商人舎ミドルマネジメント研修会、自分で考えなければ進歩はない。
本日午前11時、
関東甲信地方、
梅雨入り。
ウェザーMDの第一人者・常盤勝美さん、
大当たり~。
座布団5枚。
Weekly商人舎、
火曜日の「2週間ウェザーMD予報」絶好調。
商人舎ホームページの連載もいいが、
商人舎magazineの記事は深い。
Monthly連載「王道のウェザーMD理論」は秀逸。
座布団と言えば、
毎日新聞巻頭コラム『余禄』にも三枚。
「山賊が荷物を背負って走る図なら
『荷奪(にうば)い=入梅』」
「今年は東京で
タチアオイが咲き始めたと思ったら、
すぐ西日本から梅雨入りの報が届いた。
きのうは近畿地方が平年より10日早く、
東海地方は11日早く梅雨入りしている。
今の空模様だと関東甲信地方も
きょう梅雨入りする可能性が高い」
しかし東京も横浜も梅雨入り。
あ~あ、いい季節が終った。
アジアの夏が始まる。
しかし。
梅雨に入る椎(しい)の木陰の葵かな
〈正岡子規〉
子規の気分になれば、
梅雨もまた乙なもの。
さて、日経新聞『私の履歴書』。
プロゴルファー岡本綾子。
今日のタイトルは、
「若手指導、褒めながら」。
岡本綾子のさらっとした性格が、
文面に漂っていて、好感が持てる。
「リーダーシップをとる性格ではないし、
協調性を欠くところもある私が
5人も面倒をみるとは……」
「みんな個性があり、
スイングでは特有のリズム、
テンポを持っている。
それだけは絶対崩さず、
飛距離も落とさないように
教えることが大事だ」
この指導法がいい。
「私のゴルフの教え方は
褒めながら教える」
これも同感。
「叱ると体が萎縮するからダメだ」
「教えることで私も
教えられている。
指導する立場になって
気づくことも少なくない」
教え子たちは泣きついてくる。
「悩んでいるんですけど」
岡本は説教する。
「悩むのでなく考えなさい。
アスリートは考えることを優先しないと
進歩しない」
仕事する者も、
知識商人も、
自分で考えなければ、
進歩はない。
教えられるだけ、
真似るだけでは、
進化はない。
岡本自身は、
「とにかく自分で考え、
創意工夫するのが好きだった」。
だから、
「教え子たちを見ていると、
考える作業が足りないと思う」。
岡本綾子、
私より一つ上。
いま、
考えることを、
教える。
私にとって、
分野は違えども、
同志である。
さてその私の教える仕事のひとつ、
第3回ミドルマネジメント研修会。
昨日28日から2泊3日の缶詰講義。
会社のミッションを読み取り、
現場に立脚して、
リードするのがミドルマネジメント。
そのミドルマネジメントのために、
ドラッカーの経営哲学をベースにして
経営の考え方と知識、方法を学んでもらう。
昨日は13時から19時45分まで講義。
商業の現代化・基幹産業化と、
知識商人の役割がテーマ。
商業界主幹・倉本長治の唱えた商売十訓、
ピーター・ドラッカーのマネジメント論をもとに、
知識社会の知識商人の重要性を訴えた。
受講生は真剣そのもの。
こちらも力が入る。
第3・第4講座は鈴木哲男さん。
㈱リテイル・エンジニアリング・アソシエイツ社長。
52週マーチャンダイジングの第一人者。
お客の不満や売場の悩みを解消し、
売上げアップ、利益貢献につながる
実務指導とプラニングに定評がある。
鈴木さんには2日間にわたり、
マーチャンダイジング、プロモーション、
ストアコンパリゾンを担当していただく。
豊富な事例と資料、
現場に即した実践的な講義は、
受講生にとって目からうろこだ。
会場後方に『月刊商人舎』4月号、5月号を展示。
休憩時間に皆、目を通してくれている。
ご購読申込みもよろしく。
昨日の最終講座は再び、私が登壇。
「店長のためのやさしい《ドラッカー講座》」
ミドルマネジメントのドラッカーの活用法を伝える。
15分ほど延長してしまった。
何としても、予定の項目まで話さなければならない。
なぜなら、翌朝「理解度テスト」が実施されるから。
その設問の領域になっているから。
四国や関西の受講者は朝早く出発してきたはず。
お疲れ様でした。
そしてホテルにチェックインし、
レストランを借り切って遅めの夕食。
受講者は誰も酒を口にしない。
あっという間に食事を済ませた。
やはり明朝のテストを控えているためか。
自習室をのぞくと。
おぅ!
いつも以上に、人数が多い。
素晴しい。
この光景を見ると胸が熱くなる。
「ありがとう」
そう言いたくなる。
そして、今朝、
ホテルの窓から、
都庁舎の威容が見える。
万緑の新宿中央公園。
爽快な気分。
朝食後、8時には、
ほとんどの受講者が席に着き、
理解度テスト前の最後の復習。
8時30分からのテストを前に、
静かな緊張。
そしてテスト用紙が机に配られる。
事務局のスタートの合図で、
一斉に用紙をめくる。
濃密な30分間。
このテストの時間に、
理解度はさらに認識され、
高まる。
テストに立ち向かうことそのものが、
考えることに直結する。
選択式ではない。
すべて記述式の8問。
なぜなら理解度を測るから。
理解したことを、
自分の言葉で書いてもらう。
テキストの丸暗記では意味がない。
講師が語ること、主張することの本質を、
理解してもらうことが大事だからだ。
事務局もそれぞれの答案を
丁寧に読み込んで、
精査し、点数をつける。
その第1回の理解度テスト。
無事に終了。
今日はこの後、
鈴木さんが3時限、
午後から白部和孝さんが3時限、
私が2時限3時間半、
講義して、二日目が終了。
お疲れ様。
プロゴルファーも、
知識商人も、
自分で考えなければ、
進歩はない。
〈結城義晴〉