ウォルマートからメイシーズまでの一丁目一番地、アルバートソン悲惨
朝日新聞の一面コラム『天声人語』。
日米のトップリーダーを比較する。
私が今、テキサス州ダラスにいるからかもしれないが、
日米比較のコメントは、
そのコメントの仕方が気になる。
「駆け引きに終始する二大政党を見るにつけ、
いつにもましてまぶしいのは米大統領選だ」
日本の民主党と自民党の駆け引きを指摘。
「弁舌で鳴らすオバマ大統領に、
共和党のロムニー候補が食い下がる」
「現職がさすがの安定ぶりなら、
挑戦者も得意の経済に引きつけて反撃を試みる」
ディベートができるかできないか、上手か下手かは、
人間の魅力やカッコよさを浮き上がらせるが、
ディベートの本質は議論を深めさせることにある。
それに対して永田町。
「しゃべりは政治家の生命線である。
口だけでも困るが、わが国会が退屈なのは
『ただの頭数(あたまかず)』が多いせいだろう」
そして結び。
「論戦力における雲泥の隔たりを思えば、
日米で佳境を迎えたベースボールの実力差など、
無いに等しい」。
日米政治トップの比較が、
ワールドシリーズと日本シリーズを目前にした、
ベースボールと野球に飛び火して終る。
これはちょっと、つまらなかった。
昨日は、朝から2時間の講義。
最初に団長の山本喜敬さんが、
平和堂独特の「後出しじゃんけん」で、
みんなを覚醒させた。
その後、2時間一気呵成の講義。
アメリカ滞在二日目の朝は、
エネルギーがみなぎっているし、
テンションは最高潮。
全身全霊の講義ができる。
講義終ったら、
バスに乗り込んで視察。
バスのなかでも喋り詰めだった。
ウォルマート・スーパーセンターには、
2店訪問。
アシスタントマネジャーのキャシーさんからは、
店内、バックヤードをくまなく案内してもらい、
丁寧にレクチャーしてもらって、
大感激。
女性らしい細やかな観察と配慮。
私たちに、仲間のアソシエーツに、
そしてカスタマーにまで。
素晴らしかった。
キャシーさんを囲んで、
平和堂社長の夏原平和さんも加わって、写真。
私も感謝の握手。
さてその平和堂には、
とてもいいキーワードがある。
「一丁目一番地」
お店のなかで、もっとも重要なスペース。
それを「一丁目一番地」という、
わかりやすい言葉にしている。
ウォルマートの一丁目一番地は、
ここ。
ハロウィンの食品の島陳列が、
店舗の食品側の入り口にある。
ウォルマートの一丁目一番地の徹底ぶりは、
いつも、どこの店でも、群を抜いている。
もちろん、通常の売場も見事。
対するターゲット。
この店は食品を扱うスーパーターゲット。
一丁目一番地はこれ。
非食品ずいぶん良くなってきた。
メンバーシップホールセールクラブの2強。
ウォルマートのサムズクラブ。
一丁目一番地には、大型テレビ。
これでは家電専門店チェーンのベストバイも、
堪らない。
対するコストコ。
まったく同じようにテレビだが、
コストコにはウォルマート以上に、
超のつく魅力的な商品が、
売場の随所に配置されている。
このバギー199ドル99セントなど、
私はほんとうに買って帰りたかった。
メンバーシップホールセールクラブの2強。
ますます強くなっている。
さてスーパーマーケット。
ウォルマートのネイバーフッドマーケット。
店舗入り口の一丁目一番地は、
スーパーセンターと同じハロウィン・フーズ。
しかしこのデコレーションは、凄い。
1200坪のスーパーマーケットでも、
こんなことができる。
ネイバーフッドマーケットは、現在の200店を、
この3年で500店にすると発表された。
セーフウェイ傘下のトムサム。
入り口に一丁目一番地を持ってこない。
代わりに青果部門の真ん中がそれ。
オーガニックの島陳列。
そしてかつてのエクセレントカンパニー。
アルバートソン。
入り口のところに、
オーソドックスな一丁目一番地。
精肉の冷ケース。
しかしよく見ると、
右が1Buy1Get、
左が1Buy2Get。
「なんと1個買ったら2個差し上げます」の展開。
あきれ返った。
商品が売れなくて、
「廃棄するならタダでどうぞ」
これは商売ではない。
アルバートソン、もう、救いようがない。
さてアルディ。
ボックスストアの雄。
一丁目一番地はない。
店全体が安売りでローコスト。
一丁目一番地をつくることすら無駄。
そんな考え方。
あえて言えば、
ここだろう。
これもポジショニングの考え方のひとつ。
そしてHEBセントラルマーケット。
極めてオーソドックス。
