結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年06月18日(水曜日)

糸井重里の「真剣な人」と丹羽宇一郎の「経団連の周回遅れ」

ワールドカップ・サッカー。
贅沢な対戦ゲームばかり。

それにしても世界レベルのサッカー。
どんどん進化している。

フォワードも走りまくって、
積極的なディフェンスをして、
球を奪いに行く。

だから守備側は、
ゴールキーパーへのバックパスが、
ものすごく多くなる。

昔は、批判され、ブーイングが出たバックパス。
今は、ブラジルほどのチームでも、
当たり前に、どんどんやっている。

それがサッカーのイノベーションを示している。

『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言。
糸井重里さんが「真剣味」について書く。

「いまみたいに
ワールドカップの最中だったら、
敗者は過剰に真剣な顔をしてないと、
非難されそうです」

そしてつぶやく。
「真剣そうにしていることと、
真剣であることはまったくちがいます」

「だいたい、ことさらに
真剣そうにしている人は、
実際には不真面目です」

糸井さん妙に興奮している。
「真剣っていうのは、
目に見えないものです」

「怒鳴る人は、じぶんに弱みのある人。
威張る人は、威張らないと立場がない人。
責める人は、じぶんが責められたくない人」

「真剣さって、内側にあって
かたちのないものです」

そしてきめの言葉。
「笑顔がすてきで、
しかも真剣な人というのが、
おとなとしての理想なんじゃないかなぁ」

私もそうありたいと、
いつも、思っています。

今日は朝から、
横浜市立白幡小学校へ。
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白幡文化スポーツ事業団の総会。
私は前会長、今は会計監査。

子どもたちが、
紫陽花のもとで息づく。
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ここでも。
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そして白幡の言葉。
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これからも、いいまち、
いいゆめ、いい学校。

横浜商人舎オフィスには来客。
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マイクロストラテジー・ジャパン㈱のお二人。
右がアカウントエグゼクティブの小泉潤一さん、
隣がセールスディレクターの北村守さん。

左は松井康彦さん。
商人舎エグゼクティブ・プロデューサー。

9月12日(金曜日)、
京都のウェスティン都ホテルで、
講演会が開催されます。

その後、紀文食品㈱のお二人。
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右がグループ企画室副室長の山本真砂美さん、
隣は堀内慎也さん。

こちら9月9日・10日(火・水曜)に、
恒例の紀文お正月フォーラムが開かれます。

いまから、手帳に、
スケジュールを書き込んでおいてください。
さて、日経Web刊。
丹羽宇一郎さんがブログを書く。
伊藤忠商事前会長、前中国大使。

経団連の新会長に、
東レの榊原定征会長が就任。

丹羽さんはそのことを重視し、要望を出す。

「激変する世界経済の中で、
日本経済の中核組織である経団連は
旧態依然たる状態です」

さらに手厳しい。
「あえて言えば、今の経団連は
組織として劣化してきており、
周回遅れというか、
時代遅れになっています」

その理由。
「経団連という組織の構成が
産業構造の変化を反映していない」。

経団連は大手製造業中心の運営。

「会長・副会長陣の出身企業を見てみると、
総勢19人のうち
小売業・サービス業出身はひとりもいません」

そして数字を出す。
「日本の国内総生産のうち、
製造業の比率は18%、
卸・小売業が15%、
サービス業は20%

製造業はダウントレンド、
逆に小売り・サービス業は伸び続け。

現在の就業者数は、
製造業が1080万人、
卸小売りが1037万人。

これに各種サービス業が加わる。

「雇用吸収力という点では、
すでに小売り・サービスは
製造業を大きく上回っている」

つまり「雇用吸収力の逆転」。

そして規制緩和に関しても、
それを必要としているのは、
小売りサービス分野。

かつての経団連副会長は、
ダイエー創業者の中内功さん、
セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文さん。

楽天の三木谷浩史さんも、
一時は経団連メンバー。

しかし三木谷さんはIT企業を中心に、
新経済連盟(新経連)を立ち上げた。

清水信次さんは、
国民生活産業・消費者団体連合会を発足させた。

丹羽さんは、語る。
「経団連が今のような製造業中心の組織では、
各業界団体が主張を強めるばかりで、
経済界全体としてまとまった力を発揮できない」

賛成。

そしてそれを明快に言えるのが、
丹羽さんの真骨頂。

「ファーストリテイリングとも
密接な付き合いをして、
東レを成長させた視野の広い経営者」。
それが東レの榊原さん。

だから丹羽さんは、求める。
「この分野での元気な若い経営者を
経団連の副会長や幹部として招き、
日本経済の将来のために
経団連改革を実行に移してほし い」。

経団連の改革は必須だろう。
だから丹羽さんの見解にも賛成だが、
生団連の存在がある今、
小売りサービス業が経団連に取り込まれ、
言いなりになる必要もあるまい。

重厚長大の産業から、
軽薄短小の産業へ。

コロンビア大学ジョセフ・スティグリッツ教授は、
こう指摘している。
2001年のノーベル経済学賞受賞者。
「日本の課題は労働力を増やし、
サービス業の生産性を高めることだ」

経団連にはこのことを、
率直に認めてほしいものだ。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 結城先生

    お久しぶりです。
    メディア・ミルの山本です。
    経団連に関して、
    元伊藤忠の丹羽さんの話、結城先生の話、
    全く私も賛同します。
    もう、製造業第一の時代ではありません。
    就労人口から考えてもサービス業の時代です。
    私の会社の労働組合はUAゼンセンに加盟していますが、
    流通やサービス業の組合員が多いのに、
    古い製造業の組合(東レ、旭化成、帝人など)が顔を利かせています。
    労働組合で言えば、鉄鋼労連と造船重機労連が統合して出来た
    「基幹労連」は、鉄の産業がまだ日本の基幹産業だと思っています。
    今、日本の基幹産業は、流通・サービス業です。
    イオン労連の新妻会長は、労働組合だけでも先にと考え、
    ゼンセンとJSDを統合させましたが、
    流通の経営者団体は、中々一つになっていません。
    国や政府に産業政策を訴えていくには、
    早く一つになって、大きな力で動かしていかなくてはならないのに…と思います。
    経済3団体のどこも製造業です。
    どこか一つでも流通・サービス業から、
    会長が出ればいいのにと思います。
    先日、労働保険事務関係の書籍を編集しました。
    それで労働法を勉強したわけですが、
    すべて製造業で働く人たちを前提に労働法は作られています。
    すなわち、流通・サービス業で働く人には合わない箇所がたくさんあるのです。
    そういうことも含めて、流通・サービス業で働く人たちが声を出していかなくてはいけないのではないでしょうか。

  • 山本さん、ご投稿感謝。

    労働法もそうですね。
    UAゼンセンも努力していますが、
    これからですね。

    山本さんも、よろしく。

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