3・11「ひとつずつ・すこしずつ・いっぽずつ」と300年企業大坂屋
Everybody! Good Monday!
[2013vol11]
2013年第11週、
3月の3週間目に入って、
3・11。
あの東日本大震災から、
2年が経過した。
亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。
静かに黙祷し、合掌。
震災が起こった2011年3月11日から、
5月13日までの毎日更新宣言ブログ。
負けるな! 不屈の日本人。
商人舎ホームページの右サイドにバナーをつくってある。
ずっと掲載し続けます。
忘れないために。
『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言。
糸井重里が書く。
3月11日からの日々のことは、
みんなそれぞれに憶えていると思います。
大きな揺れを感じたとき、
離れた場所から愛しい人のことを案じていたとき、
長い道のりをただただ歩いていたとき、
換気扇を使わないようにとアナウンスされたとき、
ニュース番組を震えながら見つめていたとき、
じぶんの無力に悲しくなったとき、
勇気ある人が未来に踏み出すのを見たとき‥‥
強い思いがこころのなかに渦巻きました。
でも、ぼくらは忘れてしまうことを知っているので、
忘れないための仕掛けや、しるしを、
場所や時間や人間たちのあちこちに置きました。
だから、私も何度でも、
結城義晴「元気を出そう・元気を売ろう」。
元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。
お客さまに笑顔が戻る。
街に活気が蘇える。
あなたの商品のおかげです。
あなたのサービスのたまものです。
たとえ店頭から、
商品が消え失せようとも。
たとえ倉庫が、
空になろうとも。
あなたは店を開けようよ。
あなたは売場に立ち続けようよ。
店で元気を出そう。
売場で元気を売ろう。
元気があなたの付加価値です。
元気があなたの利潤です。
苦しい時にも、
元気が買える。
どんな時でも、
元気が貰える。
たとえ地震に
襲われようとも。
たとえ津波に
見舞われようとも。
店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。
それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。
店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。
朝日新聞『天声人語』が、
谷川俊太郎さんの詩を紹介した。
朝日の夕刊「今月の詩」最終回の「そのあと」。
そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある
そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている
そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に
今月の商人舎標語。
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
復興・振興に向けて、
変わらぬ姿勢だ。
私も、及ばずながら、
『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』の印税すべて、
震災復興への寄付を続けさせていただく。
私たちの心構えも、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」。
糸井さんがいかに、
人間は忘れる動物だといっても、
これだけは忘れない。
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
そして巨大地震への準備も、
絶対に怠ってはならない。
日本列島が地震列島であることを、
私たちは片時も忘れてはならない。
再び、黙祷して、合掌。
ここでお知らせが二つ。
来週火曜日の3月19日。
午前11時30分~午後1時。
ホテルニューオータニ芙蓉の間。
「松本清さん お別れの会」
スーパーアルプス代表取締役会長。
3月29日金曜日。
午後零時30分~午後1時30分。
帝国ホテル大阪・エンパイアルーム。
「北野祐次さん お別れの会」
オール日本スーパーマーケット協会名誉会長、
関西スーパーマーケット創業者・名誉会長。
みたび、黙祷して、合掌。
さて日経新聞の連載『200年企業』に、
和菓子店「大坂家」が登場。
「東京・三田の慶応義塾大学正門のそばで、
和菓子を製造販売する大坂家」
「大坂から江戸に移って
店を開いてから300年以上の歴史がある」
創業まもない江戸・元禄のころ、
「お秋」という店主の娘が大いに貢献。
お秋の俳号は「秋色女」で、
松尾芭蕉の第一の門弟・宝井其角の弟子。
13歳の時、上野で花見酒に酔う人たちを句にした。
「井戸端の桜あぶなし酒の酔」
そして「この句を桜の枝にくくり付けた」。
「少女の才は江戸の評判」になり、
さらにお秋の親孝行のエピソードが重なって、
父の和菓子店の繁盛をもたらした。
現社長・倉本勝敏氏の祖父16代目・兼吉氏のとき、
三田の現在地に移転。
この大坂屋は㈱商業界創業者の倉本長治先生の実家。
長治先生は300年企業のDNAを持つのだ。
大坂家の家訓。
「のろまと言われても
横着ものと言われるな」
これなど長治先生のユーモアに通ずる。
大坂家はあんを一貫して自社生産。
原材料は上質の小豆や卵、砂糖などを吟味して使う。
新製品「三色最中」や「織部饅頭」などを、
時代ごとに考案。
「お秋が上げてくれた店の知名度にあぐらをかかず、
得意先の新規開拓を怠らない」
300年企業大坂屋も、
そして関西スーパーもスーパーアルプスも、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」。
今日は、このことをひたすらに思う。
今週も、このことをひたすらに考えたい。
ではみなさん、静かに、
Good Monday!
〈結城義晴〉