「昭和は遠くなりにけり」と商人舎の〈情報・コミュニケーション〉
昭和の日。
2015年のゴールデンウィークが、
始まった。
それにしても、
ほんとうにいい季節です。
昭和27年生まれの結城義晴。
昭和の日は国民の祝日として、
いつまで残されるのだろうかなどと、
考えてしまう。
大正の日や明治の日はないのだし。
日経新聞の巻頭コラム『春秋』だけが、
その昭和の日を題材にしてくれた。
朝日はアップル・ウォッチの話。
毎日は安倍首相訪米の話。
日経の『春秋』の出だし。
「昭和天皇は還暦を迎える1961年4月、
佐賀・長崎を旅した」
一昔前のメディアでは、
天皇の行動に関して、
「旅した」とは書かなかった。
「旅された」
敬語を使った。
それだけ、昭和は遠くなりにけり。
まあ、いい。
その時に、昭和天皇は歌を詠まれた。
コラムの表現は「この旅での歌がある」。
まあ、いい。
「歴代天皇も詠んだ富士には
格別の思いがあったらしい。
山の歌は数多いが、群を抜いている。
歌会始や電車内での詠もある。
すでに少年時代に、絵も描いていた。
海を前景に山容を
色鉛筆で写生した絵が残っている」
こうなってくると、
まあ、いい、とは言えない。
私も若い頃には左翼かぶれで、
天皇を軽んじる発言をしたことがある。
しかし今、還暦を超え、
象徴天皇の位置づけこそ、
最適だと考えつつ、
その表現には、
丁寧語や尊敬語を使いたいと思う。
私なら、こう、書く。
「歴代天皇も詠まれた富士には
格別の思いをお持ちだった。
山の歌は数多い。
しかし、群を抜く出来栄えである。
歌会始や電車内での詠も残る。
すでに少年時代、絵も描かれた。
海を前景に山容を色鉛筆で写生した絵が
残されている」
コラムのまとめ。
「天皇の歌からは
平和への思いが聞こえる。
戦後70年、
戦禍と繁栄の昭和は遠ざかる。
変わらぬ山の姿に、
平成の日本人は
どんな心情を重ねていくだろうか」
昭和は遠くなりにけり。
ちなみに、蛇足ながら、
この表現は、転用。
降る雪や明治は遠くなりにけり
中村草田男の句。
高濱虚子の弟子で、
人間探求派の俳人。
さて、昨日の商人舎magazine、
Daily商人舎は、
クローガーが
CRM企業ダンハンビーUSAを
完全買収して84.51°設立
読んでみてください。
商人舎magazineや月刊『商人舎』は、
客観的に雑誌スタイルの書き方をする。
「情報」という考え方。
商人舎ホームページの「毎日更新宣言」は、
感情を込めてブログスタイルの書き方。
「コミュニケーション」の意図がある。
ドラッカー先生は説明する。
コミュニケーションと情報は、
別物であるが、依存関係にある。
コミュニケーションは知覚の対象であり、
情報は論理の対象である。
情報はコミュニケーションを前提とするが、
コミュニケーションは必ずしも、
情報を必要としない。
情報は、人間的な属性を除去すればするほど、
有効となり、信頼度も高まる。
情報が多くなるほど、
コミュニケーション・ギャップは、
縮小するどころか、かえって拡大する。
情報が多くなるほど、
効果的機能的なコミュニケーションが
必要になる。
商人舎magazineと、
毎日更新宣言ブログ、
両方読んでくださると、
いいと思う。
もちろん月刊『商人舎』を、
購読して、商人舎magazineのIDを、
持ってもらいたい。
5人ひと組で会員になることを、
お薦めする。
さてクローガーの45四半期。
既存店がずっと増収。
四半期は1年の4分の1、
13週、約3カ月。
だから45四半期は、
10年と約3カ月。
すごい企業です。
そのクローガーは、
55%の店舗が、
ウォルマートと直接競合している。
その上で10年と3カ月、
既存店増収。
つまりウォルマートに負けていない。
多くの店でウォルマートに勝っている。
そのクローガーの、
11年前からの快進撃を支えるのは、
12年前に誕生したダンハンビーUSAだ。
イギリスのテスコのFSPの子会社が、
ダンハンビー社。
ダンさんとハンビーさんが、
共同で興したマーケティング会社。
FSPは、
フリークエント・ショッパーズ・プログラム。
ID‐POSデータを駆使して、
スーパーマーケットの営業活動を支援する。
クローガーはそのダンハンビーUSAを、
専属にすべく、テスコから買い取って、
「84.51°」という会社を設立した。
なぜ、こんなへんな社名か。
それは商人舎magazineを読んでください。
重要なことは、
「価格」も大事だが、
価格以外のところで、
クローガーらしいポジショニングを構築し、
ウォルマートとの違いを出すこと、
そのことにこの「84.51°」が大貢献するということ。
商人舎magazineは「情報」、
毎日更新宣言はコミュニケーション。
わかってほしい。
しかし商人舎magazineも、
他のマスコミや専門雑誌と比べると、
ずっとずっとコミュニケーション志向です。
もちろん毎日更新宣言ブログでは、
天皇陛下に対して、すくなくとも、
敬語を使わせていただきます。
〈結城義晴〉