ドゥ・ハウス創業者 夭折した天才小野貴邦の書画の言葉
12月は贈り物の季節だ。
お歳暮。
クリスマスプレゼント。
商人舎にも、
結城義晴にも、
そんな贈り物が届く。
とてもありがたく、
感謝しつつ、
頂戴して、
堪能させていただく。
しかし、これには、
驚いた。
稲垣佳伸さんから。
㈱ドゥ・ハウス代表取締役社長。
開けてみる。
額に入れられた書画。
故小野貴邦さんの書。
一字一句、
読む。
前へ前へとゆくときは
らくちんおんぶもいらなくて、
ひとりで足もすすみます。
それでもひとはくたびれて、
ちょっと待てよとひと休み。
ちょっと眠れる場所でもあれば
元気はつらつまた歩きます。
眠れるところもないときは、
だんだん弱ってぽっくりと
道にたおれておしまいです。
どんな道を歩いてみても
大した違いはありません。
家がなくてもねむりましょう。
まずいめしでも食いましょう。
それでいつでも元気があれば
暗いやぶ道も
明るくみえるというものでしょう。
ぼくたちは幸いに、
くたびれるほど歩くことが
きらいではないのです。
だから安心してねむれるのです。
夢みて空を飛んだなら、
さめてもう一度飛んでやろ。
さあさあ、あすは
どんな風に飛ぼうかなあ。
十月29日夜 小野貴邦
小野貴邦さんは、
株式会社ドゥ・ハウスの創業者。
稲垣さんの上司。
1990年に急性腎不全で、
46歳での早世。
こんなに惜しい逝去は、
そうそうあったものではない。
私は当時、37歳で、
㈱商業界の『食品商業』編集長だったが、
その生き様が強く心に残っている。
小野さんの46年間と比べると、
私の現在の62年間は、
まさに馬齢を重ねるが如し。
小野さんの前では、
いつも謙虚になります。
稲垣さんからは、
メッセージを頂いた。
「僕と同じような年齢、
どうみても働き過ぎ..
と思ったのでした。
ぜひ、『ひと休み』」
ありがとうございます。
ちょっと待てよとひと休み。
24年前に、
小野さんを亡くした稲垣さんからの忠告。
夭折した天才小野貴邦の書画。
デスクの目の前に掲げて、
毎日、接して、
肝に銘じます。
しかし私は思います。
あすはどんな風に、
飛ぼうかなあ。
心から、心から、
ただただ、感謝。
さて、ちょっと待てよとひと休み、
ではないけれど、
今日は、美しい富士を眺めつつ、
横浜カントリークラブ。
㈱ロピア会長の高木秀雄さんとラウンド。
社長の高木勇輔さんと、
取締役の福島道夫さんが、
付き合ってくれた。
昨夜、月刊『商人舎』12月号の、
最後の原稿を脱稿。
私は最高の気分で、
冬のゴルフを満喫した。
ぼくたちは幸いに、
くたびれるほど歩くことが
きらいではないのです。
だから安心してねむれるのです。
夢みて空を飛んだなら、
さめてもう一度飛んでやろ。
合掌。
〈結城義晴〉