巨匠コトラー「マーケティングは日本を救う」の「結局、儲ける」
Everybody! Good Monday!
[2013vol30]
2013年も第30週に入りました。
7月最終週にして、
8月の第1週。
このように表現するのが面倒なので、
年の初めから勘定して、
第30週。
会社ならば期の始まりから勘定して、
第〇週とするのがいい。
1年は52週。
13週×4で52週。
13週が四半期、クォーター。
これならば、科学的な数値管理ができる。
そして月はサブ的に販促の期間とする。
こちらも、お客様の生活が月単位で進んでいるから、
無視はできません。
しかしお客様の生活は、
週単位が基本。
子どもたちの学校のカリキュラムも、
主婦のライフスタイルも、
亭主の会社の勤務体系も、
テレビの番組も、
週単位。
週を基本にDataを蓄積し、
月は第二の要素にする。
それがWeekly Management。
その第30週。
8月への切り替え。
詳しくはWeekly商人舎の
「月曜朝一 今週の販促企画はこれだ」。
商人舎magazineは、
お役にたちます。
そして8月1日13時~、
「24時間無料見放題キャンペーン」。
ご覧ください。
そして購読者になってください。
1冊につき、5人分のID&パスワード。
換算すると月に1人300円。
是非是非、購読者になってください。
さて、夏の甲子園大会へ向けて、
各地で代表校が決まってきた。
ああ、夏だ。
そう実感するのが、今週。
かき氷テレビの中の球児たち
〈朝日俳壇 一宮市・岩田一男〉
かき氷をつつきながら、
テレビ観戦する地方大会。
地方大会にこそ、
球児たちの青春がある。
球児以外の子どもたちは夏休み。
校長がどぼんとプール開きかな
〈日経俳壇 小山市・篠崎利男〉
愉快な校長。
今週末の土曜日は、
土用二の丑。
絶滅の危機ある鰻に詫びながら
妻と食べゆく年金日かな
〈日経歌壇 沼津市・岩城英雄〉
つつましい鰻の食事。
それでも鰻はいい。
さて今日は一日、商人舎オフィス。
オフィスにいるときは、
来訪者。
夕方、イオンリテール㈱の堀江泰文さん。
取締役兼常務執行役員。
8月1日に講演をする。
その事前説明を丁寧にしてくれた。
マイカル出身の堀江さん。
懐かしい話に花が咲いた。
続いて、野渡和義さん。
ユースキン製薬㈱社長。
8月31日に、講演させていただく。
野渡さんは、
中学高校の器械体操部の先輩。
横浜の私立聖光学院。
商人舎オフィス前の野田岩で、
鰻三昧で、こちらも懐かしい話。
ご訪問くださって、心から感謝。
さて昨日の日経新聞「日曜に考える」。
フィリップ・コトラー登場。
もう82歳。
タイトルは、
「マーケティングは日本を救うか」。
コトラーの結論は、明快に「イエス」。
それどころが、「まだまだ、全然足りない」。
現在、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院教授。
日本の失われた20年ついて。
「『よりよい製品をより安く作る』ことにかけて、
チャンピオンだった」
「でも、イノベーションで
成長したものではありません」
「成功はいいことですが、
若干、守りに入っていましたね。
失敗を恐れすぎています。
そこからは成長は望めません。
チャンピオンということで、
傲慢にもなっていたのだとみています」
「最も重要なことは
戦後の日本をけん引してきた松下幸之助、
本田宗一郎、盛田昭夫のような
創業者でクリエーティブな考えを持つ人材の系譜が
途絶えてしまったことです」
日本への注文。
「マーケティングに必要な4つのPを提唱しましたが、
日本ではまだ理解が進んでいない気がします。
マーケティングそのもののステータスが低い」
4Pとは、
product=製品、price=価格、
place=流通、promotion=販売促進。
マーケティングを、
「プロモーション」とだけ捉えている。
「製品開発をはじめ、
価格や流通の販路の決定についても、
関与の度合いが弱い」
つまり4Pのうちのpromotionとしか、
マーケティングを捉えていない。
だからコトラーは、
CMOの重要性を説く。
CMOとはチーフ・マーケティング・オフィサー、
最高マーケティング責任者。
イオンでは、
先日お会いした堤唯見さんの今の立場。
CEO(最高経営責任者)、
CFO(最高財務責任者)などと並んで、
CMOが必須だと主張する。
「マーケティングは、
営業部門が受け持つものではない」。
「CMOは市場と深く関わり、
どのような商品を先々作るのかということに
参画しなくてはいけません」
「CMOは経営の意思決定を行う立場にいて、
このキャリアを経てからCEOに就いて
経営全般を見るのがいい」
「マーケティングによって
製品や組織を変えることができる」
「マーケティングを
サービス機能やコミュニケーションの手段とだけ捉え、
企業が目指すべき重要な役割を担えることに
気づいていない」
このあたり従来からの主張。
「自社について、顧客により深く理解してもらい、
頼るくらいの特別な感情を持ってもらうまでの
関係を築くことが大切です」
これは関係性マーケティング。
「顧客が企業に求めるのは
社会的な問題に配慮し、
ビジネスにはまだ直結しなくとも
地域社会に貢献している姿勢です。
一連の取り組みが認知されれば、
その企業は尊敬される存在になりえます」
これはソーシャル・マーケティグ。
最後にインターネットとマーケティング。
「市場はより民主化されました」
「生活者だけでなく、
企業も積極的に発信ができます。
フェイスブックなどのSNS(交流サイト)を使って、
生活者と対話することも可能になりました」
「30年には広告費の5割が
こうしたSNSで占めることになるでしょう」
ビッグデータが変えたもの。
「調査対象がサンプルからすべての人に広がり、
掘り下げることができるテーマも格段に増えました」
フィリップ・コトラーのインタビューを読んで、
感じた違和感。
インタビュアーの認識が固まってもいるのだろう、
まずは、メーカーのマーケティングばかり、
話題にしている。
もっともっと視界が
開けるような内容がほしかった。
次のコメント、どう見るだろうか。
「顧客増が大切なのです。
先進国ではさまざまな商品やサービスが
あふれています。
なぜ、そうした環境で売れないのかを考えれば
答えはこうなります。
『自分の会社に目を向けてくれる顧客が少ない』のです。
足りなければ顧客を増やすしかありません」
その客数増の方法。
「新興国への取り組みです」
「これまでのマーケティングは
お金のある先進国などにいる20億人を対象としてきました。
これからは新興国などの50億人も含めて考えるべきです。
富の集中は豊かな国も傷つけます」
「なぜかと言えば買うべき人の減少につながり、
結局、もうけることができなくなるからです」
言葉尻を捕らえるようで恐縮だが、
フィリップ・コトラーは、
「結局、もうけること」を考え、
教えてきたのか。
聞き手と翻訳者との知見のレベルが、
interviewの内容を規定してしまうのか。
それともフィリップ・コトラー、
いささか年を取ったのか。
『マーケティング3.0』発刊は、
米国で2010年5月。
まだ79歳で、これも共著だった。
コトラーも、
成熟社会でのマーケティングの難しさを、
正直に語ってくれたということか。
私たちは現場で、
その難しいことに取り組もう。
では、みなさん。
Good Monday!
〈結城義晴〉