大久保恒夫流「デニーズ復活」の原理とラスベガスへの出発
今日の日経MJ一面特集は、
「デニーズ復活 大久保レシピ」
うれしい特集だ。
デニーズは、セブン&アイ・フードシステムズの、
ファミリーレストラン業態。
大久保レシピの「大久保」は、
その社長の大久保恒夫さん。
イトーヨーカ堂に入社し、
業革プロジェクトで学び、
そこで実績を上げ、
コンサルタントに転職し、
次に経営者への華麗なる転身。
九州のドラッグ・イレブンを立て直し、
成城石井をV字改革させて、
一昨年から古巣セブン&アイ・ホールディングスに復帰。
持ち株会社の取締役に名を連ねつつ、
外食部門のセブン&アイ・フードシステムズを再建させている。
ご承知のように、二人のビッグショーをやったり、
商人舎USA研修会に帯同してくれたり、
親しい友人の大久保さんだが、
その仕事ぶりにはいつも感服。
どん底だった2009年2月期のフードシステムズの成績は、
30億円の営業損失。
それが大久保さんが復帰した2012年に黒字転換。
それから2年間、営業黒字で、
2015年2月期は15億円の営業利益となる。
日経MJ一面に、
「大久保流改革3カ条」が掲げられている。
第一、たくさん言わない。
第二、難しいことを言わない。
第三、指示を出したら言い続ける。
素晴らしい。
最近は私も、
2週間に一度はデニーズを利用する。
そうすると、金曜・土曜・日曜の夕方など、
ウェイティングさせられる。
この20年ほど、ファミリーレストランで、
そんな光景を見たことがない。
大久保改革が効果を発揮してきた。
その大久保さん、
「高質レストラン」を標榜する。
日経MJ15面では、
「中の上より少し上を狙う」と表現されている。
「中の上より少し上」はセグメンテーション。
ここを「狙う」のがターゲティング。
そしてそのポジショニングのために、
第一に「挨拶」の励行。
第二にメニューと味の刷新。
もちろんその前提に、
店舗・厨房のクレンリネスがある。
つまり商品のクォリティと、
フレンドリーサービスと、
クレンリネス。
フードサービス業のQSCといわれる。
Quality
Service
Cleanliness
そのマネジメントレベルを上げるために、
大久保流三カ条がある。
結城義晴はなんて、
形式ばった整理をするのだろう。
大久保さんの爪の垢を煎じて飲まねばならない。
料理は美味しくなったし、
楽しい空間にもなった。
何よりも、一番感じのいい店になった。
しかし、ひとつだけ注文。
デニーズのワイン、
なんとかしてほしい。
成城石井のワインを、
あれほどのレベルにした大久保さん、
なにかしら手は打っているのだろうけれど。
その面ではサイゼリヤは、いい。
さて、今朝は、一番で、YCATへ。
横浜シティエアーターミナル。
そこからリムジンバスで成田へ。
今朝の横浜港はかすんでいる。
それでも心ウキウキ。
成田空港第2ターミナル。
ユナイテッド航空838便。
チケットの手続きを済ませると、
ミーティングルームに集合。
第16回商人舎海外研修会。
私たちもアメリカ小売業のQSCを学ぶ。
STPマーケティングとポジショニング戦略を習得し、
マネジメントレベルの向上に役立てる。
まずひとりずつ参加者の紹介。
それから結城義晴の短いガイダンス。
Basicコースの趣旨、
ラスベガスへ行く理由と目的、
この研修会の特徴、
そして学び方、楽しみ方。
短くとも、レクチャーには力が入る。
1時間でも2時間でも語りたくなるが、
そこはぐっと抑えて、最初の動機づけ。
それから渡航手続き等の確認。
そして出発ロビーに降りる。
メルセデス・ベンツが展示されている。
この838便で、サンフランシスコ経由、
ラスベガス。
全員で並んで、
いつものように指揮を執る。
そして写真。
では、行ってきます。
あとはよろしく。
〈結城義晴〉