自民大勝ではなく民主惨敗!「勝利とは敵から恵んでもらうものだ」
Good Monday! Everyone!
[2012vol50]
2012年も第51週。
1月1日の元旦は日曜日だった。
だから1月2日の月曜日から第1週と数えはじめて、
51回目の月曜日。
来週は最後の52回目の週で、
その日曜日が12月30日の晦日。
12月31日月曜日が大晦日。
長いようで、
あっという間の1年。
最後のひと踏ん張りが、
残された2週間。
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
今年1年間の商人舎標語。
これで行きましょう。
しかしそれでも、
第46回衆議院総選挙。
「自民党が大勝したというより、
民主党が惨敗した選挙だった」
日経新聞社説がズバリ一言。
その通り。
「勝利とは自ら勝ち取るものではない。
敵から恵んでもらうものだ」
(塩野七生『ローマ人の物語』より)
まさにその通り。
大勝した自民党に対して、各紙が求める。
朝日新聞は「地に足のついた政治」、
毎日新聞は「謙虚で安定した政治」。
これまたその通り。
しかし私は二つのことを考える。
第1はマイナス面。
投票率が低かったことが、
ひどく私をがっかりさせた。
小選挙区の投票率は59.32%で、
戦後最低を記録した。
総務省の発表。
これまでの最低は1996年の衆院選。
小選挙区59.65%。
この時初めて小選挙区比例代表並立制が導入された。
前回の2009年は過去最高の69.28%。
今回は、それから9.96ポイント減少。
全国47都道府県すべてで
投票率が下がった。
2009年以降の政治の混迷が、
今回の最低投票率となった。
さらに期日前投票は1203万9570人。
全有権者に占める割合は11.54%。
2009年の前回実数と比べて13.91%のマイナス。
期日前投票も減っている。
今回の自民党の小選挙区の得票率は43%。
獲得した237議席は全小選挙区300の約8割。
小選挙区制度の問題点とはいえ、
これは極端過ぎる。
今回の小選挙区の総有効投票数は約5962万票。
このうち「死票」は3163万票で、全体の53%。
死票とは、「落選した候補に投じられて議席に反映されなかった票」。
別の言い方をすれば、
「その票を投じた有権者を代表する当選者がいない票」。
私の1票も実は死票となった。
全体での死票率は2009年比較で約7ポイント上昇。
政党別死票率で効率がわかる。
自民党は13%、
公明党はなんとゼロ。
民主党は83%。
民主の死票数は1122万票。
日本維新の会は82%、
日本未来の党は94%。
投票率が最低だったうえに、
有権者の投票行動が選挙結果に直結しなかった。
これは選挙制度の改善課題となる。
従って、今回の衆院選で、
自民党が一挙に
有権者の信頼を回復したわけではない。
「漁夫の利」で効率的に議席数を獲得して大勝した。
だから「謙虚で安定した政治」を志向しなければならない。
もちろん政党や政治家の責任は重大。
投票率から鑑みると、41%の国民が、
それに失望している。
私は言い続けたし、
まだまだ訴え続ける。
選挙に行こう!
投票しよう!
責任をもって投票することで、
政治への関心が高まり、かかわりが強まり、
それが社会をよりよくする。
小沢一郎は、
結果が判明するとすぐに、
つぎの参議院選のことを言ったそうだが、
来年7月に参議院選挙がある。
ここが本番。
いわば決勝戦。
この時には、最高の投票率となって、
国民の意志が反映された国家になってほしい。
“government of the people,
by the people,
for the people”
「人民を、人民によって、
人民のために統治する」
1863年、南北戦争後の、
リンカーンのゲティスバーグ演説。
国民を、国民によって、
国民のために統治する状態。
ここでは政治家も役人も、
公僕である。
第2は、それでもプラス面を思う。
二大政党のもとで、今回の民主党のように、
政策の策定と実行に誤りがあれば、
政権が移るという「政党政治のかたち」が、
一応、構築されつつあるということ。
今、日本国に必要なのは、
「長期安定政権」であると思う。
衆参両院では依然、ねじれ状態が続くが、
衆議院で自民公明両党で3分の2以上を確保したことは、
主義主張はどうであれ、「安定政権」の資格を得た。
現在の日本は、長期安定政権下で、
政治・行政・民間が、真摯に、
問題解決を図っていくしかない。
結果は、その方向にある。
ここは毎日新聞が言う如く、
「謙虚で安定した政権」であってほしい。
ヨーロッパでは、右翼か左翼かのイデオロギー対立ではなく、
グローバリストかローカリストかの立場で分かれるのが現実。
その萌芽として台頭した第三極は、
これからの二大政党のひとつになりうると思う。
来年7月までに、政界の再編は、
この視点で展開されることになるだろう。
がっかりさせられた衆議院選に、
私は明日への希望を見い出したいとも思っている。
この件に関して最後に一言。
選挙報道番組、
ぜ~んぶ、
ほんと~に、
つまらん!
さて、今週の商売。
週末の12月22日土曜日、23日日曜日、
24日天皇誕生日の振り替え休日。
22日は冬至。
1年で昼がもっとも短い日。
東京では、
日の出が6時46分、
日の入りが16時33分、
昼の長さは9時間47分。
昼間の太陽の位置も、
1年間で最も低い。
だから陽射しは弱く、寒くなる。
その土曜日から、
天皇誕生日の23日日曜日、
そして振替休日のクリスマスイブ。
コンセプト満載なのに、
結局はクリスマス商戦一色となりやすい。
アメリカのウォルマートがそうであるように、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」のコンセプトは、
この三連休にも生きる。
メリハリの利いたオペレーションが求められる。
お客様が二コリとする店。
働く人がニコニコする店。
それを貫き通したい。
さて私の今週。
昨日一昨日は立教で結城ゼミの合宿。
ゼミ生は最後の追い込みにかかっている。
朝に希望、昼に努力、
しかし夕に焦燥。
武藤麻代さんがこう言った。
香川耕太郎さんがうなづいた。
冬至の日まで、
どんどん昼が短くなってゆく。
だから夕方ごろには、焦りに焦る。
憔悴感の塊となる。
だから夕に憔悴。
今日月曜日は夕方か立教大学大学院で、
サービスマーケティングの講義。
テーマは「フードサービスのサービス」。
明日18日火曜日は1日、
商人舎オフィス。
午後、顧問税理士の宮田昇先生来社。
サービスマーケティングの課題レポート締め切りは、
18日正午。
がんばれ。
水曜日は昼から右目の定期検診。
夜は商人舎第5回目の忘年会。
昨年は大久保恒夫、住吉美紀の参加で、
「ふたりのビッグショー」が、
本当に盛り上がった。
今年は余興程度にデュエットします。
木曜日、金曜日も商人舎オフィス。
そして土曜日は立教・結城ゼミ。
結城ゼミ生は、今、
朝に希望、
昼に努力、
夕に憔悴。
モノを書く仕事は、
これ以上ないというくらい生産性が低い。
修士論文はその最たるもののひとつ。
それに比べると、
商売はいい。
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
今週もそうありたい。
そして、人々がみな、
希望と努力と感謝で、
生きてゆける国になりたいものだ。
では、みなさん、今週も。
Good Monday!
〈結城義晴〉