『2014百貨店調査』の「成熟から衰退へ」とヤオコー注目4店巡り
第97回全国高校野球選手権大会。
準決勝の2試合。
今年の夏の甲子園、
実によくできている。
野球の神様の演出には、
恐れ入る。
準々決勝は面白いけれど、
意外に準決勝はあっさりとケリがつく。
そんな大味のベスト4の戦いだった。
早稲田実業の清宮幸太郎も、
関東第一のオコエ瑠偉も、
この夏、最後の試合は、
冴えなかった。
それが大試合というものだ。
決勝に残ったのは、
仙台育英高校と東海大相模高校。
かたや東北に初の優勝をもたらすか。
こなた45年ぶりの優勝か。
仙台育英が決勝に進出したのは1989年。
早稲田からダイエーホークスに進んだエース大越基投手。
しかし巨人にドラフトされた吉岡雄二投手の帝京に負けた。
9回まで0対0の投手戦。
東海大相模の1970年の優勝監督は原貢。
現在の巨人軍の原辰徳監督の父親。
エースはサイドスローの上原広一投手だった。
私は18歳の高校生で、
自分のことのように応援した。
今夏は実力のある両校。
決勝戦は充実したゲームになるだろう。
さて日経新聞調査、
『2014年度百貨店調査』
213店の合計売上高は6兆3171億円。
比較可能店舗の売上げはマイナス1.4%。
外国人観光客の購買がなければ、
もっともっと落ち込んだ。
増収店舗が32店で全体の15%。
85%の店が減収。
つまり日本の百貨店業態は、
成熟から衰退に向かっている。
私の持論。
衰退業態は、
すべての店が悪くなるわけではない。
立地が限られる。
百貨店売上高第1位は、
新宿伊勢丹。
断トツの2584億円。
2000億円超はこの店だけになってしまった。
第2位は阪急梅田本店で、1978億円。
第3位が西武池袋本店で1873億円、
第4位、日本橋三越本店の1655億円。
第5位が横浜高島屋の1348億円。
かつて日本橋三越も西武池袋も、
2000億円を超えていた。
しかしこれらの店を初め、
ベストテンの6位・髙島屋日本橋店、
7位・JR名古屋タカシマヤ、
8位・松坂屋名古屋店、
9位・髙島屋大阪店、
10位・そごう横浜店は、
それぞれに希少価値を活かしつつ、
でこぼこはあれど、大いに栄えるだろう。
日本の総合スーパーが、
百貨店の後を追って、
成熟業態から衰退業態に入っていく。
それこそ、競争の中で、
立地が限られてくる。
私は、一日、
ヤオコーの店舗巡り。
まず、東大和店。
2013年オープンのヤオコー二番店。
隣接してイトーヨーカドー東大和店。
競争の中から、
立地が限られてくる総合スーパー。
この店もヤオコーのショッピングセンターに、
大きく影響される。
1998年にリニューアルして、
「狭山モデル」と呼ばれ、
ヤオコー躍進の礎となった記念碑店舗。
さらに三番目は川越的場店。
2012年にエポックをつくった店舗。
価格コンシャスがテーマだった。
そして最後にワカバウォーク店。
この店を訪れた時には、
もう暗くなっていた。
2004年にオープンして、
現在、ヤオコーのナンバー1店舗。
昨2004年にオープンして、
東大和店の工夫が随所に採りいれられている。
同行してくれたのは西川隆さん。
プログレスデザイン代表。
昨日、12日間の米国旅行から、
帰国したばかりで参加してくれた。
それから写真には写っていないが、
鈴木國朗さん。
みんなでヤオコーの勉強。
一気に4店舗を巡っても、
全然、飽きることはない。
ヤオコーという会社の良さが、
身に染みてくる。
もちろん、ここはこうしたほうがいい、
あそこはこうなんじゃないか、
そんなことも見えてくる。
百貨店の栄枯盛衰に対して、
スーパーマーケットはまだ、
成熟してはいない。
それがこの業態のポテンシャリティである。
移動中に甲子園のラジオ中継を聞いたりして、
それはそれは楽しくて贅沢な一日だった。
まだまだ、つづく。
〈結城義晴〉