結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年03月21日(金曜日)

春分の日に「セブン-イレブン不当労働行為認定」問題を考える

春分の日。
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空は青く、
風は強く、
雲は白い。

木々の姿も、
はっきりとしてきた。
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祝日法第2条の主旨。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ」

ちょっとでいいから、
自然に親しみたい。
生物を慈しみたい。

それによって、
生きる活力を得たい。

今日から、
第86回選抜高校野球大会。

甲子園も国民に、
生きる活力をもたらしてくれる。

三連休、
商売や仕事に勤しむ人も、
仕事を休む人も、
活力を得てもらいたい。

商人舎MagazineのWeekly商人舎。
金曜日は、
売れ筋&リピート品目がわかる
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IDを持っている人は、
是非、見ておいてください。

既述の仕方を変え、
写真も多用し始めました。

それから昨日のDaily商人舎。
ダラー・ゼネラルの増収増益と
「ライフサイクル・リモデリング」


1879年に、
フランク・ウールワースが、
ワンコインストアという新業態を発明した。
当初はバラエティストアといった。

サム・ウォルトンも、
バラエティストアのフランチャイズに加盟して、
商売の世界に入った。

その1945年は、
5セントと10セントの店だった。

ウォルトンズ・5&ダイム・ストア。
ダイムは10セント硬貨のこと。

それが現在は、
ダラーストアと呼ばれる。
1ドルストア。

5セントが1ドルまで、
20倍にレートが上がった。

しかし今、ダラーストアは元気がいい。
そのトップがDollar General。
1万1123店で、年商175億ドル。
1兆7500億円。

1店当たり1億5733億円。
1万平方フィートの小型店。

そのダラー・ゼネラルが、
生鮮食品まで取り扱い、
さらに小型の店を展開する。

店舗網の目がどんどん小さくなって、
いずれも生鮮まで扱う。

だから全米第2位のセーフウェイが、
業績を悪化させ、買収されてしまった。

チェーンストアの競争原理から、
解き明かさなくては、
アメリカを理解できない。

しかもそのチェーンストア原理は、
商業現代化の中で変質しつつある。

それをどう説明しきるか。

私は今日、
原稿を抱えつつ、
自宅で休養。

考えてみると、
1977年の4月に㈱商業界に入社してから、
原稿を抱えずに休暇を過ごしたことはない。

いつもいつも、
何らかの原稿書きが、
目の前にあった。

さて昨日のニュースだが、
「セブンイレブンの不当労働行為認定」
各紙が報じたが、以下は時事通信から要約。

岡山県労働委員会が、
セブン-イレブン・ジャパンが
コンビニ加盟店ユニオンとの
団体交渉を拒否したことを、
「不当労働行為と認定」。
交渉に応じよと命じた。

セブン-イレブンは、
この岡山県労働委員会に対して、
「フランチャイズシステムのビジネスモデルを
真っ向から否定するものと受け止め、
上級庁や司法の適正な判断を求めていく」。

同ユニオンの結成は2009年。
コンビニ加盟者の全国組織だが、
連合岡山傘下の労働組合。

一方、セブン-イレブンは、
「加盟店主は独立した事業者」として、
労働組合と認めていない。

だから団体交渉を拒否。

そこで同ユニオンが、
「不当労働行為の救済」を申し立てた。
2010年3月のこと。

裁定まで4年がかけられた。

しかしこんな場合、
労働委員会は大抵、
「不当労働行為」と認定する。

命令書には書かれている。
「事業者とはいえ独立性は希薄で、
労働組合法上の労働者に当たる」。

実に現代的な問題だ。

一方は、主張する。
セブン-イレブンのオーナーたちは、
オーナーという一事業者ではないのか。
なぜ、労働組合に加盟できるのか。
労働法が適用されるのか。
他方は反論する。
いや、その実態を見れば、
労働者以外の何者でもない。

昨日の日経ビジネス・オンライン。
【続報】ユニクロ・柳井正氏が語る
パート、アルバイト正社員化の真意


3月11日の入社式の講演を、
全文掲載。

それがいい。

この中で、
柳井さんは述懐する。

「一番大きな失敗は、
店長を主役にしたこと」

「販売員は機械じゃない」

「部下がおびえる経営者はいらない」

柳井さんは、
販売員こそが商売の主役だという。
コンビニで言えば、
店員のアルバイトやパートタイマー。

そして一番好きな言葉。
「店は客のためにあり
店員とともに栄え
店主とともに滅びる」

これは倉本長治先生の言葉。
柳井さんに第1回商人大賞が授賞された時、
私が贈った言葉。

セブン-イレブン加盟店オーナーで、
同時にコンビニ加盟店ユニオンの組合員。

労働委員会からは支持されたが、
自分たちは長治の言う「店主」ではないのか。

またセブン-イレブンは、
少なくとも労働問題に対して、
「不当労働行為」と断じられてしまった対応を、
真に考え直す必要がある。

商業現代化の典型パターンが、
ここに現れてきている。
そして議論は次の段階で深められる。
よい三連休を。

〈結城義晴〉


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