明日7月1日、一般社団法人日本スーパーマーケット協会誕生!!
2015年6月最後の日。
ちょうど半分が終わる。
日本の消費と景気はどうなっているのか。
日経新聞『経済観測』
「百貨店から見る『真水』の消費」。
大西洋さんが解き明かす。
三越伊勢丹ホールディングス社長。
編集委員の田中陽さんが聞く。
訪日外国人によるインバウンド消費の特需。
驚くほどの盛況ぶりで潤う百貨店業界。
この特需を除いた“真水”の個人消費はいかに。
外国人購買力がなければ、
「一昨年の同じ時期と比べると
ぎりぎりプラスといったところだ」
大西さんはクールだ。
伸びているのは、
「主に富裕層が動いているからで、
中間層の消費については
まだ力強さはない」
所得や消費の「二極化」が言われる。
それは中産階級の崩壊を意味している。
さらに都市化現象も。
「手応えを感じているのは都市部だけで
地方にある店は大変、きびしい。
都市部と比較して販売実績の増減率の差は
3~5ポイントくらいの開きがある」
婦人靴は4万円、5万円、
それ以上が売れる。
「婦人服全体としては
10%くらい落ち込んでいる」
紳士スーツでも13万円前後は好調。
落ち込みの原因のひとつは、
「ネット通販やリサイクルショップの影響」
アメリカでは、
シアーズ、JCペニー、そしてコールズまで。
ディスカウント・デパートメントストアが、
極度に不振。
その理由はノーマル百貨店の、
オフプライスストアの隆盛にある。
もちろんEコマースにも奪われている。
さらに消費トレンドの変化は、
必要になる商品を前もって買うよりも、
『今着たい』『旬な時期に買いたい』
という傾向が強い。
しかしこの先の見通しは明るい。
その理由。
第1に「賃上げもある」。
第2に「インバウンド消費は
さらに存在感を増す」。
第3に「20年の東京五輪・パラリンピック」。
「心理的に明るい要素が
いろいろと織りなしながら
消費はいい方向に向かっていくだろう」
まあ、ご名答。
富裕層と都市部はいい。
百貨店の顧客層を中心にした見方。
問題は地方の中所得者層が、
活発な消費を展開してくれるか。
その地方と中間層に支えられてきたのが、
スーパーマーケット業態。
今日夕方は、帝国ホテルへ。
日本スーパーマーケット協会、
平成27年度通常総会の記念パーティ。
その帝国ホテルの前でバッタリ、
清野眞孝さんと出会った。
ヨークベニマル副社長、副会長を務め、
現在は同社常勤顧問。
大高善興会長の懐刀。
清野さんとはもう30年のお付き合い。
こういう出会いは本当にうれしい。
日本スーパーマーケット協会は
明日の7月1日から変わる。
一般社団法人日本スーパーマーケット協会。
業界団体としての役割と責任は、
ますます重くなる。
協会会長の川野幸夫さんが、
冒頭のあいさつで27年度事業方針を報告。
協会加盟企業の総年商は8兆円を超えた。
2017年の軽減税率導入には、
「業界のためというよりも、
国と国民のために、
断固反対」。
実にきっぱりと言い切った。
拍手、拍手。
この業界にとって極めて重要なスピーチの全貌は、
明日、商人舎magazineで報告しよう。
公明党は軽減税率を推進している。
だから、「私にあいさつをさせてくれる、
日本スーパーマーケット協会は懐が深い」と
会場を大いに沸かせた。
その後、懇親に継ぐ懇親。
小濵裕正さん、㈱カスミ会長。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱会長。
㈱成城石井社長の原昭彦さん。
月刊『商人舎』5月号で、
成城石井の強さを特集した。
原さんはコーネル大学ジャパン奇跡の2期生。
ローソン傘下に入った成城石井で、
実にすごい仕事をしている。
㈱アークス社長の横山清さんを囲んで。
左は白鳥和生さんと私の隣は和田光誉さん。
白鳥さんは日本経済新聞社調査部次長、
和田さんは㈱SJ流通戦略研究所代表で、
私が座長を務める商業経営問題研究会メンバー。
横山さんからは、
「後進の先進性」に関して、
貴重なアドバイスをいただいた。
感謝!
同じく商業経営問題研究会メンバー、
㈱ケノス代表取締役の小林清泰さん。
エコスグループのトップの皆さんと。
右から㈱エコス社長の平邦雄さん。
同会長の平富郎さん。
㈱マスダ社長の木村幸治さん。
そして㈱たいらや社長の平典子さん。
㈱伊藤園トップの皆さんと。
私の隣から本庄大介社長、
江島祥仁副会長、本庄周介副社長。
右端はプラネット㈱会長の玉生弘昌さん。
玉生さんは一般社団法人流通問題研究協会の会長。
㈱寺岡精工グループの皆さんと。
左は㈱テラオカ社長の高野公幸さん。
UIゼンセンの皆さんと。
右から流通部門事務局長の小暮弘さん、
書記長の松浦昭彦さん、
流通部門副事務局長の西尾多聞さん。
日本スーパーマーケット協会の事務方トップ、
専務理事の竹井信治さんと、
右は事務局長の江口法生さん。
本当に、お疲れ様でした。
そして会長の川野幸夫さん。
㈱ヤオコー会長。
実に堂々たるスピーチだった。
わが小売業の代表として、
私は誇らしく感じた。
協会名誉会長の清水信次さん。
㈱ライフコーポレーション会長。
数え90歳ながら、頭は明晰。
変わらずお元気。
日本小売業協会、日本チェーンストア協会、
国民生活産業・消費者団体連合会(生団連)、
それぞれの会長を務め、
スーパーマーケット協会では名誉会長。
昨年逝った私の父と同じ年。
故渥美俊一先生とも、同年。
本当に化け物級。
その清水さんから、
絶大なる信任を受けるのが、
ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。
そして最後に、
その岩崎さんと川野澄人さん。
川野さんはもちろん、
㈱ヤオコー社長。
ふたりの若い社長がタッグを組み、
現場にイノベーションを起こしつつ、
スーパーマーケット業界を牽引してくれている。
実に頼もしい。
彼らは年下だけれど、私、
心から尊敬している。
なんというか……、
将棋界の米長邦雄が、
羽生世代を尊敬していたごとく。
私は棋士でもないし、
米長級でもないけれど……。
中間層の消費停滞、
都市と地方の格差拡大、
そのうえスーパーマーケットには六重苦。
岩崎さんや川野さん、
平邦雄さん、典子さん、
そして原昭彦さん。
この世代の人々が、
きっと真摯に取り組んで、
問題を解決しつつ、
「国と国民のため」に、
大いに貢献してくれるに違いない。
もうすでにスーパーマーケットは、
百貨店のスケールを遥かに超える。
全百貨店の2014年年商は6兆2125億円。
この協会だけで2014年は8兆392億円。
食料品スーパー業界全体ではおよそ20兆円。
スーパーマーケットは、
日本になくてはならない、
インフラ産業である。
〈結城義晴〉