結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年10月22日(木曜日)

「まねる・さがす・くみあわせる」と商人舎MM研修会最終日

糸井重里の『ほぼ日』
巻頭の「今日のダーリン」は、
糸井が、それこそ毎日書き続ける。

そして、今日のダーリンは、
明日には読むことができない。

私の〈毎日更新宣言〉とは、
そこが違う。

だから、気に入った文は、
コピーしておく。

この1カ月以内のものだけれど、
これはいい。

「まねる」ことの、
とんでもないほどの意義を説く。

「うまく『まねる』ができたら、
快感を感じるというのは、
きっと、生きるためのしくみなんだろうな」

その通り。

「だれかが、だれかに似ているとか、
なにかが、なにかに似てるとか、
ものまねをおもしろくたのしむとかも、
脳がそれに快感を感じているから」

ブレーズ・パスカルも、
『パンセ』に書いている。
「一つ一つでは
人を笑わせることのない
二つの顔が、二つ並べられると、
似ているとして、
とたんに笑いを誘うことがある」
〈断章133〉

故倉本長治商業界主幹は教えた。
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」

糸井が考察するのは、
「真似る」ことの次に、
「くみあわせる」

読者からの意見。
「われわれの大元であるDNAが、
複製を得意な仕事としております」

そこで糸井が発見したのが、
「まねる」と「くみあわせる」で、
ものはできていること。

ヨーゼフ・シュンペーターは、
「イノベーション」の概念を生み出した。

そしてその本質を「新結合」と断じた。
つまり「くみあわせる」こと。

「まねる」「くみあわせる」。
糸井はさらに、
「さがす」という概念を見つける。

「3つそろうと、なんだか、
いろんなことの原則っぽい」

結婚とか、組織とか人間関係のでき方も。

「今日は昨日を『まねる』し、
明日を『さがして』、
『くみあわせる』をしている」

ただし、重要なのは、
なにを「まねる」か、
なにを「さがす」か、
なにを「くみあわせる」か。

橋本武。
「すぐに役立つことは、
すぐに役立たなくなる」

商人舎ミドルマネジメント研修会。
2泊3日の缶詰セミナーの第8回も、
いよいよ最終日。

3日間、天候に恵まれた。
湯河原の山々。
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ホテルの前の千歳川。
おだやかな流れ。
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会場となった
ニューウェルシティ湯河原。
もとは厚生年金会館の建物。
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会場設備はとてもいい。
もちろん、温泉施設もある。
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昨夜も遅くまで、
自習室で学ぶ姿があった。
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その疲れた体を、
癒してくれるのが温泉だ。

さて3日目の今日も、
朝8時15分から理解度テスト。
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昨日学んだことを、
どれだけ自分が理解できているか。
そのことを知るためのテスト。DSCN0680-1

だから「理解度テスト」
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設問には計数問題がある。
電卓をたたいて、解を求める。DSCN0688-1

真剣に問題に向きうと、
自然に姿勢は前向きになる。
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会場を回って、
皆の様子を見て回る。
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皆、遅くまで復習した成果を、
ぶつけている。
頑張っている。
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テストの設問に回答を出すということは、
その設問を理解し、
まず「まねる」ことでもある。

テスト終了後、
すぐに私から回答の解説。
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そうすることで、
講義の要点を振り返り、
さらに理解を深めてもらう。
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自分の理解の足りなさを、
知ってもらう。

そして3日目の第1・第2講義。
高野保男さんの「作業システムとLSP」
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LSPとは、
レイバースケジューリングプログラム。

高野さんは現在、最も多忙なコンサルタント。
全国のスーパーマーケットを飛び回り、
LSPを指導中。
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豊富なスライドと動画を見せながら、
作業改善のポイントと人時生産性向上の、
カギとなるものを説いてくれた。DSCN0714-1

レイバースケジューリングは、
フレデリック・テイラーの「科学的管理法」を、
ベースにして出来上がっている。

その学問的ベースを真似る。
そしてさらに現実に即して、
イノベーションの芽を探し、
作業を組み合わせて、
ムダやムラやムリを省き、
生産性を高める。

講義が終わると、
すぐに次の指導先に向かう高野さんを、
お見送り。
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ありがとうございました。

第2講義は「ドラッカー入門」。
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講師は井坂康志さん。
ドラッカー学会事務局長。
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ドラッカー翻訳の第一人者、
上田惇生先生が信頼を寄せる一人。
日本人としてドラッカーと最後に面談し、
インタビューしている。
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その時のドラッカーの言葉や印象を交えながら
ドラッカーマネジメントの要点をまとめてくれた。

これほどドラッカーを読み込んでいる人は、
上田先生をおいてほかにないだろう。

ドラッカーの本質をふたつ、
「フィードバックと学習」と、
言い切ってくれた。

まったく、同感。

ありがとうございました。

昼食をはさんで、
いよいよ結城義晴の最終総括講義。
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ミドルマネジメントとして、
学んでおかなければならないこと。
意思決定の仕方から、
チームマネジメント、
そして私の持論のフォーマット論まで、
一気に語った。
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今、マーケットは大きく変貌している。

ミドルマネジメントは、
その大きな潮流を、
知っておかなければならない。
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そのうえで行動しなければならない。

最後のメッセージは「自ら変われ」。
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ミドルマネジメント一人一人が、
自分の強みを生かして、
そのうえで自ら変わらなければならない。
それが会社を変え、店を変え、
社会を変える。
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ミドルマネジメントの重要性は、
ますます増している。
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私に贈られた盛大な拍手は、
3日間、頑張った受講生たちに、
そのままお返ししたい。

ありがとう。

秋の湯河原を後にする受講生たちを、
事務局全員で見送り、
第8回ミドルマネジメント研修会も無事終了。
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知識商人を養成する。
それが商人舎の使命。

そのためのミドルマネジメント研修会。

「すぐに役立つことは、
すぐに役立たなくなる」

それを知り尽くして、
「まねる」「さがす」
「くみあわせる」

ぜひともイノベーションを成し遂げてほしい。

〈結城義晴〉


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