアジア・コンベンション2012。
おつかれさまです。
15の国の84の大学の先生があつまって、
はなしあい。
ともだちも、たくさんできた。
まあ、よかったですね。
ボクも、うれしいです。
さいごのパーティでは、
歌合戦になった。
はじめに、
ニッポンのひとたちがうたった。
おとうさんも。
うさぎおいし かのやま
こぶなつりし かのかわ
ゆめはいまも めぐりて
わすれがたき ふるさと♪
それから、
カンコクの先生たち。
バングラディシュの女のひと。
みんな、
じぶんの国の歌を、
おおごえで、
ろうろうと、
うたう。
モンゴルの先生たちは、
ほんとうにじょうず。
おすもうさんみたいにおおきいし。
マレーシアの先生たち。
中国のせんせいたちは、
ちょっと、わがままなかんじ?
まんなかの先生がうたっているとき、
後ろの先生たちは、そうだんしていた。
おもしろい。
ボクも、めがさめます。
いろんな歌。
みんな大学の先生。
キルギスタンの先生は、
代表して、ひとりでうたった。
うつくしい歌声だった。
おとうさんは、
草原の風の音のようだと、
おもった。
さいごは、
カザフスタンの先生たち。
男らしい。
ほんとうに、
いい歌合戦だった。
いつか、アジア共同体ができる。
そのために、大学の先生たちが、
研究しながら、提案する。
おとうさんも、
そのなかま。
歌合戦がおわって、
全員で写真。
そろそろ、
かえってくるころです。
けさのインチョンは、
いいおてんき。
ホテルのまどから、
空港が、すぐそこにみえる。
こっちから、かえってくるのかな?
インチョン・エア・ポート。
コリアン・エアー。
もうすぐです。
カンコクの空。
ニッポンの空。
おかえりなさい。
おとうさん、
おつかれさま。
<『ジジの気分』(未刊)より>