結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年01月05日(月曜日)

イオン「トップ人事刷新」・セブン「チェーンストア全面見直し」

Everybody! Good Monday!
[2015vol1]

2015年第2週です。

毎年のことだけれど、
1月第1週は半欠け。
今年も元旦は木曜日だった。

第2週の今週から、
正常な7日間。

来週は第3週。

私はウィークリー・マネジメント主義者。
だから、このブログは今年も1年間、
1月最初の半欠けの第1週から数えて、
毎週を第〇週と位置づけていきます。

よろしく。

もう一つのルール。
週の初めの日は何曜日か、
という問題。

1週間の区切りの考え方は、
旧約聖書『創世記』から始まった。

ご存知、ユダヤ教・キリスト教、
さらにイスラム教の聖典。

その冒頭にある。
有名な「天地の創造」の物語。

1日目、暗闇がある中、
神は光をつくり、昼と夜ができた。
2日目、神は空(天)をつくった。
3日目、神は大地をつくり、
海が生まれ、地に植物を生えさせた。
4日目、神は太陽と月と星をつくった。
5日目、神は魚と鳥をつくった。
6日目、神は獣と家畜をつくり、
神に似せた人をつくった。
そして7日目、神は休んだ。

この第1日目は日曜日だった。
7日目が土曜日。

だから最も原理主義のユダヤ教では、
天地創造に由来する土曜日が安息日。

キリスト教の礼拝日は、
天地創造の安息の日ではなくて、
イエス・キリスト復活の日曜日。

天地創造は神話の世界の物語で、
1週間を7日として生活し始めたのは、
古代バビロニア。

毎月7、14、21、28日を休日にした。
それがヨーロッパに伝わった。

しかし曜日が法制化されたのは、
西暦321年のユリウス暦。

それが現在のグレゴリオ暦に継続された。

だから正式な暦では、
日曜日が週の初め。

印刷されたカレンダーでは、
アメリカと日本が日曜日から始まる。
ヨーロッパは月曜日を左端において、
週の初めとして記述する。

歴史的、宗教的、文化的には、
日曜日が1週間のはじめだけれど、
実務上、実用上は土日曜をまとめて、
「週末」や「ウィークエンド」とするのが便利。

国民も消費者も、
月曜日を週の初めとして生活する。

ISO規格でも、
業務や情報の処理に関しては、
月曜日が週初と定められている。

だから商人舎毎日更新宣言では、
月曜日を週の初めとする。

リアリズムのヨーロッパスタイル。

そしてその月曜日に、
Good Monday! と、
挨拶する。

だから今日は、
1年間の第2週で、
第1回目のGood Monday!

そこんとこ、よろしく。

小氣味よく強霜踏みて月曜日
〈現代俳句協会 山本富枝〉

冬の月曜日の気分。


荒地あり月曜日が届けられる

〈現代俳句協会 川名つぎお〉

こちらは自由律俳句。
季語もない。

しかし月曜日に対しては、
俳人も特別の思い入れをもつ。

今週のプロモーションについては、
商人舎magazineの日替わり連載。
月曜朝一「今週の販促企画」。

これも1年間、よろしく。

さて仕事始めの内閣。
安倍晋三首相はじめ、
ずらり揃って伊勢神宮参拝。

その後の年頭記者会見。
「日本経済を必ずや再生する」

「今年はあらゆる改革を
大きく前進させる1年にしたい」

いかにそれをやり遂げるか。
それが問題だが、
この意気込みは期待しよう。

今月の通常国会を、
「改革断行国会」と位置づけた。

まあ、期待しよう。

一方、イオン。
元旦にダイエーを完全子会社にしたあと、
今日5日には、
事業会社3社のトップ人事変更を発表。

2月1日付。

イオンリテール社長に、
イオンモール社長の岡崎双一さん。

そのイオンモール社長には、
常務の吉田昭夫さんが昇格。

ダイエー社長には、
取締役の近澤靖英さんが昇格。

岡崎さんは56歳、
吉田さんは54歳、
近澤さんは59歳。

現イオンリテール社長の梅本和典さん、
現ダイエー社長の村井正平さんは、
ともに代表権のない会長に就任。

梅本さんは63歳、
村井さんは64歳。

つまりは若返り。

もちろん梅本さん、村井さんには、
まだまだ大仕事をやってもらわねば困る。
純粋持株会社のイオンは、
現在500人ほどの執行役と従業員を、
来年度2015年度から半減していく。

トップを若返らせて、
ホールディングカンパニーの人員をスリム化。

ニュースリリースのタイトルは、
「事業会社中心の
新たなグループ経営体制への革新」

リリースの文言がイオンの意思を表す。

「2020年に向けた更なる成長の実現」が目的。

「グループ各事業・企業が
業界や地域でナンバーワンへと成長し、
それらナンバーワン事業・企業が
有機的に結合することにより
高い総合力を発揮する企業グループへと
進化することを目指し、
『事業の専業化』や『1業態ワンブランド化』、
『地域密着』等を柱とする
グループ構造改革を推し進めてきました」

「GMS事業、SM事業、
ディベロッパー事業においては、
国内で圧倒的ナンバーワンのスケールを
確立することができました」

「総合金融事業においても、
イオンフィナンシャルサービス㈱の発足により
グループ業績の牽引役へと成長しております」

「ドラッグ・ファーマシー事業においては
ウエルシアホールディングス㈱の連結子会社化
並びに㈱CFSコーポレーションとの経営統合により
2015年9月には
国内ナンバーワンのドラッグ企業が
誕生する見込みです」

以上の結果、
連結営業収益8兆円を視野に入れる。
それもナンバーワンの事業・企業が、
結集したグループ。

これからも各事業会社は、
三つのテーマを実現する。
①お客さま第一
②地域密着経営
③現場主義

そのためのトップ人事の刷新。

ダイエーを子会社化して、
来年度を目指す仕事始めの今、
イオンはトップ人事によって、
その動きを顕示した。

一方のセブン&アイ・ホールディングスは、
鈴木敏文さんのメッセージ。
最高経営責任者で代表取締役会長。
82歳。

「今年、私たち
セブン&アイグループは、
チェーンストアのあり方を
全面的に見直します」

「従来チェーンストアの多くは、
本部(商品部)がお取引先から
提案された商品を仕入れ、
各店舗に供給していく
という方法をとってきました」

「しかし、買い手市場の時代、
お客様や地域のニーズに
きめ細かく対応するためには、
店舗が主導権をもって
品揃えしていく必要があります」

こちらは従来のチェーンストア方式の否定。

いまや、「店舗は自動販売機」、
などというチェーンストア論は、
全く通用しない。

私はチェーンストアの現代化を標榜し、
近代化チェーンストア論を、
包含しようと考える。

だからセブンのメッセージは至極、
当たり前のことのように感じられるが、
鈴木さんが言うのだから、
それを徹底させるということだ。

イオンは、
事業会社のトップ人事刷新で示した。
セブン&アイは、
鈴木さんの言葉で意思を見せた。

両雄の仕事始めの日の意思表明。
それぞれのあり方でよろしい。

どちらが成果を上げるか。
それによって評価は決められる。

ただし、今、
鮮明な意思の表明は、
必須だ。

会社も、事業部も、店舗も、
そして一人ひとりも。

では、みなさん、今年も、
Good Monday!

〈結城義晴〉


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