トヨタ・マツダ、ヤマダ・ソフトバンク、セイコーマート・イオンの新連携
ゴールデンウィークの直後の土日曜。
引き締めて臨みたい。
明日は「母の日」。
商人舎magazineの、
Daily商人舎には、
全米小売業協会の調査内容が、
紹介されている。
今年の母の日商戦のギフト需要は、
5.9%の伸びが予測される。
日本でも大いに期待したい。
今日の土曜日は、
雨模様。
さて、一部野菜が高騰すると、
すぐにダイエーやイトーヨーカ堂が、
野菜大放出セール。
もうこれは条件反射のような営業企画。
この土日曜、ダイエーは最 大10品目を、
先週の平均販売価格よりも1~6割引き販売。
イトーヨーカ堂も平均10品目を、
最大6割引きで販売。
セール期間中は2倍の販売量を見込む。
さてさて日経新聞一面トップ。
「トヨタ・マツダ包括提携」
トヨタは燃料電池車などの技術を供与し、
マツダは独自の高出力・低燃費技術を提供する。
自動車製造業は世界競争の中で、
サバイバルをかけて合従連衡を加速する。
その技術は環境テクノロジー。
マツダは1979年に、
すでにフォード・モータースと提携。
33.4%の資本を持たせたことがある。
現在はフォード自身の経営悪化で2.1%。
それもあってトヨタとの技術提携。
もっともっと増えるに違いない。
日産自動車とルノーの提携は成功、
三菱自動車はダイムラークライスラー傘下。
スズキはフォルクスワーゲンとの資本提携を解消。
富士重工はゼネラル・モーターズからトヨタへ。
こういった世界企業との資本業務提携は、
一定の成果や失敗を経て、一段落。
現在増えているケースは、
「部分連携」という技術提携。
資本提携から技術提携へ。
自動車製造業界の動きは、
このトレンドだ。
一方、ヤマダ電機は、
ソフトバンクと資本業務提携。
もちろんソフトバンクのICT(情報通信技術)を、
ヤマダ電機が大いに活用するし、
ソフトバンクはヤマダの販売力を、
手に入れることができる。
資本提携に関しては、
ソフトバンクの持株比率は5.00%となり、
ヤマダは227億6079万円を調達。
これは小売業が絡む資本業務提携だが、
北海道のセイコーマートは、
自社商品の卸売り機能を強化する。
これは技術や商品供給という連携だ。
セイコーマートは北海道で、
セブン-イレブンを凌ぐ顧客支持を誇る。
買収した和菓子製造会社の工場を移転拡張し、
生産能力を約1.7倍に引き上げた。
アイスクリーム類製造会社は、
約7億円の投資で製造能力4割増強。
その生産力を活かして、
まずは関東圏のイオンやマックスバリュへ、
和菓子の供給を開始。
アイスクリームも他のチェーンへ卸す。
茨城県の子会社工場の総菜やパスタなどは、
すでに北関東がベイシアに販売している。
アメリカでもセーフウェイが、
OオーガニックのPBを卸売りしている。
日本のスーパーマーケットでも、
成城石井は自社ブランドやワインを、
正々堂々、卸売りしているし、
いちやまマートは「美味安心」を、
他社に商品供給している。
阪食も連携企業には、
目玉商品を供給している。
資本提携が一定のレベルに到達すると、
次は技術提携や商品供給の連携が始まる。
自動車業界のトレンドは、小売業界にとって、
「既に起こった未来」ということになる。
自分が自分が、
自分だけ自分だけ、
自分たちだけ。
そんな幸せで呑気な時代は、
過ぎ去ろうとしている。
そうしてかつてのグループ化は、
徐々に崩れ始めている。
〈結城義晴〉