入り口にハロウィン・プレゼンテーション。
青果部門に入ると、
この一丁目一番地。
売場のなかには新しい「くくり」が登場していた、
ついでに百貨店。
メーシーズ。
クリスマス・プレゼンテーションは、
ひときわ目をひく。
ノードストローム。
一丁目一番地にはマネキン。
ニューヨーク・バーニーズ。
芸術的領域に達している。
しかしそれでも食品小売業も、
負けてはいないと感じた。
ただしアルバートソン。
Buy1Get2Free。
ひど過ぎて、
悲しくなる。
これは日本の政治家以下だ。
<結城義晴>
2 件のコメント
結城先生
昨夜、大阪の梅田まで『西端春枝さんの卒寿を祝う会』に行って参りました。
卒寿と言えば九十歳、とてもそのようなお歳とは信じ難い程にご活躍なさっておられることは申すまでもありません。
それはそれは盛大な催しでした。マイカル(ニチイ)が消滅して久しいこの時期に、ましてや春枝奥様がニチイを退職されて三十余年も経ちますのに、予てよりご縁のあった社内外の人々が数百名も集まってお祝いすることとなりましたのは西端社長ご夫妻の人徳故でありましょう。
出席者の顔ぶれも小生からしますと雲の上の方々ばかり。料理の味どころか何を食したかさえもよく覚えておりません。
それでも、またまた幾多ものことを勉強させてもらいました。
プログラムの末尾には、こう記されていました。
“人生四十年 まだまだ半分や!”
“人生六十年 まだまだ若い!”
“人生九十年 まだまだこれからや!”
~縁により縁に生きる。人生ご縁に感謝祭~
春枝奥様を筆頭に結城先生をはじめとする還暦をお迎えになった皆様方のご活躍ぶりを目の当たりにしますと、いったい誰が何を根拠に60歳が定年だと決めたのだろうかと思わずにはおれません。
法制上の枠組みや要員構造上の事情を根拠に定年年齢がおしなべて60歳となっていることは承知していますが、それは個々人の人生観や生き方とは関係のないところで決められてしまっています。自身の人生を定年年齢に合わせて設計しているサラリーマンが多いのも事実です。
小生の周囲を見てみますと、定年へのカウントダウンの音が大きくなるにつれて仕事に対する意欲が縮んでいく傾向がうかがえます。人生設計は人それぞれではありますが、定年が終着駅ではないことを思い知らされた一夜でした。サラリーマンは定年が区切り。でも商人は一生辞めません。少なくとも『定年後は余生を・・・云々』とは言いたくないものです。
ところで、昨夜は思いがけないことがありましたので報告させていただきます。春枝奥様が『たった一人の朝礼』のことをスピーチでお取り上げくださった上、小生のことを紹介までしてくださったのです。
ただただ、ニチイのDNAを受け継ぎたい、ニチイのDNAをニチイ以外の商人たちとも共有したいとの思いで投稿させていただいただけですのに。
宴のあと、何人かのハトヤ時代の大先輩たちから、『わたしの思いも君と一緒や』、『辞めて何十年経った今でも朝礼の詞、全部言えるでえ』と声をかけてもらいました。嬉しいことです。
拙い投稿文を春枝奥様にお伝えくださった結城先生にあらためて感謝申し上げます。間接的ながら、投稿文の題名のルーツを提供してくださった丸谷才一さんにもお礼申し上げないといけません。
元NHKのアナウンサー村上信夫さんとも会話することができました。個人的には『コミュニケーションとは、聴くこと、伝えること、わかり合うこと』と理解しているのですが、村上さんとの会話の中から、どうやらそのあたりは同じようにお考えではないかと感じた次第です。一度、村上さんのご講演などを拝聴したいものです。
最後に、榎本惠一さんのことを記しておきたいと思います。榎本さんはマイカルの更生計画案認可後、初の社長としてイオン社から来られた方ですが、既に現役を退かれているにも関わらず、春枝奥様のスピーチの間、最初から最後までずっとペンを走らせておられました。スピーチをメモされていたのではないでしょうか。そのような方は、私の周囲では榎本元社長お一人だけと見受けられました。破たん後、マイカルの従業員は、榎本さんから幾つかのことを教えてもらいましたが、昨夜、またひとつ勉強させていただきました。かく言う小生は恥ずかしい思いでいっぱいです。
T.M.さん、私も参加できなくて、
残念でした。
ニチイのDNA。
それを引き継いでいくことが、
尊いのだと思います。
素晴らしい会合でしたね。
商人は一生続けてください。
私も応援します。
素晴らしい人たちが、
それを応援しています。
ご報告ありがとうございました。