結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年04月08日(水曜日)

1994年「上越ウィング」と上越のニッチャー「イチコ」での講演

4月に入って、
東京では5年ぶりに、
雪が降った。

その寒気団に覆われた日本列島を、
新開通した北陸新幹線に乗って、
軽井沢を過ぎ、長野から、
上越妙高へ。
DSCN9977-5

左手に標高2454mの妙高山も見える。DSCN9973-5

新築された上越妙高駅で、
㈱ブルーチップの皆さんに、
出迎えていただいた。
DSCN9980-5
真ん中が宮本洋一社長、
右が鍋島丈夫営業統括部長。

それからこのエリアの店舗を視察。

まず、イチコ直江津店。
DSCN9981-5

隣はファーストリテイリングのGU。
DSCN9982-5

それからイチコ高田西店。
DSCN0008-5

この店はツルヤをベンチマークして、
店づくりがなされた。
DSCN0006
イチコは上越市に地盤を持つ、
クォリティ&サービス型スーパーマーケット。
現在7店舗で、年商93億円。

私はマーケット・ニッチャーと位置づけた。

一方、マーケット・リーダーは、
アクシアルリテイリングで、
店舗バナーはナルス。
DSCN0010-5
もともとは上越市のナルスが、
長岡市に本部を持つ原信と経営統合。
さらにフレッセイが加わって、
アクシアルリテイリングへ。

新潟県ナンバー1のスーパーマーケットから、
北信越北関東のリージョナルチェーンとなった。
2014年3月期売上高1724億円、
経常利益57億6200万円。

株価も3550円と絶好調。

この店は業績同様、
状態のいい新店。
DSCN0011-5

この他、上越市には、
バローが進出し、
もちろんイオンモールも、
デンと構えている。

そして懐かしいのが、
上越ウィング。
DSCN9983-5
日本初のパワーセンターとして、
1994年6月オープン。

私は㈱商業界の月刊『食品商業』編集長で、
大特集を組んだ。

当時は核店舗にカウボーイ、
コメリなどが入って、
さらにほとんどがワンフロアで、
広大な駐車場を持っていた。

そのカウボーイも撤退し、
ロゴの跡だけが残る。
DSCN9985-5

コメリパワーとバナーがつけられていたが、
現在はこんな感じ。
DSCN9988-5

カウボーイは当時、勢いのある、
週末型ディスカウントスーパーマーケットだった。

そこでダイナマートが出店。
DSCN9992-5
こちらは確か、生鮮ディスカウンターと、
シーツー・ネットワークが共同出店していた。

今はひらせい。
DSCN9990-5

ホームセンターもコメリとひらせい。
DSCN9993-5

テナントも随分、撤退して、
質屋や温泉などが入っている。
DSCN9987-5

ショッピングセンターはオープンする時点で、
第5次くらいまでの増床計画を持たねばならない。
店舗にも将来の増床計画はあったほうがいい。

上越ウィングの周辺には、
オープン当時も土地はあった。

しかしそれを確保することもなしに、
周辺にインモールなどができて、
だんだん陳腐化していった。

いまは最新の北陸新幹線と対比的に、
古い古い上越ウィングが残る。

私には感慨深いものがあった。

上越市は桜の名所。
DSCN9999-5
車で通過して、
講演会場へ。

㈱一小イチコ協力会第34回総会。
DSCN0019-5

その記念講演。DSCN0021-5

300人以上の取引先の皆さんが、
参集して、盛況。
DSCN0045-5

前列には協力会幹部の面々。DSCN0029-5

コンテスト型競争の本質と、
その中でマーケット・ニッチャーの、
採用すべき戦略を、
90分間、語った。
DSCN0050-5
ご清聴を感謝したい。

その後、全員での着席懇親会。

そして二次会。
DSCN0057ー5
私の両隣りが、
竹内寿イチコ会長と竹内一夫社長。
社長の隣は義理の弟さんの根橋弘樹さん。
日清食品冷凍㈱プロダクトマネジャー。
両サイドはブルーチップの宮本さんと鍋島さん。

竹内寿会長は、77歳。
商品に造詣が深く、
そのモットーは、
「よい商品を適正な価格で提供すること。
安全でごまかしのない商品を扱うこと」
じっくりと話をして、
随分と勉強になった。

マーケット・ニッチャーは、
隙間企業ではない。
ニッチとは「正当に位置づけられた存在」。
小さくてもその市場で存在感のある企業が、
マーケット・ニッチャーだ。

イチコは全国でも珍しい、
そのマーケット・ニッチャー。

マーケット・リーダーは、
圧倒的なシェアを持つトップ企業。
マーケット・チャレンジャーは、
リーダーとは判然と異なる戦略を打ち出す企業。
そしてマーケット・フォロワーは、
リーダー、チャレンジャーを追随、模倣する企業。

そしてマーケット・ニッチャーには特に、
竹内寿会長のような一徹の哲学が必須である。

最新整備新幹線の北陸新幹線、
日本初のパワーセンター上越ウィング、
そしてマーケット・ニッチャー「イチコ」の哲学。

時代を行ったり来たりして、
実に感慨深い一日だった。

〈結城義晴〉


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.