「人から得たもの・少ない時間で得たものはここ一番で使えない」
今日は大寒。
大寒の朝の水は、
「1年間腐らない」などと言われる。
そして今日から2月3日までが、
大寒の期間。
翌2月4日が立春。
つまり今日からの2週間ほどが、
日本が一番寒い時期ということになって、
明後日のゴルフ名人会は、
雨の天気予想で中止となった。
一番寒い時の氷雨の中でのゴルフは、
還暦を超えた人々には辛すぎる。
昨日は夕方、東京・東銀座へ。
冬はとりわけ歌舞伎座が美しい。
ふぐ料亭wanofu。
電通第14営業局の面々と会食。
真ん中の戸井靖之部長、
左が保科朗さん、右が原大二さん。
戸井さんは第4営業局部長、
保科、原さんは第14営業局部長。
三人は電通きっての「流通専門家」。
これほどに話題が一致することも珍しい。
イオンやセブン&アイ・ホールディングスの、
戦略・マネジメントの違い、
プロモーションへの提案、
日本チェーンストアの将来などなど。
戸井さんはセブン&アイに詳しいし、
保科さんと原さんはイオンを学んでいる。
気がついてみると、
4時間ほど話し込んでいた。
今夏、一緒にアメリカを、
研究しようという話になった。
そして今日は、夕方から、
横浜商人舎オフィス。
商人舎magazineのWeb会議。
右からプラージュの八ツ田一成さん、
Webコンサルタントの猪股信吾さん、
fasebookコンサルタントの内田憲一郎さん。
月刊『商人舎』は読む雑誌、
商人舎magazineは使うメディア。
紙は読む、
網は使う。
もともとそれぞれが持っていた特性。
それをさらに強化する。
そんなことが提案され、
私は本当に嬉しかった。
月刊『商人舎』の読者には、
1人に対して5人分のIDとパスワードが付与される。
紙は48ページ。
読みやすくて、かなり高度。
しかし網は過去のコンテンツも、
全部、閲覧出来る。
そしてその写真や添付データを、
自分のレポートや提案書の資料に使うことができる。
これは既に1年10カ月分。
雑誌だけでも22号分、
日替わり連載企画は約100週分、
デイリー商人舎ニュースは447本。
考えてみるとこれらは、
スマホでも携帯でも、
便利に見られるし、読めるが、
写真やデータを使うことができる。
そのメリットを、
我々も強く自覚して、
編集をしようということになった。
ご期待下さい。
さて、日経新聞夕刊のスポーツ欄『駆ける魂』。
プロゴルファー上田桃子。
2007年のプロ3年目、
21歳でとんとん拍子に賞金女王。
2008年からアメリカ女子ツアーに挑戦。
デビュー戦の開幕戦SBSオープンでは、
残り4ホールまでトップ並走。
「勝てると思った」
しかし突然、不安がよぎる。
「こんな簡単にいっていいの?
うまくいき過ぎて怖い」
人生において、こんな瞬間がある。
好事魔多し。
この試合は5位に終わるが
その後、ズルズルと後退し、
持ち味を削り続けた。
6年間のアメリカ挑戦で1勝もできず、
10位以内はたった10回。
昨2014年から日本に戻ったが、
賞金女王の時のような強さは微塵もない。
そんな世界最高の舞台へのチャレンジ。
「収穫? 惨敗したこと」
自虐的発言だが、
それだけに最期の言葉が重い。
「人から得たもの、
それも少ない時間で得たものは、
ここ一番の時に使えない」
すごい。
仕事も同じ。
小売業のマーチャンダイジング、
プロモーション。
様々な戦略・戦術、技術。
すぐ役に立つものは、
すぐに役立たなくなる。
すぐに効果が出るものは、
すぐに効果がなくなる。
すぐに学べるものは、
すぐに真似られる。
「人から得たものは、
ここ一番の時に使えない」
真の知識商人には、
モノマネ大会などに参加する暇はない。
記者はまとめて書く。
「必要なのは強くてしなやかな『個』なのだ」
これこそ「ポジショニング」である。
プロゴルファー上田桃子。
あの鼻っ柱の強いところ、
好きではなかった。
しかし「惨敗」を知った桃子、
なかなかによろしい。
〈結城義晴〉