結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年05月28日(火曜日)

糸井&ドラッカー、そしてイズミ山西会長の「既に起こった未来」

昨夜は
東横線の最終電車で帰宅。
ギリギリまで、
立教大学池袋キャンパスの研究室。

何だか疲れが溜まっている。

今朝は、東京・大門へ。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
恒例の取締役会。

社長の米倉裕之さん、
ほんとうに良くやっている。

辛抱強い。
冷静。
それでいて、
意思がある。

もうすこし、もう少し。

頑張れ。

役員会が終って、
落ち着く間もなく、
新宿・都庁前へ。

東京都庁舎が、
初夏の空にそびえる。
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足元には屋外彫刻。
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速水史朗作「宇宙からのメッセージ」。
黒御影石。

こちらは、清水九兵衛作「朱甲容」。
アルミ合金・ステンレス製。
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そして、
ベルサール西新宿大ホール。
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第3回商人舎
ミドルマネジメント研修会

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始まりました。
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今日から、2泊3日の合宿。

共に頑張りましょう。

詳細は、明日から。
乞う、ご期待。

さて、『ほぼ日』の巻頭言。
今日は、年齢と時の流れについて、
糸井重里さんが思索する。

「30歳になったときには、
30代を実感できないんですよね。
40歳は40代を、50歳は50代を、
60歳は60代を、
実感できてはいないと思うのです」

私も、同感。

「30代を実感できるのは、
いつかといえば、
30歳代も半ばになったとき、
35歳なんじゃないかなぁ」

「四捨五入したら、
40歳という年齢になると、
『ああ、我は30代なり』と
ほんとうに思えるんです」

「同じように、2000年になったとき、
『ああ、2000年代がはじまった』と
実感できなかった」

ここで糸井重里、法則を紹介する。

「半分過ぎて、実感が湧く」
という法則。

「『人生』ということばも、
人生の半ばを過ぎたあたりにならないと、
似合わないし、
ほとんど口に出さないでしょう」

私は50歳になっても、
「人生」という言葉、
使うに躊躇した。

「男性の平均寿命を80歳として、
40歳にならないと『人生』を
意識しないんじゃない」

とすると私は、
100歳まで生きるか。

「スポーツの試合でも、
試合開始はまだ試合開始してない。
半分くらいを過ぎたあたりで、
『どうやって勝つか』の
切実さが出てくるでしょう」

私の経験からすると、
真剣勝負の試合では、
開始の時には緊張しすぎて、
半分過ぎてから実感が出てきて、
8割ほど過ぎてからしか、
最後が感じられない。

糸井さんは、
ちょっとカッコつけて整理する。
「過去のなかには、
現在が薄く含まれていたし、
現在のなかには、
すでに未来が練り込まれているし、
現在が目に見えるようになるためには、
もう未来という距離に立つしかない‥‥」

ピーター・ドラッカー先生の概念。
「既に起こった未来」

それは、糸井さんの言うことと、
シンクロしている。

日経新聞の『交遊抄』に、
㈱イズミ会長の山西義政さん登場。
現在、91歳。

「総合スーパーを経営してきた経験から、
物事を決断するのは
早いほうだと思っている」
この自信。

「その私と
同じくらいの即断即決で馬が合い、
長年の友情をはぐくんだのが
故小崎信さんだった」

「出会ったのは42年前」

糸井流の見方ならば、
山西さんはこの時、
小崎さんとの生涯の付き合いは
見えていなかった。

イズミ初の郊外への、
本格的ショッピングセンター開発の時。
「広島市内のある畑作地に目星をつけ、
用地として打診したのが
農家の小崎さん」

「難航するかと思われた交渉は
意外なことにすんなり決まった」

小崎さんには、
先見性があった。
「併設するはずだったボウリング場計画をやめ、
地域貢献をすべきだと助言されて
駐車場で盆踊り大会を開くことを決めた」

このときの「盆踊り」は、
いまも40年の歳月を超えて、
地元の一大イベントとなっている。

小崎さんには、
未来が見えていた。

小崎さんのご両親は日系移民で、
小崎さんは米国生まれだった。
日米での経験から、
小崎さんには広い見識があった。

とすると、米国小売業には、
「既に起こった未来」があった。
小崎さんはそれを見ていた。

小崎さんは
12年前に逝ってしまったそうだが、
91歳で現役を続ける山西さん、
「未来から現在を」見ながら、
経営の舵を取り続ける。

山西さんには、
人生を語る資格が、
有り余るほどにある。

〈結城義晴〉


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