バンコクに到着、セブン-イレブン6822店! タイ小売流通業報告予告
Everybody! Good Monday!
[2013vol9]
2013年2月の最後の週。
今週金曜日から、弥生三月。
2013年の第9週。
去年は閏年で、
2月は29日まであったから、
今年2月の前年同月比は1日分減ることになる。
まあ、それは仕方のないこと。
しかし、だから私は、
ウィークリー・マネジメントがいいと考える。
ずいぶんと春めいてきたけれど、
昨日は日本列島にすごい寒波が押し寄せた。
昨夜というか、今朝というか、
私は0時30分、
羽田空港国際線から、
全日空NH173便に乗り込み、
タイの首都バンコクに来た。
2本の映画を見て、
金目鯛の煮つけの朝食を堪能すると、
もうバンコク。
『リンカーン』は良かったし、
『007スカイフォール』は面白かった。
バンコク・スワンナプーム国際空港到着は、
現地時間6時。
2時間の時差があるから、
約6時間30分のフライト。
空港からホテルへ向かっていると、
夜が明けてきた。
やはり蒸し暑い。
到着時の気温は29度。
日中は33度まで上がる。
宿泊はインペリアル・クィーンズパーク・ホテル。
日本人にも人気の大型複合ホテル。
クラシックな雰囲気の落ち着きそうな宿。
タイらしい木造りのカフェ・レストラン。
タイは国民の94%が仏教を信仰。
ホテル壁面の欄間には、
さまざまなモチーフが描かれている。
仏教の国タイ、心が落ち着く。
世界の各国の経済力を表わすGDP(国内総生産)。
2011年の統計で、
第1位がアメリカで15兆0757億ドル。
以下、アジア・オセアニアだけ拾うと、
2位 中国 7兆2982億ドル
3位 日本 5兆8665億ドル
以上が世界三強。
日本も自信を失うものではない。
10位 インド 1兆8268億ドル
12位 オーストラリア 1兆4869億ドル
15位 韓国 1兆1163億ドル
アジア・オセアニアでは中国と日本が抜けていて、
その後インド、オーストラリア、韓国が1兆ドルを超えている。
16位 インドネシア 8465億ドル
18位 トルコ 7743億ドル
20位 サウジアラビア 5971億ドル
25位 イラン 4824億ドル
26位 台湾 4664億ドル
そして世界30位にタイが3457億ドルで入る。
極東アジアの中国、日本、韓国、台湾、
中東アジアのトルコ、サウジアラビア、イラン、
そしてインド。
東南アジアではタイは、
インドネシアに次ぐ国ということになる。
なかなかの国なのだ。
1人当たりGDPも5394ドルで、
5000ドルを超え、
これは小売業では、
「業態の時代」に入ったことを示す。
面積は日本の約1.4倍で、
約51万平方キロメートル。
人口は6593万人で日本の約半分。
その首都がバンコク。
民族はほとんどがタイ族でタイ語を話す。
宗教は94%が仏教で、
イスラム教は5%に過ぎない。
つまりは国家として、
成り立ちやすい条件を備えている。
13世紀のスコータイ王朝、
14~18世紀のアユタヤ王朝、
1767~1782年のトンブリー王朝を経て、
現在のチャックリー王朝と続き、
1932年に立憲革命が起きた。
イギリスと並んで、
典型的な立憲君主制の国家と見ることができる。
主要産業は農業で、
就業者の約40%強を占める。
しかしGDPに占める比率は12%。
農業の生産性はアジア各国ともに低い。
一方、製造業の就業者は約15%で、
GDPの約34%。
工業が輸出の約90%を占める。
タイは1980年代後半から、
急速に経済発展したが、
1997年、アジア経済危機が発生。
しかし構造改革や経済再建に努めた。
21世紀に入って2001年、タクシン政権が発足し、
輸出に加えて国内需要も経済の牽引力とする方針で、
ここで小売流通業が発展する。
そのまま2007年まで高成長を続けたが、
世界共通のリーマンショックで低迷、
2009年にはマイナス2.3%成長。
しかし2010年急回復で7.8%、
2011年は当初3.5~4.5%を見込んだ。
しかしここでも大規模洪水被害で、
0.1%に下方修正。
東南アジア第2の経済国家ではあるものの、
世界経済の波にもまれ、
上がったり下がったり。
消費者物価指数は2007年を基準年として、
