ジジと大曲の花火[日曜版2013vol34]
ジジです。
ユウキヨシハルのおとうさん、
いません、また。
東北の秋田の大曲へ。
新幹線にのって、
いってしまいました。
日本一の花火をみるためです。
まず、お店へ。
タカヤナギのグランマート。
花火の会場にいちばん近いお店。
お店のパーキングにテント。
ここで休んでいる人もいます。
お店のなかが、すごい。
いりぐちのところ。
通路も。
お好み焼き。
おいしそう。
レジも。
いっぱいです。
みんな、なにかに、
とりつかれたみたいです。
それから、あるきはじめます。
川沿いの道をいって、
橋をわたる。
ゆっくりゆっくり、
ながいながい行列。
うしろをふりむくと、
ながいながい行列。
ドキドキわくわくしてきます。
あそこまでいけば、
そのむこうに花火をみるところがある。
もうすぐです。
そして、ついた。
うしろからは、まだまだ、
人がたくさんやってきます。
まえをみると、
こんなに人がいる。
右をむくと、ひとひと。
左をむいても、
ひとひとひと。
80万人もくるそうです。
そして観覧席の入り口。
このカードがないと、はいれません。
もう、つかれた?
空ははれて、いい天気。
おとうさんは、
タカヤナギの桟敷席へ。
いちばん前でした。
タカヤナギの会長さんと握手。
おまねきいただき、
ありがとうございます。
三菱食品のナカジマさんにも、
あいました。
このまえまで副社長さん。
ナカジマさんとおくさま。
そのむこうが、おとうさん。
席についたら、
おべんとう。
そとでたべるおべんとう、
おいしそう。
そして、「昼花火」。
日本で昼花火は、
大曲だけです。
山際に、夕日が、
しずんでいきます。
そこに花火が、
うちあげられる。
みんなが、空を見あげる。
おおきな音。
そしてきれいなけむり。
昼花火も、なかなかいい。
この花火も、
コンテストがあります。
夕ぐれの空に、
花火がきらめく。
とてもいい。
それから、休憩。
昼花火は、序幕なのです。
雄物川の川面に、
風がふきぬけて、
いいきぶん。
夕暮れがせまって、
夜花火をまちます。
この時間がとてもいい。
日がくれて、暗くなると、
はじまりました。
夜花火。
夜花火は9時半までつづきます。
赤のつぎは青。
まうえに、あがります。
だから、花火につつまれているような感じ。
コンテストだから、
つぎつぎに
新しいアイデアの花火が
あがる。
川の対岸から、
花火が打ち上げられて、
川のこちらでみる。
けれど、途中で、
篠突く雨。
みんなびしょびしょ。
おとうさんは、
カッパをきました。
雨がふっても、
かえる人はいません。
すぐに雨はやみました。
みんなずっと、
花火をみていました。
うつくしすぎて、
ことばもない。
トイレも行列。
でも、みんな、
並びながら、
花火を見あげる。
つぎつぎに、
うつくしい花火。
花火が、ふりかかってくる。
雄物川は花火一色。
すごい。
すごい、すごい。
それしか、
ことばにでません。
あとは、だまってみてもらいましょう。
しゅるしゅるしゅる~。
ドンドン、ドドーン。
大音響で、
音楽もかかります。
まだまだ。
・・・・・・・・。
まあるい花火だけではありません。
そして、とうとう、
フィナーレ。
・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・」
「あ・り・が・と・う」
〈『ジジの気分』(未刊)より〉