ローソン新浪剛史の「古い価値観の持ち主は退場」と「ひこばえ」の会
Everybody! Good Monday!
[2013vol5]
2013年第5週。
今週末の金曜日から2月。
今日から通常国会。
新しい政権が国会に臨んで、
今週内に2012年度の補正予算案が、
国会に提出される。
その今朝の朝刊。
日経新聞は一面トップで、
「第2次安倍内閣の支持率は68%」を打ち上げる。
日経とテレビ東京の共同世論調査。
昨年末の政権発足直後から6ポイント上昇。
円安は進んで1ドル91円台、
日経平均株価は1万1000円を付けた。
しかし、寒い。
今朝横浜にも雪がちらつき、
千葉は5センチ積もった。
天空に応へ冬木となりにけり
〈朝日俳壇 奈良市・椎子黎子〉
1年で一番寒い時期。
それを楽しみたい。
そうすれば今度の日曜日が節分。
そして月曜日は立春。
一応、暦の上では春となる。
従って今週は、節分一色のプロモーション。
恵方巻き、豆まき。
何となく楽しい。
商人舎は1月末が決算期。
今週金曜日から新年度。
お陰様で、順調に来て、
6年目に突入。
このブログの巻頭に、
USA視察研修会Basicコース募集開始。
5月14日から20日までの7日間、
ラスベガスに居座って、
じっくり研修。
毎日、これでもかと視察する。
次々にアメリカ人の知識商人へのインタビューもする。
毎朝、私の講義がある。
丁寧に丹念に講義する。
今年から前半途中で1回だけ、
理解度テストをやることにした。
ご存知、商人舎ミドルマネジメント研修会スタイル。
理解度テストをすることによって、
理解度は各段に増してくる。
これは明らか。
成果が違ってくる。
グループを組んで、
チームで調査し、PFグラフをつくる。
企業ごとの商品構成を把握することができる。
最終日にその発表会がある。
もちろんしっかり学んで、
ラスベガスのショーを堪能するもよし、
ちょっとだけギャンブルも楽しめる。
お早目の申し込みを。
今年も80人級の研修会となる。
さて、一昨日は、
中学・高校時代の仲間と新年会。
高校を卒業してから、
欠かさず、毎年やっている。
そうこうするうちに、
全員が還暦を迎えてしまった。
横浜市内の私立聖光学院。
中学高校の一貫教育。
現在、東京大学に65名合格する進学校。
私たちはその8期生。
5年先輩にオフコースの小田和正、鈴木康博がいる。
新年会の場所は横浜・岡野町の「一如」。
商人舎オフィスのすぐそば。
シックなつくり。
個室をとって、ゆっくりした。
豆腐料理を肴に、
日本酒やワインを飲んで、
満悦。
去年リタイアした、
「家事手伝い」だが毎日ジムに通っている、
フィリピンに赴任したが、半年で帰国した、
高校教師の退職金問題にもろに遭遇してハムレットの心境、
息子と山登りを再開した、
あっちが悪い、こっちが痛い・・・。
まあ、様々な人生模様を語り合ったが、
それでも全員、命はあるし、家庭もあるし、
気力・体力も充実しているし、
一生の仕事を終え、悠々自適。
いい仲間です。
私も頭部帯状疱疹が癒え、
立教大学院の論文審査も終えて、
本当にくつろいで楽しんだ。
全快をこの熱燗に確かむる
〈日経俳壇 東京・家泉勝彦〉
この7人の会は、
『ひこばえ』という同人誌がもとになっている。
中学・高校時代に、
それぞれがつくった稚拙な文学作品を、
コクヨの原稿用紙に清書する。
その原稿を集めて、
目次・表紙などつけて、
1冊だけの同人誌をつくる。
それを回し読んで、
批評し合う。
そう考えると私は、
『ひこばえ』のころからずっと、
ものを書き続けている。
15歳くらいだったろうか。
だからもう45年になる。
「命より健康が大事」
みんなでそう言い合って別れた。
ただ生きているだけではよくない。
健康で生きなければいけない。
全員が全員、
そんなことを考えていた。
さて日経新聞『経営塾』に、
ローソン社長の新浪剛史さんが登場して、
いきなり「古い価値観の持ち主は退場を」と叫ぶ。
2002年に三菱商事を退職し、
ローソンの社長に就任。
「コンビニの顧客は当時、
20~30歳代の男性が中心で
市場は飽和状態。
新たな顧客の開拓が求められていた」
そこで社長就任とともに、
「内部の意識改革と外部からの人材獲得」に取り組む。
私は当時、㈱商業界の取締役編集統括で、
新浪さんの社長就任時に、
倉本初夫商業界主幹と共に挨拶に行ったことを覚えている。
溌剌としたニューリーダーのもと、
新しい風が吹き始めていた。
「銀行、鉄鋼、IT(情報技術)など
さまざまな業界から
中途入社という形で人材が集まった」
もちろん役員会も執行役員のおよそ半数も、
人材は入れ替わった。
その代わりに、
1割強の役員社員が会社を去った。
新浪さんは言う。
「古い価値観を変えられなければ
退場してもらうしかなかった」
政策のうえでも、
コンビニ業界に新風を吹き込んだ。
ほとんどがセブン-イレブン追随型だったが、
ユニークな戦略を志向し始めた。
例えば、不採算直営店の閉鎖。
7000強の店舗の約1割を閉めた。
現在では各社とも当たり前の施策だ。
また「コンビニは“中央集権”が業界の主流」だったが、
これを排除し、
各地に根づいた文化を尊重する柔軟な店づくりを志向した。
新フォーマットへの挑戦も試みた。
「ナチュラルローソン」、
「ローソンストア100」など。
シングル・フォーマット主義だったコンビニが、
ローソンによって、マルチ・フォーマットへと移行した。
私も単行本の『小売業界大研究』で、
フォーマット論を紹介し、
ローソンの戦略を高く評価した。
これらのすべてを、新浪さんは評する。
「思い切った人材の入れ替えで実現した改革」
私は吉田拓郎を思い出した。
「古い船をいま動かせるのは
古い水夫じゃないだろう」
2月を視野に入れたとはいえ、
まだ1月の終わり。
この「改革」の意思は、持ち続けたい。
私の友人たちの現役からの退場も、
大きな目で見れば「人材の入れ替え」である。
古い水夫は古い船にこだわらない。
もちろん退場したからといって、
それで終わりではない。
みな「これからだ」という意気に燃えている。
私にとっては、
新浪さんとひこばえの仲間。
両者の存在を共に了解し、信頼するところに、
本当の「改革」がある。
これは確信に近い。
だから今週も、
「今日も一日、優しく、強く」
みなさん、
Good Monday!
〈結城義晴〉