結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年03月23日(月曜日)

商人舎USAベーシックへの最後の要請と「減らない長時間労働」

Everybody! Good Monday!
[2015vol12]

2015年第13週。
3月の第4週。

来週はもう、4月。

一月往ぬる、
二月逃げる、
三月去る

1月を「往く」と、
現代用語風にいいますし、
私もずっとそれを使っていましたが、
今年は「往ぬる」。

気分で使い分けていいでしょう。

あっという間に、
年の初めの3カ月が過ぎ去る。

今年は1月と2月に、
ニューヨークを訪れたので、
余計に時間が過ぎるのが、
早く感じられた。

そして気がつくと、春。
地の重さ天の軽さよふきのたう
〈朝日俳壇より東京都・澤田倭平〉

フキノトウを詠んだ。
天と地の軽重がおもしろい。

日経俳壇には次の句。
蕗のたうこんなところにこんなにも
〈沼津・近藤昭三〉

俳句のレベルはいつも、
朝日に軍配が上がる。

朝日は花鳥風月的、叙情的。
日経は日常的、庶民的。

今日の商人舎magazine
weekly商人舎の日替わり連載。
「月曜朝一 今週の販促企画」

慶應義塾大学日吉の卒業式の写真。
keio1

旅立ちへ背中を押した春の風
〈朝日俳壇 大船渡市・富谷英雄〉

大船渡の俳人の句だから、
誰かは知らねどこの旅立ちは、
ひときわのものだったに違いない。

今週末に、
立教ビジネスデザイン研究科の、
謝恩会が開催される。
私は出席できないが、
みなさん、修了おめでとう。

そんな季節です。

仕事を忘れて、
日常を見る。

そんな余裕もほしい。

春うらら全身使ひお手玉す
〈朝日俳壇 伊勢崎市・飯島てる子〉

小さな女の子、
全身を使ってお手玉をする。

いいですねぇ、春うらら。

さて、5月の商人舎USA研修会、
ベーシックコース。
DSCN0605-555

5月12日~18日。
ラスベガス。
DSCN9921-5
21世紀に入って、
アメリカで一番、人口が増加した街。
なんと35%のプラス。

だからコンパクトな街ながら、
小売サービス業とチェーンストア、
ショッピングセンターは、
最新モデルが満載。

毎日、結城義晴の力の入った講義がある。
DSCN9949

ベーシックでは、
すぐに役立つことを教えない。
しかし、ずっと役立つことを、
丁寧に享受する。
DSCN0431-555

2日目の朝には理解度テストがある。
DSCN9910

最終日はグループディスカッション。
DSCN9921

さらにグループ発表。
DSCN0251-555

今回は3日目に、
キッチンスタジオを借りて、
全員で購買した商品を、
調理し、食べ比べをする。
DSCN0155

ウォルマートはもちろん。
DSCN0068
クローガー、ホールフーズ、
トレーダー・ジョー、スプラウツ、
そしてウィンコフーズなどなどなど。

そのポジショニング競争の実態を、
目からウロコで理解することができる。

そのうえで、
大注目企業の商品を買って、
調理して、食べる。
DSCN0133

ピーター・ドラッカーの、
ポスト・モダンの七つの作法。
その第一番目。
自分の目で見、耳で聞く。

だからインタビューも満載。
DSCN0040

現地の商人の交流もある。
DSCN0242

ホスピタリティのシャワーを浴びる。
DSCN0300

それに付け加えるとしたら、
店に行き、自分で買い、
自分の口で食べ、
自分の舌で味わう。
DSCN0134

それが昨年から、
ベーシックコースに加わった、
新しい趣向。

付け加えると、
ラスベガスのショーやゲームを、
楽しむこともできる。
DSCN0388-555

このベーシック研修会の成果は、
各社でもう証明済み。

現在のところすでに、
38名の参加が決まっている。
最後のご参加要請。

ご検討下さい。
ご返答下さい。

さて日経新聞の『エコノフォーカス』。
「なぜ減らない、長時間労働」

厚生労働省の2014年毎月勤労統計調査。
フルタイムで働く正社員の残業時間データは、
173時間。

前年より7時間の増加、
20年前より36時間プラス。

1993年以来、最長。

特にひどい三業種。
貨物運送業(年463時間)、
自動車製造業(年275時間)、
情報サービス(年248時間)。

小売業が入っていなくて、
私はちょっとホッとした。

これに統計に表れない「サービス残業」がある。

記事は長時間労働の理由を挙げる。

理由の一つは、終身雇用。
ちょっと言い古された議論だが。

日本では「今いる社員の労働時間を
増やしたり減らしたりして
対応するのが一般的」

最近の景気回復と人手不足を受け、
正社員は残業して仕事をこなしている。

「転職の機会が乏しいため、
会社に無理に働かされても
簡単には仕事を辞められない」

理由の二つ目は、
働く人の意識の問題。
山本勲・慶応義塾大学教授が、
課長の手前の大卒社員を継続調査した。

結果は「週の労働時間が10時間延びるごとに、
翌年に課長に昇進する確率が3%上がる」

内閣府調査。
1日12時間以上働く人の5割超が考えている。
「上司は残業する部下を評価するはずだ」

私自身の経験を話せば、
だらだらと残業する人間は、
絶対に評価しなかった。

仕事はきりりとやり遂げて、
時間外に勉強する人間を評価した。

三つ目の理由は、
仕事の態勢の問題。
日経の記事は指摘する。
「社員ごとの業務の範囲があいまいなため、
生産性が高い人に仕事が集まりやすい」

「優秀な人が長い時間働いて仕事をこなし、
結果的に昇進するという側面は否めない」

あなたの会社はどうだろうか。
あなたの店ではどうだろうか。

最後に、長時間労働を是正するための、
政府の対策。

第1は「限定正社員」の普及。
働く時間・仕事の範囲を限った正社員制度。
昨年から指針がまとめられ、
企業に導入促進が始まった。

介護や育児と仕事が両立しやすくなる。

第2は「休みの強制」。
来年の2016年春からは、
1年間に5日分だが、
全員に有給休暇を取ることが、
義務づけられる。

義務づけられる前に、
仕組みを構築したい。

最後の最後は、先週、
このブログにご登場願ったお二人。

エコス会長の平富郎さんの言葉。
「幹部は仕事の量を増やすことです。
幹部が不眠不休で頑張って、
従業員が所定時間で働けば
利益が出る仕組みをつくる」

急逝したベルク会長の故原島功さん。
「ビジネスとプライベートをはっきり分ける」
そのために、
(1)豊かな休日、少ない残業時間が、
(2)仕事への集中力を生み生産性を上げ、
(3)業界水準でより高い給与体系を実現する。

スーパーマーケットやチェーンストアでも、
それは可能だ。

ベルクの残業時間は、
月平均10時間以内。
つまり最大でも年間120時間。

厚生労働省勤労統計調査の、
173時間を下回る。

残業時間短縮が可能なオペレーションを、
集中力と高生産性によって生み出す。

原島さんは、
従業員のそれぞれの「良い人生」を、
保障しようとした。

では今週も、
きりりと働きましょう。
Good Monday!

〈結城義晴〉


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.