2011年に112.1。
日本のようなデフレ続きとは異なるし、
失業率も0.4%と安定している。
いい国です。
総貿易額は輸出が2191億ドルで、
輸入が2021億ドル。
貿易収支は黒字。
この国で6822店舗を展開するセブン-イレブンが、
ホテルの前に出店している。
日本の1万4807店、
アメリカの8068店に次いで、
韓国6986店と並ぶのが、
タイのセブン-イレブン。
今日から3日間、バンコクにいて、
小売流通業の報告をする予定。
もちろんちょっとだけ、
ゴルフも楽しみます。
さて、日本には春が近づいている。
店頭にのれそれ春も遠からず
〈日経俳壇 町田・枝澤聖文〉
のれそれはマアナゴの幼魚。
高知県は土佐の早春の珍品。
茨城県沿岸でも獲れる。
町田の枝澤さん、どこの店で買ったのか。
そののれそれを見つけて、
春が近いことを感じた俳人。
解禁の初っ端(しょっぱな)に釣れ桜鱒
〈日経俳壇 福井・加畑霜子〉
桜の花が咲く頃に獲れるからサクラマス。
名前もいいが、解禁日の「初っ端」が、またいい。
海鼠腸(このわた)の砂抜くことも厨ごと
〈同 東京・山口照男〉
このわたはナマコのはらわたの塩辛。
その塩抜きも厨房の仕事。
この世にはこの世の暮らし目刺買ふ
〈同 小平・沼尻文代〉
「この世にはこの世の暮らし」から、
メザシへつなぐ言い切りが心地よい。
春近し。
花の句だけでなく、
魚の句が増える。
スーパーマーケットでは海産部門が不振。
しかしこういった俳句を味わうだけでも、
魚を食べたくなる。
文学的な、俳句的な売り場があってもいい。
付け焼刃の川柳調では、この味は出ないが。
さて今週のスケジュール。
金曜日から3月。
2月末決算の企業はきっちり締めたいし、
3月末決算の企業は最後の追い込み。
私はいつも言う。
「まだまだ遅くはない」
私のスケジュールをみると、
結構忙しい。
2月28日木曜日の朝、羽田空港に到着。
その日はカスタマー・コミュニケーションズ㈱役員会。
その後、福島県いわきへ。
㈱マルト創立50周年式典参加。
金曜日の3月1日、
ロビンソン春日部店が、
西武春日部店に変わる。
1985年11月オープン。
その前年の1984年に、㈱イトーヨーカ堂が、
米国のJ. W. ロビンソン社と提携、
㈱ロビンソン・ジャパンを設立。
「52週マーチャンダイジング」で著名な鈴木哲男先生は、
この店の店づくりに携わった。
ロビンソンはアメリカ西海岸の百貨店で、
私にもずいぶんなじみが深い会社だった。
しかしその後、フェデレーテッドに買収され、
それがいまメーシーズと名前を変え、
840店の世界最大の百貨店グループになっている。
日本のロビンソンも、
セブン&アイ・ホールディングス傘下の㈱そごう西武傘下で、
西武百貨店春日部店となる。
もしかしたら、地方都市の百貨店として、
再生するかもしれない。
そんな期待が、かすかにある。
今日の最後は、
先週土曜の清水信次さんとの対談の報告。
秋葉原の㈱ライフコーポレーション東京本社。
インタビュー前に会長室の隣にある
ライフコーポレーション「創業記念館」を
清水さんご本人に案内していただいた。
地球誕生から現代までの壮大な歴史のパネル展示から始まり、
奥には貴重な美術品や骨董品が並ぶ。
清水さんの思考の大きさが表れた記念館だ。
4月創刊の月刊『商人舎』マガジン、
その記念すべき第1号に登場いただく。
清水さんは、ライフコーポレーション会長、
そして日本スーパーマーケット協会会長、
国民生活産業・消費者産業連合会長。
1年後に控える消費税増税についての取材。
清水さんは1978年、第1次大平内閣での消費税案浮上から、
直近の2012年、野田佳彦首相との会談、三党合意まで、
一連の経緯を、メモも見ずに一気に語ってくれた。
そのうえで、現在の消費税増税の在り方、
この1年の考え方など、
これも秀逸の論理展開。
私には私なりの「消費増税対策」があるし、
それも清水さんにぶつけてみた。
決定版の特集をつくる腹積もり。
「結論は、だから粗利益を上げよう」なんて、
ガクッと膝が折れるような内容ではない。
4月創刊の月刊『商人舎』マガジンに、
ご期待を乞いつつ、
今週も、みなさん。
Good Monday!
タイ語で言いたいけど、
わからない。
残念。
〈結城義晴〉