日本小売業協会・清水会長誕生とベガス4日目のテスト・視察
日本のニュース。
日本小売業協会会長に、
清水信次さんが就任。
ライフコーポレーション代表取締役会長。
日本チェーンストア協会会長も兼ねるし、
国民生活産業・消費者団体連合会会長でもある。
日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会では、
名誉会長。
まさに日本商業の代表だし、
消費産業の代表。
89歳。
ご苦労様です。
一昨日、ラスベガスで亡くなった、
B.B.キングと同じ年。
ますますお元気。
いくら感謝しても、
感謝し足りない。
これまで会長を務めてくださった土方清さんも、
本当にご苦労様でした。
日本小売業協会は1978年設立。
初代会長には永野重雄氏が就任。
日本商工会議所会頭という大物だった。
1984年に就任した第2代会長は、
五島昇氏で、これまた、
日本・東京商工会議所会頭。
第3代は三越会長だった市原晃氏、
第4代会長はジャスコ会長の岡田卓也氏、
第5代は伊勢丹社長の小柴和正氏、
第6代は再び三越会長の中村胤夫氏、
そして第7代がサークルKサンクスの土方清氏。
清水さんは第8代目の小売業協会会長。
よろしくお願いします。
その清水会長の日本チェーンストア協会。
消費増税の際の「軽減税率」導入反対を表明した。
川野幸夫会長の日本スーパーマーケット協会も、
「軽減税率反対」。
小売業全体で取り組む課題である。
さて、2015商人舎USAベーシック研修会も、
折り返し点を過ぎた。
昨夜の大試食会は、
これまでにない成果をもたらした。
食べて、飲んで、語らい、交流し、
満足した末、部屋に戻ってダウン。
爆睡。
ラスベガスは思ったより過ごしやすい。
風もあり、朝晩はひんやりするほど。
そんなラスベガス滞在も今日で4日目。
いよいよ佳境に入ってきた。
3日間の講義で学んだことを
自分自身がどれだけ理解しているか。
そのことを確認することが目的。
そうすることでさらに、
自分の理解度を、
自分自身が知覚することができる。
ただ漫然とアメリカを視察するだけでは、
帰国してから実務に生かすことはできない。
テストを受けることで、
アメリカ小売業の原則や本質を、
自分なりに熟考することができる。
それが帰ってからの糧になる。
私はそう考える。
だからあえて、
アメリカ視察中に理解度テストを決行する。
今夜は事務局総出で採点し、
明日、優秀者を発表する。
脱コモディティ戦略、
経験価値マーケティングなど、
これからの小売業にとって、
極めて重要な課題を整理した。
その後、チームごとに、
2日間にわたって商品調査をしてきた内容を、
PFグラフにまとめる作業。
プライスとフェースを調べ、
PFグラフとして見える化し、
各社の商品政策、価格対策を読み取る。
他企業同士の混成チーム。
だからコミュニケーション能力が必要となる。
2日間、行動を共にすると、
強い仲間意識が生まれる。
それが視察をさらに充実させる。
「大試食会」も「理解度テスト」も、
もちろん「商品調査」も、
商人舎研修会のポジショニングになってきた。
それが派遣企業からも高く評価されている。
ありがたい。
そして午後は、全員で行動する最後の視察。
パワーセンターの核店舗で、
オフプライスストアのロス、
オフィスサプライのオフィス・デポなども入る。
店舗入口はいつも
季節の飾りつけがなされ、
お客を引きつける。
この店はディスカウントストア。
ウォルマートとターゲットは、
良きライバルでマーケットで対極をなす。
かつてのエクセレントカンパニー。
セーフウェイとの合併が成し遂げられて、
全米スーパーマーケット第2位の、
企業グループの一員となった。
この店舗は古い。
20年以上も前に流行った、
この入口へのゲートがいまだに残る。
販促もこのとおり。
1個買ったら1個が無料。
アメリカで流行っている販促だが、
お客は果たして2個欲しがるのだろうか。
流行遅れの非フード&ドラッグではない。
そしてダラーゼネラルの食品強化フォーマット、
ダラーゼネラル・マーケット。
」
グロサリーの低価格業態が、
生鮮品までを強化すると、
コンベンショナルなスーパーマーケットにとっては、
おおいに脅威となる。
ただし独自のポジショニングを築く企業にとっては、
ダラーゼネラル・マーケットは、
恐るに足らず。
ラスベガスでたった1店舗を経営する。
東海岸でスーパーマーケットを経営していた
グレイザーさんが、引退後、
ラスベガスで隠遁生活。
しかし、どうしても再び
こんなスーパーマーケットを作りたいと思い、
出来上がったのがこの店舗。
デリは、ショップの対面形式で、
さまざまなメニューを扱う。
寿司、和食もある。
さらに、アメリカでは珍しいが、
個食対応の小容量サイズを揃える。
店内を視察していると、
高齢で白髪の女性が、
スタッフと話している。
カレンダーを見ながら、
プロモーションチェックする。
売場を訪れ、スタッフに指示し、
商品を確かめ、売上げをチェックする。
それがミセスGの日課。
グレイザーズはラスベガス競争において、
マーケットニッチャーそのもの。
それがよく出ていて、
団員はおおいに満足。
ポジショニングの本質を確認した。
そして最後の視察地は、
プレミアムアウトレット。
150店舗の専門店が入るが、
昨日サックスフィフス・オブ・フィフスが、
新規オープン。
百貨店サックスのオフプライスストア。
これでプレミアムアウトレットは、
ますます人気のスポットになってきた。
こうして4日間の視察全工程が終了。
明日は10チームの調査発表と、
私の最終講義を残すのみ。
夜は日穀製粉の4人の皆さんと、
シーフードのジョーズへ。
フォーラムショップの1階にある超人気店。
クラムチャウダーは絶品。
朝に希望、昼に努力、夕に感謝。
(つづきます)
〈結城義晴〉