「消費税還元セール禁止法」可決、士農工商の序列を嗅ぎ取る!
今朝早朝の午前4時に、
『月刊商人舎』6月号責了。
ワクワクドキドキする雑誌です。
ご期待ください。
そして購読してください。
結城義晴、自信のお奨め本です。
「特集・Trader Joe’s
人・品・店のすべて」
責了してから、
タクシーで自宅に戻り、
90分の仮眠。
意外にぐっすり眠った。
6時前に起きだして、
腹ごしらえと支度。
鈴木國朗さんにお迎えいただいて、
東京・稲城市の多摩カントリークラブへ。
そう、ゴルフ。
8時スタートで、
フラフラになりながら、
前半のハーフ44、後半は45。
上がってみれば、
90を切って89。
とくに最後のホールは、
粘り強くパーを奪取。
このところ休みなしで、
仕事し続けた。
5月中旬はアメリカでbasicセミナー、
下旬は商人舎ミドルマネジメント研修会、
最後はハーバード・リテール教室。
さらに「トレーダー・ジョーのすべて」執筆編集。
土・日・月曜と毎夜、
仮眠ばかりで凌いで、
なんとか48ページをつくり上げた。
それだけに満足感も高い。
しかしその上で、
ゴールデンウィーク以来、
1カ月ぶりのゴルフ。
この間、忙しくて、
練習も素振りもせずにいた。
それで90切り。
私は分かった。
仕事を真剣にやれば、
ゴルフもうまくいくんだ。
満足感は高かった。
これからは、
これで行こう。
そして目いっぱい仕事しながら、
シングル・ハンディキャッパーを目指そう。
何はともあれ、
パートナーのみなさん、
浅香健一さん、土井弘さん、鈴木さんに、
感謝。
さらに、
商人舎スタッフと、
ゴルフコースに、
心から感謝。
あ~あ、マンゾク。
さて、「消費税還元セール禁止法」が成立。
別の呼び方では「消費税転嫁法案」。
消費税率を引き上げる際に、企業が、
円滑に価格転嫁できるようにする特別措置法。
今日の参議院本会議で、
自民党、公明党の与党に、
民主党など野党の賛成多数で、
可決、成立。
内容は、
「消費税還元セール」を
銘打った広告や宣伝の禁止。
条文には、
「消費税との関係を明示したもの」と記された。
しかし「消費税」の文言を使用しないセールは、
原則的に認められる。
認められるものは、具体的には、
「3%値引き」「春の生活応援セール」など。
消費税分を連想させるものは可、
直接「消費税」と謳ったものは不可。
さらに、消費税率引き上げ時の禁止行為も列挙。
これは中小サプライヤーが増税分を、
価格転嫁しやすくするためだ。
大規模小売業者が、
買いたたきをする、
不当な利益提供を要求する。
つまりは「下請けいじめ」を禁止したことになる。
何だか大手小売企業は、
時代劇の「尾張屋、お主も悪よのう」の如し。
消費税還元だろうが何だろうが、
「セール禁止法」のところだけ切り取れば、
これは歴史的汚点だと思う。
ただし、何度も言っているけれど、
国民自身に消費税を収めている自覚は、
もってもらわねばならない。
それが大衆が政治に参加することになるし、
政治を監視する国民、
ポリティカルな市民を、
つくることになる。
消費税を還元したセールを盛り上げすぎると、
顧客は消費税をとられていることを忘却する。
これは、よろしくない。
私は、小売業の矜持として、
こんなセールで金儲けはやらない、
という姿勢を見せたかった。
禁止されたから、やらない。
これでは「士農工商」の序列の中で、
いちばん上の士が、
いちばん下の商を、
支配し、屈服させているのと同じ。
違反した場合。
管轄の消費者庁が、
是正勧告。
消費税の転嫁を拒否した企業の場合。
公正取引委員会が支払い勧告し、
企業名は公表される。
さらに悪質企業には50万円以下の罰金。
例えば公正取引委員会に、
虚偽の報告をするなどといったこと。
一方、特別に、
「転嫁カルテル」や
「表示カルテル」は、
容認される。
前者は、中小業界団体等が、
増税分の価格上乗せ方法を共同決定すること。
後者は、業界が消費税の価格表示方法を決めること。
まあ、業界団体や協会ごとに、
行政が管理を強化しようということ。
今後、消費者庁が、
混乱の起こらないよう、
具体例を明示した指針を公表する。
これには各社とも、
公表されたら必ず、
チェックを入れておくべきだ。
しかし安倍内閣と官僚組織は、
アベノミクス効果を笠に着て、
あらゆる分野で、
規制や管理監督の強化を図っている。
その小売業版のひとつが、
「消費税還元セール禁止法」である。
管理監督や規制強化が、
三本目の成長の矢に対して効果を発揮するのか、
私は大いに疑問である。
そのことは『月刊商人舎』創刊準備5月号で、
指摘し続けた。
そのウェブ版の商人舎magazine。
Weekly商人舎は、
Weekly連載・水曜版が更新された。
「猪股信吾の勝手に企業サイト拝見 (9)」
しばらく「お中元をインターネットで送る」が続く。
それからDaily商人舎。
「青果の返金保証します!
ウォルマート大胆改革」
商人舎magazine、
今日もご愛読いただき、
心から感謝したい。
〈結城義晴〉