サンフラン早朝講義からAn Employee Owned Companyまで
日本では明日11月21日、
衆議院解散。
そして総選挙。
みんなの党は28日をもって、
解党し分裂。
現在の日本の政治を見ていると、
マーケットリーダーと、
マーケットフォロワーしかいない。
もちろんマーケット・ニッチャーは存在する。
日本共産党だろう。
しかしマーケットリーダーとフォロワーだけの市場には、
不幸なことに発展はない。
ちょっと前には、
やっとマーケットチャレンジャーが登場したかと、
大いに期待したがそれも崩れて、
マーケットフォロワーだらけ。
残念ではある。
さてサンフランシスコ3日目。
とは言っても私にとっては、
アメリカ滞在18日目。
朝8時から、講義。
ホテル日航サンフランシスコ25階から、
市街を臨む。
真下にメイシーズやユニクロ。
こんな絶景の部屋で、
講義し受講する。
その幸せをまず指摘。
そして2時間15分の講義。
ダラス・フォートワースから、
サンフランシスコ・ベイエリアまで、
この5日間に学んだことの、
理論的整理。
疲れもあるだろうが、
実によく聴き、考えてくれた。
イノベーションを起こせ。
それが私のメッセージ。
講義が終わると、
最後の視察へ。
生憎のサンフランシスコの雨。
しかし元気を出してまず、
トレーダー・ジョー。
山の手の新店。
トレーダー・ジョーにしては珍しく、
天井は吹き抜け。
生鮮食品の陳列も整っている。
店の中をぐるぐる歩いて、
観察する団員。
エンドのウィングに面白い商品。
クリスマスまでの、
カウントダウン・カレンダー。
99セント。
いつも新しいアイテムがある。
フレンドリーさに溢れている。
それがトレーダー・ジョー。
働く人がニコニコ。
買う人もニコニコ。
続いて、ナゲットマーケット。
いつ訪れても、
ファンタスティック。
クリスマス・プレゼンテーションは、
早じかけ。
青果部門がこの店の顔。
ファンタスティックで、
なおかつ安い。
価格調査をして、
低価格を出す。
不可能を可能にする。
それがナゲットマーケット。
そしてそのナゲットが展開する、
もうひとつのフォーマット。
フード4レス。
スーパーウェアハウスストア。
倉庫型ディスカウントスーパーマーケット。
入口のウォール・オブ・バリュ。
しかし床はピカピカ。
陳列は美しい。
ジャニターがいつも床を磨いている。
床のピカピカも、
ナゲットのポジショニングの一つ。
ピニャータ(piñata)。
メキシコや中・南米の国の子供のお祭りに使われる、
紙製のくす玉人形。
中にお菓子やおもちゃなどが詰まっている。
この地域にはメキシコ人が多く住む。
最後にウィンコフーズ。
フード4レスと同じフォーマット。
スーパーウェアハウスストア。
とにかく安い。
バナナは1ポンド58セント。
100グラム12円77銭。
ポテトは10ポンド2ドル48セント。
100グラム5円48銭。
7500㎡(2300坪)に標準化された店舗。
牛乳も1ガロン3ドル14セント。
1リットル82円63銭。
レジ前の巨大なウォール。
食パンやハンバーガーバンズなど、
全て98セント。
アルディと同じ価格ライン。
これがウォルマートの目の上のたんこぶ。
もちろんエブリデーロープライス。
最後の日は、
トレーダー・ジョーとナゲットマーケット、
フード4レスと」ウィンコフーズ。
それぞれのポジショニング。
しかし共通するのは、
エンプロイーサティスファクションが、
見事に実現されているところ。
だからカスタマーサティスファクションも、
見事に実現されている。
ウィンコフーズの店頭に、
誇らしげに掲げられた言葉。
「An Employee Owned Company」
これは今日の4店に共通するものだ。
アメリカ研修の講義の最初にするのが、
この顧客満足と従業員満足。
心から思う。
カスタマーサティスファクションは、
エンプロイーサティスファクションから。
それが私の、この18日間の旅の結論でもある。
(つづきます)
〈結城義晴〉